【昼間と夜間のギャプがまた心落ち着くのです・・・神田駅北口】
秋葉原へと向かうエリアなのに、エアポケットにように暗がりが広がりますな・・・。夜間はぐぐっと人並みが減り暗闇が広がるようなエリアを通り抜けて「神田 磯野」へと向かいます。須田町・淡路町の中で地味に光が漏れているお店。煌々と電飾を施さず、店内から漏れる明かりだけが目印。そいういうところが既に「渋い」のであり、質実とした感じを受けます。その姿勢が、麺にも反映しているかのごとき・・・旨さなのです。前回は、塩を頂きまして「ここは旨し」と確信に至りました。なので、今回は、「醤油」とさせて頂きます。白い暖簾をくぐると先客なし。少し心配なんだけど、こういうところも気楽でいいところなのです。
【染み渡る崇高系な一杯!気持ちええやんけぇ〜・・・・】
この一杯をすするとき、アタクシは確実に唸ります・・・・「染み渡るうまさ・・・」とね♪ いわゆる東京らしい醤油のすっきりさなのですが、こちらのスープの味わったときの特徴はと言うと・・・
「海のような自然な塩加減とミネラルを感じる・・・・醤油スープ!」
・・・と言えましょう。これまで東京に来てから関東なりの醤油に悶絶して「旨し」の連発を数々してきたものの、これはこれで独特なのであります。しかし特別でもない基本系とも言えまして・・・・。醤油を食って来て、魚介がぶわー!とか煮干しが甘いとか苦いとか・・・数々申して来ましたが・・・・、
「昆布?貝類?・・・若干の節系でスッキリまとめた崇高系!」
と感じを受けております。つい先日まで肉煮干しや、極ニボ系など食って来て旨しと叫んだ男の言葉とは思えませんな・・・・。またそれだけでもありません。鶏清湯の処理がまた絶品です。スッキリしていてボディーを感じるというか、地鶏の魔力すら感じます。こちらのアラカルトの煮玉子に「名古屋コーチン」という冠がつけられているので、おそらくそれをベースにしているものかと・・・。レンゲを通してみると、鶏の脂がキラキラと透明にトパーズの色のごとく光り輝きます。
繰り返しますが、このスープは酒ヤケした40代オッサンの胃袋には染み渡る旨さ!酔った〆にも頂きたいと思えど、20時30分で閉店という潔さ。酔わないでキッチリと対峙したい一品でございます。
※味のグラデーション:昆布?貝?の滋味>鶏清湯のコク>醤油由来の柔らかいカエシ>岩のりの風味他
【麺がまた好みなのです!細いけどしっかりとしてまんな!】
アタクシ風に言うなら・・・潰し込みがしっかりしていて、麺密度が高く、カッツリとした歯ごたえがナイス!なのです。もちろん、表面一枚の層がさらっと軽いヌメリを呈していて、スベリにも貢献をいたしております。ともかく、標準やや細めであり見事なストレートな姿は、気丈な和風女性のごとくのたたずまいですわ。スープとの一体感がすばらしいと思いますよ! さらに、かん水低めな色白小麦色がまた好みと申せましょう。
「食して、江戸の粋とすら感じますね・・・・」
冒頭に、煌煌としたどぎつい電飾看板を排した店構えを述べましたが、そういうところも、この麺をすすりながら感じ方が結びつくところもありまして、まるで江戸で蕎麦をすすっているような気分です(近くに蕎麦の名店も有るから余計に・・・)。大盛り+120円。少し高めと思うけど、これなら気持ちよく払えますわ!
※麺の感覚:加水中・・・若干低め?カッツリとした歯ごたえ、ヌメリ少ないがスベリよし。風味すら感じる
※麺の形状:角麺が少し角が取れた感じ、標準太さストレート麺。かん水低めな小麦色した薄黄色がナイス!
【トッピングが特徴ですね・・・それだけに賛否両論】
アタクシは賛成派です。岩のり・・・実は「ワカメ」と勘違いしてマイナスイメージだったのですが、この日岩のりと分かって愕然としましたがな・・・。一般的な海苔より、磯の自然な風味が豊なのね!いっぺんに好きになりましたがな!(塩らーでは、「ふのり」でしたがこれも好き!)
またチャーシューは、とろける旨さでんな・・・・。薄切りがまたええ感じで崩れますし、チャーシュー麺にこれは期待大です。しらが葱もナイスですが、メンマも短めながら、柔らかめのコリ&クニュリ感があり、ポピュラーな歯ごたえがまた嫌みがありません。シンプルにして十分な具材たちです。
※具のおさらい:岩のり、チャーシュー、メンマ、しらが葱、以上
総じまして、ここはレビュー以外でも何回でも来たくなるほど、ドはまりです。すっきり醤油で滋味深いええもん食いたい!ってときは、必ずこちらに行くことでしょう!それに、通勤経路ですしね!これからもよろしくお願いいたします。若い店主が一人で渋く仕切っている姿に、アタクシも見習いたいと思います。なので詠います!
淡路町
一見地味に
仕切る店
質実なりて
滋味深き也
お粗末!ということで合掌!今日も本当にごちそうさまでした。