ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン763】 Wasted Time 〜feat.楽々〜 (東京・渋谷)特製肉煮干らーめん

【かつてのオレ街・・・宇田川町にて、今は肉煮干しをすするのだ!】

 この一角は、2年間ほどほぼ毎週通ったエリアでして、その理由は、20年前にここにダイビングスクールがあったからです。単なるお客&生徒の身分から、先生や仲間にお声がけいただき、徐々にステップアップ。最後は、インストラクターにまでご指導を頂き、ならさせていただいた思い出の場所なのです。講習やツアーが終わったあとに、よく近くの台湾料理屋「龍の髭」に集まり、楽しい時を過ごさせていただきました。

 また麺友「関東らー友」とよくグルメ本片手に、片っ端から探検しまくった思い出もここ宇田川町にあり! 山本益博氏ご推薦のシュウマイを食べて、その後カラオケ行って絶叫した思い出の店も、龍の髭のすぐそばです。今、こんな気持ちでここに立っているのが本当に不思議な気分です。今はラーヲタとして、宇田川町を目指して来たなんて・・・。変わらないのは、「109」の建物だけですな・・・。これまた不思議な気分です。



【ほんまにライブハウスやねん!】

 そんな宇田川町のとある一角のビルの地下1階に、ひっそりと存在するこちらのお店。入店時、ちょっと仕事の外出の都合で早く来過ぎたために先客ゼロ! そんなことより入り口入って左側が全部ステージエリアになっとりまんがな!まさにライブハウス。夜は、お酒を傾けながらハイセンス&アングラな人たちが集う・・・・といったいかにもな作りです。ここでほんまに、本格的な肉煮干しを提供するなんて、これまた不思議な気分です。



【強い個性が「かっこいい」と思える肉煮干し!】

 スタフの女性も夜は演奏されるのかは不明。清楚でさらっとした女性が運んでくるその一杯は、とても男性的であったため、そのコントラストがまた印象的です。先客0名でしたから、あっという間の配膳にちょっとドッキリしながら、「いただきます」と自然と声がでました。

 「肉と煮干という豪腕黄金コンビ!これは助さん格さんみたいでんな!!」

 いかにも腕っ節が強そうな「肉」の海と若干の背脂!そして脂を通して伺える極にぼ〜な「ニボニボ」感が、助さん格さんのように異種個性のコンビネーションの妙がすてきそうです。個性のぶつかり合いを良しとする、相手を認め合う・・・というような潔ささえ感じるこの麺顔に「かっちょえぇ〜やん♪」と言葉が漏れますが、大きめのBGMがかき消してくれます。こんだけ色が濃いんやから、カエシが強そうと思いながらすすります・・・・すると・・・・、

 「肉の煮汁と混じった醤油カエシが、濃厚で甘辛くナイス!」
 「追って煮干のフレーバーがきく〜!!」

 この2フレーズが、どかん!と頭に浮かびますな〜♪ 一口目は、醤油系の風味に肉の甘いが覆いかぶさったような味が攻めてきます。「肉醤油??」と感じた瞬間に、煮干しが「ぶわーーーーーーっ!」と攻めてきます。まさに、肉煮干しな世界が口いっぱいに広がります。これやがな!これやがな!!と店の暗がりでほくそえむアタクシは変態度をむき出しです。だって広い店内に一人だけなんですもん・・・。 それから無心に麺とスープを交互に一通り食い進んだあと、気がつくのは、煮干しと肉醤油の味の一体化です。

 「背脂が「肉エキス」と「醤油カエシ」と「ニボニボ」を癒着させたかのごとき一体感が素敵!」

 これら強烈な個性の集まりが、ひとつの塊になったような「マイルド」性を感じてしまうのです。もはや、ぐびぐび〜と飲み干そうとする手を止められるものではありません。「ワイルドを寄せ集めてマイルドとはこれ不思議・・・・」。これまた不思議な気分です。

 ※味のグラデーション:豚肉甘みの醤油>煮干しパンチ>背脂コク>チャーシューダレのフレーバー>その他




【もっつり感で一気に「ずるずるずる〜!」と食おうではないか!!】

 一方麺ですが、これはちょいと見慣れた感じもします。東京に来てから「燕三条系」というのも少し食してまいりまして、もっちりしていながら、クシっとした歯ごたえある素朴な麺が好きになってしまいました。もう少しサイズアップして、ワシワシ感がでてくると、いわゆる○系というニュアンスが頭角を現しそうな感じも過ぎりますが、小麦の感覚が実はきめ細かい感じを受けています。

 「見栄え剛麺っぽいのに、やさしい口当たりがナイス!一気にズボボーとすすりたい!」

 ・・・という衝動を抑えられませんでした(笑)。ワイシャツを汚すことは許されないので、極力顔を丼によせて、一人っきりですから音を立ってて遠慮なくすすりあげましたわ! スープ表面の油分をまとって非常にすべりよく、前歯さばきがクニクニと柔らかさを楽しめ、奥歯で最後にクッシリとかみ締める・・・・・。この一連作業の繰り返しを永遠に、音をたてて続けるのです。思うけど、この時間帯もラーヲタにとって「至福の時」ですな。もっと言えば、レビュアーゆえの分析という仕事から解放され、心置きなく食える瞬間。麺の切り口が、オーバル形でとか、表面のヌメり層と中心部の層が若干ヌガーっぽく二重構造だとか・・・「そんなの関係ねー!(古!)」と脳裏でさけびながら食い続けました。それにしても、配膳された女性スタフにドキッとしながらも、結局途中から最後は、食欲むき出しになるのですから、これまた不思議な気分です。

 ※麺の感覚:表面のぬめりがスベリに大きく貢献、そしてモッチリ感として残る。中心部は、コシをやや感じるクッシリ感。
 ※麺の形状:平打ちというより、若干オーバル切口で、弱い捩れを感じる。低めなかん水を感じる薄黄色。
 (麺の量が、並、中、大と選べます。+100円でご飯もありで大盛り可能。若者の町らしいうれしいサービスですね!)



【ほぐれたチャーシューに酔う・・・・・白飯くれ!】

 チャーシューにつき、これほど語れるところはないかと思うほど、気づくところは多かったけど・・・・・忘れてしまったことも多いです(笑)。なので代表的なところだけ・・・・。

 このばら肉チャーシューは、実に圧巻と思うのは、赤身部分への醤油の浸透ぶりだと思うのです。割と濃く、甘辛なつけダレが深く浸透しているのが伺えまして、これは相当時間をかけて漬け込んでいる一品だとすぐに分かるのです。手間を感じます。それに、周囲の焼き加減!あえて少し焦がして焼き目黒く見えてますが、この焦げが旨いねん!と思うのは、パエリアと共通するものを覚えます。苦さ一歩手前の深い香ばしさが味わえます。さらに、最近くどいようですが、「皮を残している部分が多い」というところは、指摘しないわけにはいきませんね。皮をそのまま(かしらんが)残しているので、皮膚下の脂が全部「ぷるりん!」としていて、脂自体が非常にコク豊かに思える味わいなのですよ!この、コク豊かな皮下脂肪部分に、濃い目の醤油ダレが染みこんでいるので、極上の味わいとなるわけですな・・・。それに分量と厚さとも合格点以上でして、この肉だけで、丼を作成して売り出してもいける!と思うのですわ!

 さらに、チャーシューの赤身部分のほぐしもナイスです。これは製造過程で自然とできた部分を寄せ集めたのか、またそれ専用にほぐしを入れたのかは不明・・・・。されど、十分なタレを吸い込んだほぐしチャーシューは、煮干し汁も吸い込んで、甘みがさらにパワーアップしとります。これは、ライスを注文して、自分だけの丼を作って食べてみたいと思います!ちょっと今回は、お疲れ気味で注文しなかったのだけど・・・・、あとで凄く後悔をしました(最近、年齢を感じてまして、食えないようになりました・・・・)。

 そして、味玉もナイス!最近よくアタクシは思うのですが、「黄身の少し固いところ、ゆるいところ」を両方ともよく一つの黄身で再現しています。これもそのタイプ。白身部分の味の染み込みも文句ありません。特製にしといてよかったと思える瞬間ですね。

 メンマも気を抜いていません!材木状と思しき大きめサイズでして、繊維に対して垂直に前歯を立てても、「しゃくり!」と千切れる感覚がたまりません。それに以外と薄味でメンマ自身の味わいも楽しめた!なかなかな一品だと思いますよ!

 ※具のおさらい:ばら肉チャーシュー(多数)、ほぐしチャーシュー、味玉、材木メンマ、薬味ネギ



 総じまして、若者の街渋谷で、しかもライブハウスで、ランチタイム営業!出される一杯は、燕三条オマージュ? これらの取り合わせが実に面白く、「ラーメンもエンタテイメントなり!」と、枠を超えたソウルさえ感じる一品でした! ラーメン界もボーダレス、ダイバーシティ化が一気に進みますなと、雑多な街並みを見つめ考えてしまいます。しかし、例え何があったとしても大切なのは「ソウル!」。旨けりゃええやん!というより、「これ旨いやろ!」と叫んでいるような一杯に見えました。最近自己主張が少なくなったなとわれを振り返ってしまいましたよ・・・・・。というような気づきを与えてくれたのでありました。あー、やっぱり個性あるラーメンって好きだな!なので詠います!

 雑踏に
 熱いソウルで
 肉煮干

 我これまでの
 迎合を恥ず
 
お粗末!ということで合掌!今日も本当にごちそうさまでした。






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