ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン738】 自家製中華そば 勢得 (東京・千歳船橋) つけ麺+味付け玉子

【まるで保護者同伴のラーメン探訪です】

 先日、千歳船橋で降りて食おうとして寝過ごし、町田で一杯食って帰って来ましたが、これに怒っている男がおります。関東ラー友(※幼稚園時代からの知り合い)です。「何してんねん!」と叱咤されます。実は、ここ「勢得」さんを食わずして何を語らんや・・・と言われたばかりですしね・・・・。「それやったらオレが一緒に付いて行ったるわ!」とのお申し出がありまして、まるで保護者同伴みたいなラーメン探訪を奴(保護者?)と二人でしました。結局、少しだけ道に迷い、アタクシのiPhoneアプリでたどり着きましたが、一部分だけ保護者役が入れ替わりましたが(笑)。良く晴れたラーメン日和で放射冷却が強く寒かったわ〜。入店したとたん、メガネが一気に白くなってしまいましたが、目を細めたりしながら、「つけめん」と「味玉子」のボタンをPUSHです。

 「ご店主は、背中にも目がありまんねん」

 ・・・と思うほど卒なく動きがシャープやね!麺場から洗いまで全部一人でこなしてはりまもん!しかも、そうそう狭い店舗でもないし、客がひっきりなしに回転します。手のかかる「つけめん」もしっかりレギュラーメニュー化ですし、スープ割りの対応もしっかりとしておられる。この忙しぶりに、客のほうも自然と礼儀正しくなるような雰囲気もありますな・・・。人を雇わず全部自分でやる。これ、ポリシーなのかもね!あ!赤羽にもそんな店あったなと思いついたりするアタクシです。



【香ばしい豚骨魚介が妙に斬新でしたわ!】

 孤軍奮闘しておられる甲斐がありまして、そんなに配膳に待つことなく、7〜8分程度で完了です。ぱっぱっぱ〜と言う間に、上の棚に並びます。むう・・・キャメルブラウンなつけダレが・・・・妙にそそりますやん!豚魚と言えば濃厚エキストリームなものを・・・つい追い求めてしまうのですが、こういう節度或る加減が、質実とすら感じてしまいます。それでは、レンゲを沈め味わいだすかと思いきや、ここレンゲがないのね。訪ねるのも忙しそうで悪い気がしたので、直つけでクチからいただきます。

 「おおお!海老でっか!見栄えからわからんので、軽い先制パンチでんがな!」

 まず最初に出迎えてくれるのは、海老の香ばしさです。粉は視認できませんので、「海老油」の仕業でしょうか?これは過ぎると海老一色に支配されますので、使い方の量が大切ですが、なかなか「香ばしさを感じさせるだけ」のほのかさが印象的です。そして、この海老の香ばしさが、つぎの魚介への味わいと、時間差で結びついて食べてに伝わってきます。

 「フィッシュパウダリーに傾かず、切れとすら感じる魚介甘みが旨し!」

 決してシャバくなく、適当なとろみでありまして、その中にとけ込んだ魚介の甘みがボディーとして十分に伝わってきます。フィッシュパウダーがんがんと入れこまんでも・・・、この程度加減が、じんわりとした優しい甘みが舌いっぱいに広がります。非常に滑らかな豚魚と感じます。

 一方、動物系な方も、モミジをガンガンと入れこんでいる感じも無く、適度な粘度とサラリ感。胃にも重くなく、野趣と感じるほどでもない上品さといったところですかね。海老油が入ってるために、魚介が6〜7割程度味の印象を占めますが、エグ味を一切感じない豚鶏系コクは、あとのスープ割りの旨さへと結びつく上品なまろやかさを含んでいて滋味深いと感じます。

 ※味のグラデーション:魚介甘み(煮干系)>海老油>豚鶏等コク>ネギ等薬味の影響他



【久しぶりに「突き抜け感」ある太麺に出くわしましたわ!】

 いはやは〜、麺が旨かった!久しぶりにつけ麺の麺で身震いを覚えました。

 大げさに言うと、最初の見栄えがどこか「讃岐うどん」を感じるほど、水々しさ感じます。地肌表一枚が、透明感あるというか、冷水で〆られたそれがキラキラ光る思いです。そして、しっかりと温度も低く、生きの良さすら感じる高品質を見ただけで感じ取れます。いわゆるオーラってやつでしょうか・・・・。

 2〜3本引っ掛けて何も付けずそのまま頂くと、スベリの良さは言うに及ばず、カッシリとした歯ごたえがありつつ、かといって外固なニュアンスもなく極自然にクチリと前歯が通るような歯ごたえです。奥歯でのクッチリ感もしっかりとあり、そして鼻孔には小麦麺の独特の香りが広がりますわ・・・。

 また緩やかな「捻れ」と「捩れ」が派手にクチの中で暴れ回ることなく、ズボボボボボーっと吸い上げるたびに、ズルッ、ズルズルッ、ズズズズズーッ!とクチの中から喉奥に連動して落ちてゆくのが分かります。これは、あつもりやったらどんな感じになるんやろなと、すでに次回訪問のシミュレーションまで始めるアタクシでございます。

 しかも麺量も300g程度?と個人的なナイスな分量でして、お腹一杯。しかも、潰し込みが良く、麺の密度もあって腹持ちも良さそう。ええもん食ってお腹いっぱいになる幸せを感じるちょうど良い感じですね。

 ※麺の感覚:スベリ・歯ごたえ・香り等、どれもバランスよくまとまった、キラキラ麺。
 ※麺の形状:緩やかな捩れとうねり。角た少したった角麺。色白な部類で、ハンドメイド感も少しあり。



【チャーシューも忘れないよ・・・肉厚でほぐれよし!】
 
 つけダレと麺に圧倒されて、チャーシューを忘れそうになりますが、いやはやこれも同等に凄く旨いものでっせ。肩から背中にむけてのロース肉でしょうか、別の甘みを感じた香ばしく、厚めに切られたチャーシューは、まるで切り取り線にそって切られたかのような、ほぐれ方をいたします。分厚目の切り方で、肉味とタレの味のバランスがよくこれも絶品ともうせましょう。

 味玉子については、比較的ライト漬け込みで、黄身の中心がまたトロトロな感じがいたします。なので黄身を麺とからませて食するとよろしいかもしれません。あと、海苔とメンマは記憶からとんでますが、文句なく切り抜けたところを思うと一定の以上の性能を誇っていたのでは無いでしょうか・・・。

 ※具のおさらい:チャーシュー(厚め)、味玉(オプション)、海苔、メンマ、薬味ネギ




【初めての「割り」スタイル】

 スープ割りもいただかねばなりますまい!なかなか、いつも急がしそうなので、声をかけるのも難しい感じもしないでもないですな・・・。しかし、背中に目がついているようで、「すみませーん」と言い、つけダレお椀をテーブルの高いところに置きます。すると、業務用の大きめオタマがニョキっと厨房壁側から抜け出て来て、出した器の真上まで平行移動してやってきます。そして、客の目の前でお椀にダイレクトに注がれますわ。「ポット」「お椀返し」「バイキング形式」「追加料金形式」等・・・・数々、つけ麺の割りスープを経験してきましたが、「オタマ直接やってくる形式」は、初めての体験でした。で、肝心なお味は?というと・・・・、

 「甘みのカーブが変化した形!単に淡くしただけじゃつまらないかも?」

 ・・・と思える不思議さと旨さがあります。単なる「節系で淡いスープ」で割る味の傾向でもなく。何か動物系のあるものがプラスされたか、元々の動物エキスを表に分かりやすく出して来たか・・・・という感じです。しかし、毎回思うのだが、スープ割りの旨いのを食うと・・・・「ラーメン」の方がもっと旨かったりして!と勘ぐりというか、思わぬ期待をどうしてもかさねてしまいますね。



 総じまして、世田谷の千歳船橋に、孤軍奮闘で一人ストイックなラーメン店に、ちゃらけた中年オッサン2人組が、仲良く食って、旨しと叫んだだけの話です。しかしながら、一人で責任もって全部やるという後ろ姿の逞しさと、何でも人任せにせず、全部まず自分でやってみるという姿勢が、より旨さとして感動を与えますな・・・。ビジネスマンとして、つけめん意外に、なにか得るものあったかもです。個人的に・・・・。なので詠います。

 秋深し
 寒さこらえて
 世田谷で

 姿勢と同じく
 麺も美し

お粗末!ということで合掌。今日も本当にごちそうさまでした。



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