大衆的できっちりとした接客が気持ち良い
街は秋祭り一色。三連休とあって気が朗らかです。・・・と言いたい所が、休み明け勝負のプレゼンを控え、どうも緊張が解れません。休日というのに早朝から資料のチェックとかデータの確認とかしておりましたから、疲労困憊でございます。こんな日の昼飯は、ゴージャスに行こう!と思ってたのですが、とっても疲れて邪魔くさくなり、やってられっかー!と言うことで、朝の11時前からラーメンと酒で発散しようとやってきたのが、こちら「邦ちゃんラーメン」でございます。
このロケーション。何度通ったことだろう。近年色々屋号が変わっておりますが、今は都内で言う所謂「ちゃん系」となっております。実はこの「ちゃん系」は割と好きな系統でして、前々からチェックしておりました。赤いビニールテント地でアピールする店先を確認し、券売機をチェック。おおお!塩変更ボタン(¥0)とな!。ちゃん系では未体験なのでテンション一気に上がりますー!。
<酒> サッポロラガービール赤星!苦味走る図太い風合いの後に軽やかさ染み入る本格ラガー麦酒!
食券を手渡すと、ビールはセルフサービスだということで冷蔵庫へ。赤星がぎっしりと冷やされておりまして圧巻!。自分で栓抜きで開けるのも久しぶりです。
へへへ・・・冷え方がナイス!そして大衆酒場でよく見かける小ぶりなグラスも冷えとります。注ぐのも楽しいひととき。一気にあおり飲み干しますが、いつもながら苦味走る図太い風合いがまた格別であります。また後味は軽く甘味を残す感じで実に嫌味がない。あゝ、この一杯に生きてるぜと思わずにいられん。
そしてサービスお通しもつくのもお気に入り。チャーシュー・メンマ・ネギに、濃口系の醤油ダレがたられ少し濃ゆい味付けになってるところが、またビールに合うじゃないか!。これ「ちゃん系」では定番ですが、こういうちょっとした心遣い的なサービスが嬉しいのです。
<全体> 嗚呼!食堂気分にさせる気楽さ!肉の盛上がり出汁の透明感!まさに極楽気分じゃないか!
うへへへ・・・分かってはいたものの、これはかなりの肉迫力ですな!。このご時世でこの質感とボリュームで、チャーシュー麺が一千円札でお釣りがくるとは嬉しいです。まさにこの肉ボリューム感なら納得と言うもの。麺が肉の重みでスープの奥に沈み切ってますよ。スライスの様であり、ぶつ切りの様でもあり、と言うより塊というかブロックと言うか・・・そんなのに近い感覚。更に見た目から柔らかさがありありと伺え、実にスープとの相性も良さそうです。そしてスープ。
定番なら醤油ブラウンと言いたい所だが今回は「塩変更」。その透明度がかなりのもので、沈んだ麺のフォルムが完全に透けて見える。濃口醤油に透明な出汁感と言うか、怒涛の肉とは裏腹に優しさすら感じるオーラの垂れ流し状態です。嗚呼・・・素朴さと穏やかさが溢れまくり!
<出汁> すっきり感と豊さが広がる芳醇豚エキス!あっさりとしつつもエッジも効かす塩気!食欲無限大!
さてその「塩変更」のスープ。ひと口啜るとその優しい味わいに思わずニヤっと微笑んでしまいます。豚の柔らかいエキスが口の中に広がり、塩気よりも甘味先行で染み渡るような印象。初めて属するのに懐かしさすら覚える素朴な旨さ!。おお!これは当たりの旨さだといきなり確信!。
他と比較するなら「満来・ほりうち」系に匹敵と言う感じでしょうか。豚の丁寧な処理も感じられ、清湯と言う柔らかい動物感に、塩ダレの優しいエッジングがドンピシャでございます。またスープは溢れんばかりに、なみなみと注がれてるのも好印象で、飲み干しても胃もたれ皆無。
個人的には、ニンニクを入れるのがオススメです。この系統ならあっさりと行きたい所だが、あえて申し上げたい。刻みニンニクを放り込むと、優しさにチリリとパンチが効いた風合いに変貌し、ライスを欲してしまいそうになってしまいます。実はライス無料サービス!。ビール腹でご飯は遠慮したが、その薄化粧程度で味わいたかったのでそのままでゴクゴクと最後は飲み干します。
<麺> 多加水ストレート中太麺!弾みは低めでスパスパクチクチな歯応え!スベリは超ツルツルで快感!
出汁に相性抜群!。少しスリムなストレート多加水中太麺です。素朴さを感じさせます。汁をじわじわと吸い込み易いようで、とてもツルツルした地肌なので口当たりから喉越しに至るまですごく滑らか!。そのスベリの良さは抜群で、すすった後の喉越し時のシルエットも感じやすいです。モチモチと明るく弾むようでもなく、少し引き締まりも残っている様子。前歯でスパスパと小気味よく千切れやすく、奥歯ではクチクチと潰れやすく、その際に麺の甘味と出汁の旨味が一体化した味わいがすごくいい感じ!。
また終盤になると出汁を吸い込みまくってしなやか極まり味わい深し。そして残った具材を絡めとりながら食らうのが楽しくてなりません。メンマやネギ、そして崩れたチャーシューのカケラなどを、回収するように麺で掬い上げながら食らい尽くしました!。これなら大盛でもいけそうです。
<チャーシュー> ぶつ切り大胆カットの豚肩ロースを惜しげもなく!ふかふかな食感でスープを吸いまくる旨さ!
分厚さとサイズ感から手切り。スープに浸っているとは言え、断面のしっとり感があるし、手切りの後が断面に伺えます。とてもソフトな歯応えで、薄味とは言え円やかな下味が絶妙。肩ロースの赤身が多めって言う感覚で、赤身の旨さと脂身の甘さが、スープの旨味で更に高まってます。
おつまみで食らった時は、優しい醤油ダレの旨味と肉味のバランスが良いと感じましたが、ラーメンに乗るとスープをバクバク吸い込みまくり。まさしく肉のスポンジ状態で、下味とスープの味がマッチするので更に柔らかい旨さ!
ここで漸く、ビールをまだ半分程度残してあるのに気づき、この出汁含みの柔らか肉をアテにビールを味わって楽しみ尽くす!。麺を食らい切っても数切れ肉が残るのでホントにボリューム的にも大満足!。
<ゆで卵> シンプル・イズ・ベスト?出汁に濡れてじわじわ浸り崩れる固茹で卵黄!溶けて優しい出汁旨さ!
「ちゃん系」でゆで卵だと、スライスを期待してたんだが・・・別皿でホール提供でした。スライスは指定しないといけないのか??。口で割って出汁に沈めます。そのスープを吸い込んだ固茹で卵黄が崩れそうになり、細かい部分がスープに溶け出すところが旨い!。
塩清湯系だと少し濁るように思えるが、むしろ卵黄の鮮やかな黄色が溶け込むようで、黄色の色合いがググッと映えるようです。溶けた卵黄はそのまま出汁をマイルドに仕上げるのも秀逸な旨さ。そして崩れた卵黄や白身は、麺に絡まるのもなかなか旨さとしてはアクセントです。
総じまして「溢れる素朴さとガッツリ肉!老若男女みな好きになる穏やか迫力のチャーシュー麺!」
・・・と言う感動の嵐!。やっぱ「ちゃん系」って好きだなと再認識です。ちゃんとサッポロ赤星があるし町中華っぽい大衆感も素敵。そして接客もいい感じ。肉感の楽しさハンパなしで優しい塩変更出汁も想像以上の旨さでした!。中野駅からフラッと立ち寄るにも便利!激しくオススメ!旨し!なので・・・とっとと最後に詠って、いつものように締めたいと思います!。
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!