我が若き日懐かしの祐天寺にふらっと訪問してみたよ
関西から上京して就職。入った会社で新人研修ってのがあって暫く仮住まいしてた後、最初に落ち着いて過ごしたのが、ここ祐天寺でございます。我が懐かしき若き日の思い出の街。当時通っていた喫茶店はすっかり無くなっており、街全体も流石に様変わりですな。渋谷で終電後まで飲み明かして、よく歩いて帰ったっけか(笑)。地名の由来になってる祐天寺もすっかり新しくキレイになってるのね。
それにしても、目黒区とは言えとてもサディスティックなロケーションです。駅前からそこそこ歩く場所で、中目黒からでもそんなに変わりないかも。しかも住宅地。銭湯の隣に新規開店です。SNSで麺顔見た瞬間に、これ絶対にうまそう!と確信し、目黒川の桜見物がてらにサクッと週末に突撃訪問してみました。
<酒1> プレミアムエビス小瓶!しっかりした苦味に華やかな麦芽の風合い!小瓶でもズシリと満足感与える飲み口
日本酒もワインもビールもある店なんだね。400円という設定から小瓶だとは薄々察してましたが、久しぶりのプレミアムエビスです。意外と小瓶でも満足してしまうのは、やはりズシリとした飲み口と分厚い旨さがあるからでしょうか?。しっかりした苦味に華やかな麦芽の風合い!小瓶でもズシリと満足感与える飲み口がナイスです。あっと言う間に飲み干してしまったあとは、次の酒へ・・・・。
<酒2> 純米吟醸 駿!純米酒らしい分厚いコクと芳醇な香り!吟醸感じる軽やかなキレ!飲み易く落ち着くコク深さ
御店主が九州福岡の酒ですよと簡単に紹介してくれました。お待たせしたので少し多めに注ぎますねーなんて、愛嬌の良さも振り撒きます。さて味わいだが、これもなかなか図太い旨味の印象。冷酒でも純米系らしい昔ながらのコク深さと甘味と風合いがたっぷり感じられるが、芳醇に薫るところがいいね。アテがなくても楽しめるって感覚。また微妙にキレも感じるところがあり、コク深いけど飲みやすいのだった!。肉系のおつまみもしっかりしており、ここは飲める店のようですね・・・。隣の銭湯帰りにフラッと立ち寄るにはナイスかと!。
<全体> 整う麺線美の誘惑!艶めく鶏油の輝き!独創的な薬味の盛上がりに3種肉と雲呑の贅沢感!ハイエンド感ありあり!
実はSNSで見かけた時から、この麺線の整いとそれに染み渡る醤油の深い琥珀色の美しさに魅了されてしまったのです。実際の麺顔と対峙するとその期待通りの美しさと迫力ですな。やはり目でも味わうもの・・・美味そうです。
そして期待以上だったのが醤油出汁の感覚。鶏油が表層をしっかりコーティングしてますが、その揺らめきと輝きがハンパないじゃないか。鶏醤系はこれまで食い尽くしてきた私ですが、それでもかなりハイレベル感を覚えてしまったかも・・・。
<スープ> 芳醇に滲む地鶏エキス!磨かれた鶏油の分厚さ!研ぎ澄まされた醤油感!完成度高い鶏醤出汁!
うん、旨いね。この手のスープって確かにイメージし易いんですが、まず鶏油が濃ゆいのにバターのようなしつこさがない部分がとても好みでナイスかと。結構多めに漂ってるにしては、重く感じることはありません。どちらかというとベースの出汁に寄り添うような感覚。おそらく地鶏丸鶏で煮出したような感覚で、コラーゲン感覚なくすっきりと食える様子です。
また醤油も角がなく香りが芳醇でいいね。たまりとか木桶けとか、「なま」醤油系のブレンドなのだろうとは思っていたが、蘊蓄では白醤油も溶けているとか。円やかさはそんなところにも理由があるのかもしれません。そして昆布のしっかりとした出汁感があるので全体を落ち着かせてる?。乾物もテクニシャンだなーなんて、駄舌ながらも堪能し尽くしですー。
<麺> 三河屋製麺!整い揃う魅惑の麺線!出汁の絡み抜群なストレート細麺!素地の風味が持続する!
麺線が整うと言うことで、出汁の持ち上げが非常によろしい。しかもエッジがしっかりとした角細ストレート麺なので余計に出汁の絡みが良さげです。腰つきは品やかで表層がツルツルしてる。滑りが抵抗なくとても高速で啜れます。
歯切ると個人的には意外な展開。風味がしっかりとしているばかりでなく、素地の感覚がいつまでも楽しめるのでした。決してパツパツ麺でもなく、芯を覚えるタイプじゃないんだけど、素地の甘味がしっかりと感じ取れる様子。奥歯で潰すと出汁と一体化した旨さが味わえる展開で、予想を超えて美味かったのだった!。
<薬味> エノキの素揚げ?香ばしさと茸類エキスがじわじわ広がり中盤以降は味風景一変!?
エノキダケの素揚げなんでしょうか?変わったトッピングで意表を個性をついたのだろうな・・・と揚げ足とった考えで痛んだが、いやいや、これが中盤以降にいい仕事をしまくりです。まず素揚げの香ばしさが、出汁に滲んでしなって移るようで、麺とも絡みやすくて面白い歯応えを演出する。それだけじゃなく、茸類独特の旨味がじわじわじわーーっと出汁に広げるのだった!。グアニル酸の旨味が広がると、鶏醤主体の味わいがゆっくり変化し終盤には一変!。旨味が一段と複雑に深まり、旨さ高まる展開じゃないか!。実はこのアイテムの成果がこの一杯のわかりやすい特徴になってる気がするー。
<チャーシュー> 鶏豚3種肉!柔らかジューシー鶏モモ炙り!滋味深いぱふぱふ鶏胸コンフィ!蕩ける脂甘味の豚ばら肉!
肉系の料理店出身なのか?肉が得意そうですね。特に鶏が旨い。もっと食いたいと激しく感じるのが鶏のもも肉。ソテーのようで炙りのような仕上がりで、皮部分はタレが浸透した焦げ目がゆるゆるとして旨し!。そして肉部分は硬くなるどころかふわふわと感じるほどに柔らかいのだった!。金なら出すからもっとくれ・・・・。
そして定番の鶏胸コンフィ。肉繊維に垂直に歯を立てて力を入れると淡く千切れる感覚がスポンジのようでもあり、そして旨味を吐き出します。胸肉独特の淡白な滋味に、醤油出汁が滲み吐き出されて旨さ一体化!。日本酒に合うね。
更に豚バラ肉。不思議なことに赤身がとてもフレッシュな反面、脂身熱入りでトロトロのような状態です。噛み締めると脂が溢れるがとてもスッキリサラサラとしてるところが秀逸。これも醤油出汁にマッチする旨さですな!。
<ワンタン> コリコリ歯応え楽しい粗挽き肉餡!出汁に染まって分厚くツルツル滑らかな皮!食べ応えあり!
あゝ楽しみが尽きない!ワンタンもまた上出来なのでありました。粗挽き肉ワンタン。コリコリとした歯応えも楽しく、味わいはとてもシンプルな塩味。
肉の素直な旨さが醤油出汁に絡んでちょうど良い塩梅となっております。皮は厚めですがトロトロと柔らかくて破れそうで破れない。ううう・・・次はワンタンメンにしようかと確信しております。
<味玉> 昆布主体の淡い出汁が深く浸透!ナチュラルな卵本来の旨味を生かすトロトロ卵黄が素晴らしい!
ボイル短めの緩いタイプ。全体がふわふわした仕上がりです。そして出汁は薄め?。個人的には昆布主体の出汁感と妄想しておりますが、その分白身と卵黄の本来のナチュラル感が味わいとして残った印象です。なので醤油味一辺倒にならずに、楽しめたのも好印象。
総じまして「旨さいきなりハイエンド!地鶏醤油に乾物薬味のカオスな旨さ!崇高和モダン醤油そば!」
・・・と言う感動の嵐!。結構ゆったりと過ごさせてくれて接客もナイスです。この味レベルだったら駅から相当歩く距離でも地元に支えられそう。なんて思って退店したら店前が超行列状態になっておりビビりました。すでに新店舗なのに既に限定麺も繰り出す器用さ!。東横線利用の外出で余裕あるタイミングでまた必ず参ります。激しくオススメ!旨し!なので・・・とっとと最後に詠って、いつものように締めたいと思います!。
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!