益々渋みが増した店構え!久我山トライアングル!
雨が降る度に、春の温かさを感じるこの頃です。とは言え、やっぱり雨だと麺活動も億劫だ・・・。もう駅から近い店しか行かんぞと心に決めて、”ラーメンマップ”と言うアプリで物色です。自ずと普段使ってる中央線沿線になってしまうのですが、それでは少しマンネリだと言うことで・・・今回は、京王井の頭線の久我山駅界隈へGO!。実に久しぶりに「中華そば・つけめん 甲斐」さんを訪問いたしました。
ここは一度来たら忘れないよね。その店構え。京王井の頭線と神田川に挟まれた狭いエリアの先端部分。まさに三角定規を連想させる作りになっており、それが実にユニーク。そして、いい感じに古ぼけた感じになっており、渋さが増している。暖簾も味わい感じるくたびれ感が出ており、相当老舗な雰囲気を醸し出すが、創業は2007年とのこと。山梨にある「おかめ」から独立したと言う流れと記憶です。
店内は少しも変わってないね。ま、ディスタンス確保の衝立があるのはこのコロナ時期の配慮としては正しい!。相変わらず、明るいようで朴訥な大将もお元気そうで、ひとりオペレーションに励んでおられるご様子もいい。今回は、限られたメニューの中で、以前食っていい印象のある、「つけめん」を味玉つき!大盛!で頂くことといたしました!。
<全体> まさに奇を衒わず!素朴なノスタルジーつけそば!純朴さが溢れるシンプルな存在感!
おおお!やっぱこれですな!王道とも感じるノスタルジーなつけそば!まさに奇を衒うことなく真っ直ぐに対峙した姿勢を感じる麺顔!。醤油ブラウンはエキスの溶け込みで穏やかに茶色みがかった透明感を保つ。麺は艶々としながら大盛の迫力を伝えてます。
味玉はプカンとつけダレの中央に浮かぶ他は、見えるのは薬味のネギのみ。なんだか味玉がご馳走のように感じられるようです。うう・・・実に純朴とも受け取れる全体的な雰囲気がいいね!。
<つけダレ> 円やかな醤油感覚に穏やかな鶏豚のエキス感!乾物の溶け込みが芳醇で濃ゆさはほどほどなのがいいね!
さて、つけダレ。日頃は新しい拉麺を追い求めてるせいか、味わうと実にほっこりとさせるのです。食べ慣れた味ではあるのですが、ベースの鶏豚清湯が実に優しくゆったりしたイメージ。個人的には豚の優しさと感じるが、サラサラしたスープの割には、コク深くて食べ応えを感じさせる仕上がりとなってます。パンチはないけど、芳醇な旨味と言う感覚で広がるようなイメージ。飲み干しても罪悪感がない。
そして味わい全体としては、とても円やかです。凝った「なま」醤油を使ってるとかは不明ですが、醤油ダレに甘味の仕掛けでもあるのか?と妄想してしまうほど。カエシ、塩気と言う感覚はあるのだけど、それはとても低いです。甘味は乾物の中でも煮干系が役割を果たしてくれてると思うが、昆布もいい仕事してるかも。また微妙に一味か唐辛子が入ってるようで、それがまた逆に甘味をくっきりと浮かばせるような働きです。
<麺> 自家製麺!外カタで強く引き締まる腰つき!風味の強さ!噛み締める甘味!タレに絡むと明るくモチモチした歯応え!
思い出したよ!ここは自家製麺!そして麺が旨い!。汁系は縮れ系細麺で、つけめんは、中細ストレート麺です。+50円で大盛可能と言う心意気が嬉しいね。かなりのボリュームなので、昼食えば夜まで空腹を覚えることはありません。
角麺が茹で上げで膨らむような見栄えで、麺線がくっきりと見える割には、丸麺のような陰影を感じさせるフォルム。表面は艶々と光り、素地の色合いが小麦粉らしい淡く落ち着いた褐色で実に旨そうです。数本手繰って、何もつけずに食らうが、実に清々しい麺のナチュラルな風合い!。まるで外カタのようにハードに引き締まり、歯応えはヌチヌチとしたもの。噛み締めると仄かに甘味を感じさせます。その甘さと風味に力強さすらある感覚で楽しませてくれる。
つけダレに浸すとやはり熱のためか、微妙に腰つきがしなやか、そして歯応えが明るくなります。タレに濡れるだけと言った感覚で、咀嚼でタレと麺の旨味を合わせてゆきます。少しモチモチした歯応えに出汁が口の中で絡みつくが、出汁が優しい味わいだから、麺の風合いを邪魔せずいつまでも楽しませてくれるよう。いつまでも、麺が主役のような感覚で食らい続けました。
これなら、汁なし系でも相当旨さを発揮してくれると思えるプレゼンスの高い麺!。しかし・・・あまりメニューを広げない方がこの店らしいか??。個人的には、夏場なんかに限定で期待したいと思ってますー。
<具材> 細切れされた豚ロース焼豚!小さな欠片が放つスモーキーな風合いが力強くて見事也!
最近、千円を超える特製なんてフツーに食ってる毎日なので、具材が少ないと感じてしまうのだが、価格設定を考えれば不足はありますまい。具材はつけダレの底に沈んでおり、メンマと細切れされた豚肉が投入されております。
正直言って、少し舐めてたのですが・・・小さな肉片が実にスモーキーな香りを力強く放つのか!と驚き!。吊るしのスモーキーさがありありで、つけダレを吸い込んでもそれを保ち続けるのです。そしてつけダレをスポンジのように吸い込んだ肉自体もまた旨し!。チャーシュー麺やチャーシューつけめんだと、少し料金が跳ね上がるので躊躇してしまいましたが、これは肉追加に激しく期待を寄せてしまいます。何だか・・・また近いうちに来てしまうかも??。ビールに合いそうだが、ここは置いてないのよね・・・。
<味玉にハズレなし!> 昭和が蘇るようなハードボイルな味玉!卵黄を出汁で湿らせて食らうのも旨し!
味玉がまたノスタルジー。ハードボイルな味玉です。ほぼ茹で卵状態のハードさ。卵黄の周いは乾いたような明るい黄色で、中心部に少し湿り気を残すといった仕上がりです。昭和のころはみんなこんな感じだったかも。トロトロな味玉って子供の頃は拉麺店で見たことなかったような???(地方の話)。
そんなハードボイルな味玉に、円やかな醤油ベースの出汁がしっかりと浸透しております。白身は完全にミルクティーの色合いに染まっておりますが、それに比べて卵黄への出汁浸透は少しライトかも。なので卵の味を感じつつ、出汁の旨味を合わせて食らう味になりますが・・・またいつものように、出汁に沈めて見ました。すると、ハードボイルな卵黄の割れ目から出汁が染み込み始めて、なかなか面白い味変化となって旨しですよ!。やはり卵は出汁に沈めて見るべし!
<スープ割> ブーメラン方式!一気に魚介感が膨らむ穏やかさ!ほっこり感覚MAX!
本当は、割らずにそのまま飲み干してもよかったのですがね・・・レビュアーの習性と言うか、ネタのためにもと一応コールしてみました。目の前の高台に器をあげてから回収のあと再びサーブされる・・・ブーメラン方式です。あれ?何かトラブルか??。離れた席のお客さんが「スープ割!スープ割!スープ割!」と叫んでいるよ?。狭い店だから一度で十分伝わるはずだが・・・。原因は、スープ割ポリシーの理解齟齬だった様子です。たまに他の店にもあるが、こちらのスープ割は「割合」が決まっているスタイル。例えば、つけダレが多めに余ってると、少しタレを捨てて調整し、改めてスープを割り流し入れる。そのタレが捨てられうのが引っかかったらしく、慌てたご様子でした。御店主が丁寧に説明されて難はなし。
元から濃ゆい味じゃないつけダレでも、出汁のバランスが変わると、また新しい雰囲気になりますね。温もりと煮干しの感覚が映えると、一層ほっこりとさせる旨さに変化です。一気に魚介感が膨らむ穏やかさ!ほっこり感覚MAX!
総じまして「しみじみさとほっこり感が染み入る旨さ!まさに奇を衒わず!素朴なノスタルジーつけそば!」
・・・と言う感動の嵐!。久々に思い出したように訪問しましたが、神のお告げだったのか・・・実に充実した麺活動となりました。今風なラーメンも素晴らしいけど、昔ながらっぽい一杯も本当に新鮮に旨さを感じられます。急行も止まる京王井の頭線久我山駅から数十秒!途中下車して一杯なんていかが?激しくオススメ!旨し!なので・・・とっとと最後に詠って、いつものように締めたいと思います!。
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!
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