ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン5272】中華そば、つけめん 甲斐(東京・久我山)味玉チャーシューつけめん 〜優しく心と胃袋を満たす!奇を衒わず質実素朴なノスタルジーつけそば!

穏やかな小春日和には穏やかな中華そば店

 
 暑くもなく肌寒くもない。風は緩やかで暖かく空は快晴。まさに小春日和な週末!。いつもの店で飲んだくれながら拉麺でも啜ろうかと思ったんだが、何だか静かに一日過ごしたいと言う気分です。そんな中で思いつくのは、京王井の頭線久我山のこの店です。店箱からして年季を感じるし、なんと言っても三角形に尖ってる角地に張り付くようにせり立ってるのが、どしようもなく愛おしさを感じてしまうこのお店。久しぶりなのもあって訪問です。
 

 
 いかにもオヤジ好みな雰囲気全開なのだが、意外と若い客層が多いね。また上手く店主が代替わりしたのもあって、寡黙な壮年店主が、じっくり腰を据えて構えているのが実に好印象です。種類は相変わらずないのだけど、それもまた中華そば屋の一本気といったところか・・・むしろ潔さが気持ち良いです。
 

 
 
 
<全体>  素朴なノスタルジーつけそば!純朴さが溢れる麺顔に肉重ね!まさに奇を衒わず!

 
 今回はつけめんです。創業店主の系譜を辿ると春木屋らしいのですが、それも腑に落ちるか・・・。出汁もうまいが、個人的には麺がうまいと感じる次第で、そんなところも妙に春木屋と通じるなんて思ってる。なのでダイレクトに麺を堪能するには、やっぱりつけめんですよ。
 

 
 久しぶりなので、スマホで撮ってもいいです?と確認してから受け取ったのがこの麺顔。おおお!やっぱりノスタルジーなオーラ感が溢れるつけそば!。実に奇を衒うことなく真っ直ぐ一杯と対峙した姿勢を感じる次第で、食べ手の背筋も伸びると言うものです。つけだれの醤油ブラウンは、シンプルに見えて複雑なエキスの溶け込みで穏やかに茶色みがかった様子。それでいて淡く表層の煌めきや透明感を保つ様です。味玉はプカンとつけダレの中央に浮かぶ他は、実に純朴とも受け取れる全体的な雰囲気でございます。また麺は表層はつやめきながらも、実にボリューミー。大盛は2玉なのか?と感じる迫力です。見えるのは薬味のネギのみ。
 

 
 
 
<つけダレ> 円やかな醤油感覚に溶ける煮干と乾物の風合い!そして穏やかな鶏豚のエキス感!落ち着きある芳醇感!



 

 見た目はオーソドックス。飾り気がないのがむしろ質実さを感じさせます。醤油ブラウンの色合いは、魚介系が溶けて円やかな風合いに映ります。さて味わうと、これが期待通りにほっこりとさせる味わいです。他でも食べ慣れた味わいではあるんでしょうが、ベースの鶏豚清湯が実に穏やかにゆったりしたコクが広がる印象。豚の優しさと感じますが、サラサラしたスープの割には、コク深く感じさせます。まさに芳醇な旨味と言う感覚で広がるようで、このまま飲み干しても罪悪感がありませぬ。この円やかさと穏やかさには醤油ダレに甘味の仕掛けでもあるのか?と妄想してしまうほど。
 

 
 そしてカエシ。塩気は感じるがこれも穏やかで深いです。甘味は乾物の中でも煮干系が役割を果たしてくれてると思うが、微妙に一味か唐辛子が入ってるようで、それがまた逆に甘味をくっきりと浮かばせるような働きです。さてこの甘みだが、やっぱり煮干だ。煮干の甘みがふんわりと醤油に結びついた感覚で、丸長系の雰囲気や、やっぱり春木屋を連想する安寧な煮干出汁の存在を感じます。しかし以前の記憶と少し違うのは、この煮干感にほんのりと香ばしさを感じたところです。ニボっとした苦味とは程遠いが、それでもその輪郭を仄かに感じさせるかもと・・・。なので余計にこれまでの訪問記憶より一層とノスタルジーと感じる味わいでした。
 

 
 
 
<麺> 引き締まる腰つき!噛み締めて感じる風味と甘味!タレに絡んでスパスパモチモチと感じる歯応え!

 
 確か自家製麺です。汁系の中華そばも旨いが、やっぱりここでは、つけめんがオススメかと。もう一度言うが「麺がうまい」店なのです。表面が落ち着いて煌めいており、きめ細やかさが感じ取れる。細めんでストレートなのでクチ当たりもよく、舌触りが抜けるように綺麗。蕎麦を食うようにツーっとすすり上げてもその麺の香りを楽しむと言った感覚です。
 

 
 令和の今では、素材へのこだわりや製麺技術や工夫がハンパないですが、流行りに流されないと言うか、どこか忠実と感じる仕上がりかと。それは、やや風流にも落ち着いた淡い褐色の色合い。茹で加減も実にピントが合っており締まり具合がナイス。密度感すら覚えます。芯はないのだけど、まるで潰しこみを効かせた麺のように風味が高い。これは流水での引き締めと水切りがしっかりしている故だと感じています。中細麺なのにまるで太麺を食っているような充実感すらあるではないか!。
 

 
 さて加水は中程度か?。多加水かとも感じたが、つけめんなので外カタなイメージで、もちもちとした感覚よりも、少し引き締まってヌチヌチとした感覚です。前歯での千切りは、プツプツと小気味よいようで、調子に乗って大きく束にして食らうとクシクシとした感じに受け取れる?。そのまま奥歯へ運び潰すと、濡れたつけだれと麺の素地の風味が一体化し旨みが高まります。
 

 
 
 
<具材> 赤身主体の豚バラ焼豚!見事なまでにグリル感豊かでスモーキーな風合い力強し!歯応えを楽しめ!

 
 実は今回がここで初めて肉増しをしてみました。チャーシューメン系にした場合、三枚肉の中でも赤身が多い部分を分厚くカットされた肉片が追加の様です。ベーコンで例えるなら、脂身の少ない赤身の塊部分(背寄りな部位)を意識的に集めた感じ。これが実に香ばしい。燻製という洒落た感じゃなく、焼きの香ばしさという感覚が実に痛快です。小ぶりに見えて、一枚一枚が肉厚です。そして焼きの加減と赤身主体なことから、微妙にパサっとしてる。そこがいいんです。そのままをよくよく噛み締めて味わうと、じわじわと赤身から肉本来の旨みが滲み出るし、またつけだれに濡らしてから食らうとそこに味わいが増して更に旨し!。
 

 
 補足すると、肉具材はつけダレの底に沈んでおり、メンマと細切れされた豚肉が投入されております。小さな肉片がつけだれに浸りきっているのですが、それでもスモーキーな香りを力強く放つのが驚き!。デフォルトのつけめんでも相当に肉の香ばしさを楽しめることでしょう。
 

 
 
 
<味玉> 出汁が深く優しく染みたハードボイル系味玉!卵黄を崩しながら出汁で濡らして食らうが旨し!

 
 ノスタルジーさを感じさせるハードボイルド系味玉。茹で卵2歩手前状態のハードさ加減でしょうか。卵黄の周いは乾いたような明るい黄色で、中心部に少し湿り気を残すといった仕上がりです。そんな味玉に、円やかな醤油ベースの出汁がしっかりと浸透しております。
 

 
 白身は完全にミルクティーの色合いに染まっており、それに比べ卵黄への出汁浸透は少しライトか?。卵の味を感じつつ、出汁の旨味を合わせて食らう味になります。いつものように、出汁に沈めて食らい続ける。ハードボイルな卵黄の割れ目から出汁が染み込み始めて、なかなか面白い味変化となって旨し!。ハードボイルド系味玉は出汁に沈めて食らうべし!。
 
 
 

 

<スープ割> ブーメラン方式!温かみが増すだけで一気に魚介感が膨らむ穏やかさ!気分ほっこり!

 
 つけだれは、割らずにそのままでも飲み干せる味わいです。でもスープ割りが流儀!目の前の高台に器をあげてコールします。回収のあと再びサーブされるいわゆるブーメラン方式。元から濃ゆい味じゃないつけダレでも、出汁のバランスが変わると、また新しい雰囲気になりますね。温もりと煮干しの感覚が映えると、一層ほっこりとさせる旨さに変化です。一気に魚介感が膨らむ穏やかさ!。
 

 
 
 
総じまして「優しく心と胃袋を満たす!奇を衒わず質実素朴なノスタルジーつけそば!」

 
 ・・・と言う感動の嵐!。久々に思い出したように訪問しましたが、この日はこれを食うのが運命だったと思えるほど旨さがしっくり身に染みます。今風で先端なラーメンもいいんだけど、やっぱりレトロやノスタルジーな中華そばがあってのことかもね。心落ち着く充実感ある一方で、これからも長年通じる力強さも感じる味わいでした。京王井の頭線なら吉祥寺から急行で次の停車駅。駅から数十秒!途中下車して一杯なんていかが?激しくオススメ!旨し!なので・・・とっとと最後に詠って、いつものように締めたいと思います!。
 
 

 
 お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!
 

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