<じっくり深く休暇を楽しむために〜好きなものをじっくり深く味わう>
大型連休が過ぎ、ぽっかりと心に穴が空いてしまったー。性懲りも無く、合間で麺活動に勤しんだものの、もっともっと〜と旨いものを求める心を抑えきれません。鴨・・・そうだ鴨が食いたい。先日実家で食った鴨肉が忘れられなく、鴨つながりでやって来たのが、こちら「満鶏軒」さん。「麺魚」旧店舗跡地だから分かりやすい。
一時間ほど早めに着いて、WINSでも覗いてから行こう〜と思って見たものの、まさかと思って目的の店前を先に確認。するとありゃぁーーーー既に行列発生。行列トップの方は、携帯できる折りたたみ椅子を持参。二郎神田神保町でもそうだったが、私とは気合いの入れ方が違うんだね。そして列は、公園側に並び始めている〜。仕方なくそのまま行列に連結させてもらいましょう。まだ午前中で涼しいし、木の陰でとても過ごしやすいから、まあいいか。欄干に腰掛けてたら寝そうになりましたが ^ ^ 。
それにしても、店先からの香りがそそりまくりです。鴨の匂いがちょうど店先から流れてくる〜。なんだか香りを浴びているよう。朝飯をわざわざ抜いて来たもんだから、楽しみが通り越して、空腹に沁み入るようで逆にツライ〜。こうなったら、ビールも頂いてしまおう!。いろんな事をうだうだ考えていくうちに、ラーメン女子も並び始めた。なんとラーメン食してそのスタイリングはお見事〜。もう煩悩の塊状態MAXで、ようやく開店時間ですよ。やっと、欲望解放の時を迎えます。
<ほのかに香る程度の野趣感と濃密さ!通常鶏の旨さ3倍!私にひざまずけ、鴨よ!>
腹へって震える手で食券を購入し、いざ着席!と思いきやもう一度外に並ぶ・・・。愕然としながらも3分後にはもう一度店内に誘導され席に案内され、そこにはエビス缶ビールが待ち構えている。もう一気にあおりますと、手の震えがようやく鎮まり出す。オレはアル中か!?。それにしても、ビール350mlとしか表示がなかったけど、エビスだったとは嬉しいね!
さてと溜息を吐いてようやく落ち着いたところで、汁系は早めに配膳が進みようやく対面。それがこんな麺顔!。
うおおお!鴨肉が二種なのね!それに所狭しと味玉をはじめ、青菜、海苔と贅沢に投入されとります。スープの白濁さがとても煌びやかにも見えて、ちょっと普通の鶏塩とは趣が随分と違います。さらにゆずのジュレが妙に目を引きますし、色彩感もなんだか優しくて華やか!これは見た瞬間から美味いという説得力を感じます。
スープを早速味わいますと、醤油系鴨南蛮のような脂の色気が、実は低めと感じます。しかしトッピングから香りが滲んで、鼻腔から鴨感を感じて味わう。香りと旨味の関係はとても重要でして、香りが占める脳の処理により、スープの穏やかさの中にも濃厚な味わいが滲んでいるように感じるものです。しかし、舌が慣れ出してから、このスープにも鴨エキス感が芳醇なことに気がつきます。鴨ガラを丁寧に煮出したかのような、程よい濃密さ。通常の鶏ガラとは明らかにエキス感が濃密ですね。鶏油をプラスせずとも、華やかさだし、さらに言うと鴨らしい野趣な風味すら覚えるところがすごい。ビールを飲んだタプタプなお腹でも、これはスルスルと胃袋に入ってゆくー。
<小松菜とゆずのジュレがこれほど似合うとは!>
しかも青菜がこれほど、鴨に合うとは知らなんだ。鴨と言ったらネギなんだが、ネギ大好き「ネギ星人」な私は、本音では青菜をバカにしていたわけだ。ところが、青菜独自の清涼感が、ネギ清涼とは違った風味ではあるが、絶妙に合うところが素晴らしい。またほんの少しだけトッピされた柚子ジュレは、味見する前に、スープに溶けてしまったのですが、ほのかにそのフレッシュな柑橘風味が広がり、これがさらに味わいに華を添えるー。鴨オレンジソースもいいけれど、鴨って柑橘に相性が良いのを、改めて感じ入りました。
<低温調理のレア鴨肉、そしてお馴染み炙り系鴨肉!>
鴨をそれとなくこれまで食ってきた中で、低温調理のレアタイプは初めてだと思う。これがまたソフトでシルキーな肉繊維なのが驚き!。レストランで食べると、少し引き締まった肉繊維なのがイメージだったため、こんなにソフトに仕上がるなんて感無量。また野趣が上品に転じて、脂身の甘みがとってもナチュラルで、一緒に噛みしめていくのがいちいち楽しくなってくる。
また炙りの鴨肉も、寂しくならないほどにしっかり投入されており、こちらは馴染み深い香ばしい脂の匂いと甘みが、舌を包み込みます。思わず・・・日本酒が欲しくなる味わい。いやあえて辛口の白ワイン?。何れにせよ、人気店でなかったら腰を据えて酒と合わせて対峙した質感ですな。
<とても素直に風味を感じさせる細麺!柔らかく汁を吸い込み旨味に昇華!>
白い地肌が印象的な、ストレート細麺。かん水は極力抑えてあり、スープを吸い込んでからが美味そうな作り込みです。なので歯ごたえは非常に淡白でスパスパと切れ込み、密度感がとても低め。スープの吸い込みと、麺の隙間からのスープ持ち上げにも優れていて、存分にスープのエキスと、炭水化物の融合を誘い出します。
ライトな口当たりから一気にズボボボボっと啜り上げ、前歯では軽やかに千切れる。この瞬間に麺の風味がふわっと感じたところを、奥へと送り込み奥歯でプレスします。すり潰すと顎の端から唾液が滝のように溢れ、痛くなるのを我慢しながら咀嚼を続けると・・・グルテンの粉感が旨味へと変化するのがわかりますねー。いやー旨味への昇華ですよ!
<味玉にハズレなし!>
薄っすらと出汁に使った感じがある薄い褐色の地肌。しかし中はとても自然な色合いで、塩ダレ系の味わいが深く浸透しています。白身は色変化なくふるふる震えるようなソフトな感覚。卵黄はトロミがジュレっぽい状態になっており、崩すとまったりと舌全体に絡みつきます。塩味の素直な味わいに少し出汁感が広がりとても美味い!全体的にふわふわした歯ごたえなのも嬉しく、二口三口で食い終えてしまうのが、なんだか勿体無いような気分にさせます。嗚呼、味玉にハズレなし!。
総じまして、「私の経験領域の外に生き、旨味を育んできた鴨塩!」と言う感覚でして、驚きを隠せません。鴨ラーメン自体経験低いのですが、鴨塩系は生涯通じて、2杯目なんじゃないかな・・・。美味いねー・・・これならつけ麺系も食べたくなるのだが、いまは醤油系しかないらしい。ちょっとこれは、メニュー制覇したくなる。並びの長さが課題ですが。まだ醤油はこれからのタイミングなので、それ以後また参りましょう。さてと・・・食い終わってからウインズへ。小さく負けて、さっさと退散いたしました。ラーメン代稼げず。明日から地道に働きますかね。そんな感じで新たな開放感を教えてくれた一杯に感謝!。それを忘れないように、とっとと最後に詠って、いつものように締めたいと思います!。
緩々と
気温が上がる
腹減りて
街に流れる
鴨の香沁みる
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!
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