<多摩の文化が濃ゆい中華そばの一つ>
この店も安くて旨い店の一つ。そして何より「多摩地方のラーメン」という個性が脈々と受け継がれているような魂を感じる一杯です。この一杯と出会ったのは、改めて思い出すと5〜6年前かな・・・。長い関西転勤から東京に戻ってきたころ、相当お世話になった記憶です。最近では、近くのイトーヨーカドーに用事があるついでに、少しビールを引っ掛ける程度でしか寄ってない。ここはなぜだか週末は、ひっきりなしにオヤジどもが集まり、ビールをあおりながら、テレビを観てまったりと過ごすと言う、そんな店の風景です。私も含めてオヤジになると、そんなに量が食えないので、コスパも気にしながら「まったりと過ごせる」と言うのが重要なんですよねー。
汁:「多摩エリアで八王子ナンバーはよく見かけるけど、ラーメンでは珍しい?」
この店の一押しは、何と言っても「ラーメン」420円です。そしてメンマラーメン。このいかにも多摩という郷土性を感じさせるような味わいがいい。見栄えは「八王子系」なんだけど、武蔵野市に土着したような田舎っぽい部分が滲んでいて好きな味わいです。個人的には、八王子系の老舗の味わいよりは魚介がやや強いかなと言う印象。醤油ダレも見栄え以上に深い。キラキラしている鶏ガラのエキスも魅力的だが、透明ラード系?の香味油も意外にしっかりと効いている感覚。しかし少し食べ手を選ぶかもしれません。後味が気になるかたは、薬味を投入しましょう。なんたってすごい種類置いてあるから、何度か通って試していくと、そのうち好みのアレンジがつくでしょう。私は、「フライドオニオンチップ」をチョッピリと、かつ早々に投入し、汁に吸わせてから麺と絡めていただくのが好きです。
麺:「選べるストレート細麺!多摩でも八王子でもないオリジナリティーが好き!」
麺も面白いです。実はこの辺り一帯は、うどんが名物で「武蔵野系うどん」も旨い。また中太麺系の油そば発祥の「珍々亭」も近くにある。そんなエリアなのだけどここでは「卵麺」と「国産そば粉入り中華麺」と言うストレート細麺二種を提供しています(どこが武蔵野市土着的ラーメンなんだと思うけど)。それでも田舎っぽさがなんとなくイメージ的にはダブるんです。私はいつも「そば粉入り」をチョイスします。なぜなら、汁を吸い込む加減が実にいいから。多少密度感が薄いからか、最初から汁を吸いまくっている感覚なのだけど、伸びきった感じはしない。グルテン風味と汁の旨味が融合ってのが実にわかりやすいです。
具:「ねぎ大好き『ねぎ星人』な私は、玉ねぎも当然好きよ!」
トレードマークと言うのでもないが、玉ねぎの微塵が実に爽快、痛快。このエリアに引っ越してくるまでは、八王子系などと言うラーメンは無知でした。むしろ九条ネギ山盛りのラーメン文化で育ってきた私は、相当びっくりしたのですが、今では玉ねぎ微塵のラーメンがたまらなく好き。2013年春は、八王子ラーメンシリーズと自分で銘打って食い続けたと言う記憶です(その2013年は今でも思い出したくない人生最悪の年で・・・・今でも Office2013 などと聞くとゾクゾクっと寒気が走る:笑)。
チャーシューは、価格なりのペラペラ感は否めないが、バラ肉ロールチャーシューとしては旨い。それに京都ラーメン大好きな私は、ペラペラチャーシューに抵抗感はありません。また、メンマはいかにも関東のメンマだね。深い醤油味が染み込んで、くにゃっとした歯ごたえと風味感は、いかにもメンマラーメンにはぴったりです。ちなみに、関西オリジンで転勤も阪神エリアだった私は、メンマといえば、「食べ放題」のイメージが少しある。関西のチェーン系では、メンマはセルフサービスで小皿にとり放題で、配膳が進むまで食いながら待つのが当たり前な世界もあります。昔、熊五郎でそれをやりすぎて「お客さん、もうそれで最後でお願いやでー」と店長風にキレられた思い出ありーーー(懐かしい)。大の大人が、大阪梅田で大恥・・・。
総じまして、「厳然たるローカル中華そば! in 武蔵境」という感覚でして、いつまでもこの界隈に住むおっさんどもの胃袋と心を、いつまでも癒して欲しいと思う次第です。ラーメンは安いですが、ビールは相場価格です。ハイボールなど洒落たものはないですが、やはり昼間のビールはこう言う落ち着いた、おっさんばかりの店で飲むと旨いかも。次回は、ビールメインで来店します。と言うことで、寒い一日だったから、風邪引く前にさっさと詠います!
冬晴れの
冷たき風と
中華そば
澄んだ景色に
心洗わる
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!
- 作者: 『このミステリーがすごい!』編集部
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2016/12/10
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (10件) を見る
【2017年・第15回『このミステリーがすごい!大賞』大賞受賞作】 がん消滅の罠 完全寛解の謎 (『このミス』大賞シリーズ)
- 作者: 岩木一麻
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2017/01/12
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (10件) を見る
- 作者: 村上春樹
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2017/02/24
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (72件) を見る
- 作者: 村上春樹
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2017/02/24
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (60件) を見る