<長いホテル街を抜けると、そこはいいラーメン屋があった・・・>
またまたちょいと深い健康診断があって、それをクリアして昼飯としてはいい時間を過ぎてしまいました。場所は渋谷。食うところには困らないエリアですが、せっかくだから、昼だけ営業の店を攻めてみることといたしましょう!。ということで、昼のみ間借り営業の「ITACHI RAMEN」さんへと向かいました。場所は、駅からだと円山町を抜けていくのが近かろうということで歩を進めます。しかし・・・場所がホテル街ですから、こんな昼間に怪しくも恥じらいが全くないお方たちをよく見かけます。そう言えば、私もつい数十分前までは、診療所の中で半分裸族だったわけですが、このお方たちも同じころ裸族だったのでしょうか?・・・・などと全くくだらないことを思っていると、少し道に迷ってしまった(汗)。怪しいのは私のほうで、ホテル街をウロウロと徘徊してしまい、なんとか目的地に着くことができました。あっぶねー・・・。
さすが渋谷というか、スタイリッシュな肉屋?ステーキ屋??バー???のようなお店。そこを昼だけ借りるというスタイルで、ラーメン屋としては、違和感ある店内です。しかし、最近の若い人はなかなか頭のいいというか、さらっと半独立して店を立ち上げる手法としては、こういう間借り営業スタイルがいいですね。これで美味いと評判ができれば、訪問ハードルなど関係ないラヲタを引き込むことができますからー(オレのことだね)。今回は、検査直後ということもあって、何だか絶好調とも言えず、並盛の中華そばのみとさせていただきました。中盛サービス、ライスもサービスなのに・・・・もったいなかったかな。
【濃口醤油のキリリ感!鶏ガラ+動物系のコク深さ! サラーリなエキス感がナイス!】
バーのようなカウンター席がメインで、奥の窓際にはテーブル席がある。洋酒がずらりと並んでいて、昼間のバーはどこか不思議なムードが漂います。カウンターに腰かけて、椅子が低いぜ食べにくいぜと思っていたら、どうもレバーで高さ調整ができるようでして、教えてくれてありがとうございます。平日昼間のピークアウト時間帯に私を含めて客入り4名・・・・全員おっさん。外回りの楽しみという共感の中で、私の中華そばが配膳されます。バー風な雰囲気で、木のお盆にのって恭しくやってくるミスマッチな中華そばの佇まいがいい感じです。
暗がりでそう見えるだけでなく、わりと深い醤油ブラウンが実に印象的でして、しかも透明度がある。ガーネットのような深みを感じさせるスープの印象です。表層には香味油が引かれていて、ワックスをかけたように麺顔が煌めきます。まずはレンゲで啜りあげると、実にしっかりとした醤油の味わいと香りが突き抜けます。醤油の香ばしさもさることながら、香味油の円やかさが肉厚さとサッパリさを両方感じさせるような感覚。醤油のエッジは塩気もあるのだがけど、どちらかというと円やかな甘みを感じさせるタイプ。塩気がないわけではない。熟成の香ばしさには塩気も感じられるかなと・・・・。そして香味油がいいね。鶏油のような濃厚感覚でなく、さっぱりとしたラード系。そこにネギなどの香味野菜の甘みが滲んでいるのかと思えるほど・・・・ナチュラルな円やかさが生きます。
動物感覚も深い。鶏ガラさっぱり系には違いないのだが、それだけでない・・・・豚の煮出しの深さもある感じ。この鶏の豊潤さと豚の風味、そして醤油のコクで・・・・まるで鴨だしでも食っているのか?と微かな錯覚を覚えるほどに、絶妙なバランス感覚が大変よろしいです。加えて、熱がこもっているのもいい。寒さを感じる昨今だから余計にそうなのかだが、やはり熱いものは熱くして食したい。胃袋が温まると、気持ちまでほっこりと暖かくなる感じがした。
【表層は汁を吸い込んで、中心は歯応えと旨味を残す・・・中細ストレート麺がナイス!】
どこぞの製麺所か知らんが、何気に麺が大変よろしい!。さっぱりとしつつもコクの深いスープに負けない麺ということで、細麺よりやや肉厚と感じさえる丸型のストレート麺です。それが仄かにカタメの茹で上げなのがすごくいい。表層部分は、スープを吸い込んでやや褐色めいた風貌。味わいにスープの風味が馴染み、ツルツルと滑りがよいだけでなく、微妙なモチモチ感覚も同時に感じさせてくれる。そんな感じでツルツルーーっと啜って前歯でプツリと千切るわけだが、中は思いのほか風味を感じさせる感じ。別に芯があるわけではないのだけど、麺の風合いを楽しませてくれるグルテンの感覚が実によい。次第に食い進めてゆくと、モチモチ度がアップしてスープに染まる一辺倒になるのだけど、それもまた楽しい感じ。
これなら・・・中盛り200g(サービス)は頼まなきゃ損だ。何をとち狂ったのか並盛りにしてしまった勇気のなさ、ヘタレな己が情けなし。
【塩味主体の炙りバラ肉チャーシューが美味い!思わず赤星を欲してしまうー】
トッピングはいたってシンプル。ばら肉チャーシューとメンマ、海苔と薬味ネギ。メンマはシャクシャクっとした噛み心地で繊維質も細かく歯切れが良い。薄味タイプなのがスープにも合うし旨い代物。海苔はサイズはそこそことして、風味と厚さは及第点といった感じ。バラ肉チャーシューは実に香ばしい味わいで、炙り?なのか・・・・とても塩味主体のシンプルな風味が、全体醤油味の中では、ピンポイントで旨いかも。いわゆる箸休め的な役割も同時に果たしてくれていて、実に好印象。あと1枚くらいは・・・欲しかったかも・・・・。
総じまして、「怪しい円山町らしからぬ、清廉潔白キッパリ醤油な極上麺」と言う感じでしょうか?。これは美味いですので、渋谷で所用のある方は是非行かれてはいかがでしょう。円山町でご休憩の後でもよろしいんじゃないでしょうか・・・・なんて。とにかく、実にサッパリさと奥行きの深さが印象的な醤油清湯ですので、受け入れられやすいと思います。仲間と是非行ってください。今なら並ばなくても入れそうです。ということで・・・なので詠います!
しっぽりと
濡れる街並
突き抜けて
オヤジ一人で
ラーメン迷い子
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!
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