<マジかよ!この淡麗ぶり・・・この価格・・・・>
都内で上質な一杯を700円未満で見つけるとなると、それなりに難しい。ところが新店舗でいきなり、これをやってのけていると言うから、早速やってきた下北沢駅です。目指すは「中華そば こてつ」さん。淡麗系の店です。固定費を充分に回収し切った老舗で、レトロな上質感と固定客をがっちり確保した上で、そして低価格700円未満というのは分かる。しかし、新店舗で、いきなりに、おっさん好みの「淡麗な」味わいを、若者の街、下北沢で勝負をかけるというところが、かなりチャレンジングです。
話は変わるけど、昨年私、会社を変わってね・・・。新しい会社がとても人材開発系の研修が好きで、こんなジジイでも研修というものがあるのです。でも、仕事やってた方が楽だったりして、研修終了後、ヨタヨタ気分だったのです。だから今回は気分的には、淡麗系の一杯を求めていたかな(笑)。
場が変わり、人がいきいき動き出す 研修・ファシリテーションの技術 (DOBOOKS)
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- 出版社/メーカー: 同文舘出版
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【冷酒300円!当然飲む!】
券売機を見つめると、「冷酒300円」だと!塩ラーメンや中華そばと合わせても、英世でお釣りがくる算段。特製、チャーシュー、ワンタン・・・それらのうちどれかをトッピングするかで迷ってたんだけど、デフォルトの塩と冷酒のコンビで決まり!颯爽と券売機を若っいご店主に手渡して、・・・すみません先におトイレに。
用を済ませて念入りの手を洗い、席に戻ってきたらこれが置いてあった。ああ・・・まずはお冷でクチを潤すか。そう思ってかなり思いっきりグビっとやったら、なんとそれは「冷酒」ですやん!いやー、あまりにもシンプルなコップ酒。そして並々な容量だったので、通常のお冷と勘違いして勢いよく飲んで咽んでしまって、周りのお客さんには申し訳ない。量産的な日本酒でも、キリリと冷やされた温度感覚は抜群で、それなりに美味かった。これは自宅で真似できる旨さだね。多分、毎回ここ来たらこれ飲むと思う。今度からは間違えずに。
【スパッと割り切り感が痛快な淡麗系!引き算と言うより、これはシンプルな足し算!!】
コップ酒を半分以上開けた頃合いに、配膳が完了。写真ではかなりシンプルで質感が薄いんですが、実物はシンプルさがむしろ迫力といった感じ。淡麗好きならほくそ笑むところ。濃厚好きならスルーです。私は前者なので、この瞬間は一瞬そよ風でも吹いたかのような快感を覚えます。
レンゲをすくい透かして見ると、なかなか煌びやかな鷄系の脂感とスッキリさ。なんとなく味が予測できるところへグビっと啜ると、これがまた裏をかいて「魚介の清涼感」が漂います。煮干し系もあるのだろうけど、華やかさな余韻は、紛れもなく節系の味わい。節の種類は先人の詳しいレビューにお任せするとして、色気が過ぎることなく上品なわきまえを感じる旨味感です。
塩気はこの節系のエッジに乗っかるような印象で、旨味と塩気の境目が一切つかない感覚。しかも、淡麗なゆえに鶏エキスも上澄みかと思うほどに上品。しかし味わってみて、スープ表層の脂の浮きを見てみると、豚の出汁も感じ取れますね。豚骨を濁らさないように煮出したか、はたまた骨でなく肉(チャーシュー生成時?)の旨味か、真偽は不明。いずれにせよ、超上品な鶏豚の煮出しで、淡麗とはこのことと思えてしまうかも。
全体的には、切れ味が光るスープ加減。これを引き算の潔さと感じるか、足し算のシンプルさと感じるか、正直迷ってしまいました。今回はとりあえず後者。その方がどこか建設的な感じがしてね。
【パツパツストレートは期待通り!乾いたグルテン感覚を痛快に味わう!】
やっぱり、パツパツなストレート麺だと、少しテンションが上がるね。煮干し系ではよく出くわすこのタイプの麺ですが、淡麗系でも同様ですね。こう言う定理定則に基づいたような組み合わせは、個人的に好き!保守的な人間だもんで。ブルジョワでもないのに。
冷酒もまだ残ってたから、らしくなく、いつもよりかなりゆっくり目でいただいたのですが、この麺のパツパツさはあまり影響を受けないようです。最後まで乾いたようなグルテン感がキープされていて、汁系なのに酒を飲みながら楽しめた感じがナイス。前歯で千切ると明確に芯が視認できましたし、麺をリフトした時点から、表層の滑り層と、中の芯に当たる層が分離してみてとれる感じです。
滑りは意外と口当たりよくすすり抜ける感じ。内頬や舌触りよりも、喉奥を駆け抜けるシルエット感が楽しい。いつまでも、いつまでも、啜ってたい150g相当。
【噛めば噛むほど滋味と淡い塩気が滲み出る塩チャーシュー!冷酒に合う!!】
実は、メンマが相当うまい。一見何気無いのだけど、そのコリコリ加減が絶妙で、薄味といい、ほのかな香りといい・・・・日本酒に合う!日本酒にメンマはすごく合うのだ!今更ながら再認識。ちなみに、ラッキョウとビールも合うと思うのだけど、それ言ったらたまにブーイング受けてそれ以降、言うのをやめたました(苦笑)。
そして肉も相当うまいです。噛めば噛むほど、上品な熟成度合がにじみ出るような旨味。昨今、レアチャーシュー全盛期にあって、こう言うやや熱処理系の肉が美味いと新鮮に思います。一枚だけという寂しさすら覚えてしまう・・・それだけ美味い。
総じまして、「痛快なほどにネオ・クラシック淡麗塩ラーメン誕生!」と言う感覚で、食ったあと暫く興奮が抑えられませんでした。なんたって淡麗系好きっすから!! 二郎も好きだけど最近特に体力の衰えを感じて(夏バテ?)、こう言うのを本当に欲しかったのよ!なので今回は嬉しい発見。また来るか?・・・・そりゃ当然でしょ! 東京西エリアで、しかも23区内「下北沢駅徒歩圏」とくれば、当たり前です。どうせなら、全メニュー制覇しても良い! とにかく次回は醤油系で癒されたいと思います。今回は嬉しい発見をしてしもうて、心の中で小躍りしながら帰路につきましたよ・・・。ということで、なので詠います!
夏の宵
やさぐれ気分の
愚痴抱え
洗い落とすか
淡麗塩ダレ
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!
- 作者: THE BLACK SWAN 煉
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