ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン1950】 HOUKIBOSHI Beans (東京・神田) 汁なし担々麺


 まだ第一四半期という今年度が始まったばかりな時期に、土日連続出勤です(号泣)。おそらくそんな方は私だけではないと思いますが、なんだかやるせないね〜。家族もがんばってと言ってくれるけど、子供だけはつまらなさそうにな鬱積たまっているのを感じます。申し訳ないなと感じつつ、少しだけ嬉しいのは座って出勤ができるということくらいかな。晴れた空を見上げながら弱冷房車にのってゆらゆらと揺られているうちに、気持ちが良すぎて、疲れもあったから爆睡に陥るのは時間がかからないことでした。気がつけば「お茶の水駅」。新宿で乗り換えるはずだったのに。新宿で玉五郎の煮干しらーめんでも啜って行こうかと思っていたのですが、せっかくだから神田で日曜だけのお店へと乗り込むことといたしましょう。ということで、今回の「HOUKIBOSHI Beans」で汁なし担々麺です。













【店:閑散とした晴天の神田界隈、早や夏休みのようなまったり感の店内】


 日曜日の神田界隈はほんとうに閑散としているので、バニラスカイ状態。トムクルーズ気分で街を闊歩できるから気持ち良いかも。ほとんどの飲食店が日曜日休みなのは、ほぼどの会社も休みだからでしょう。でもこんな環境でよく日曜日だけの営業ができるものだと、少し感心もしますが、これがラーメン店のブルーオーシャン戦略かもしれないと思うと少し野心も感じますね。あとから、ポツポツといろんなトム・クルーズがやってきたり、キャメロン・ディアス連れもやってこられて、あっという間に7割程度が埋まる店内。暗がりの店内から明るい外を眺めると、なんだか夏休みの昼飯みたいな気分になりますね。

 などとブツブツ言っても実は、この店が「HOUKIBOSHI Beans」に変更していたことをすっかりと忘却してたのよね・・・。たまたま店の前に到着したらご店主の開店準備と鉢合わせ。期せずして一番乗りとあいなりました。一押しメニューが一番失敗が少ないと思って選んだのだけど、後から考えるとベストチョイスだったわ。


  





 





【タレ:辣油のシャープさと山椒の痺れ感!「ほうきぼし」らしい王道で崇高なる汁なし担々麺の系譜!】


 配膳されたそれは、なかなか見慣れたような麺顔で、以前にオレここで食ってるかもと感じましたが記憶が薄い。しかし、担々麺と言えば、私は四川系の辛いタイプが好きでして、まずすることはタレの系譜のチェック。そして頷く「・・・思ったとおりだ」と。








<担々タレはやはり「シャープな辣油」が気持ち良いと再認識>

 箸とレンゲでグググっと全体を端に寄せてタレの滲むところを観察しますと、そこからはプラスティックな色合いを感じる朱色が現れます。シャープな辣油系のタレは私の好み!すでに麺には絡んでいるようでして、突き抜けた黄金色を感じます。タレだけを味わうとチリチリーっとくるシャープな絡みがズジューン!と脳天にまで突き抜ける思い。しかし単に辛いのではなく、油に甘みを感じます。言わずもがな、肉味噌の甘みが加わっているだけなのですが・・・。しかし、辛さと甘さの融合しているところが、この汁なし担々麺の最大のテーマなのだろうなと思えます。


<痺れのコラボ感!肉味噌の甘みも加わりカオスさ溢れる味わい>

 日本人にはまず考えが及ばないかも?と思えるのは「痺れ」の味わい。柚子胡椒という文化的な味わいも日本では持ち合わせるのですが、痺れ自体がメインな味わいという展開力は、やはり中華の威力というものを感じますね。辣油と結びついて威力を増します。しかしそれほど蒸せることもなく、痺れもまた味わいと冷静に受け取れるほど、洗練された痺れがナイス!日本人にこういう痺れ味を普及させたのは、麻婆豆腐の貢献だと思うけど、そう考えると丸美屋ってすげーかも(関係ないけど)。












【麺:モツモツモッツリとした淡白な反発が、いろんなトッピングとハーモナイズ】


 麺が辣油に染まってギトギトですね〜。見ようによっては、スパゲティ・ナポリタンと同格のオレンジ色感覚です。味わいは真逆だけどね。でも歯ごたえ的には、似ているところもあるかも。








<つけ麺のような中太ストレート麺、淡白なモチモチ感が緩やかな歯ごたえ>

 角麺が膨れたような中太ストレート麺でして、なかなかボリューミィ〜な感じ。なのでつけ麺でも十分に通用しそうな風格です。歯ごたえは、割と密度感がなくてスパスパっとするちぎれ感なんですが、潰しに入るとテンピュール感の合間にかすかなモチモチ感覚が滲むかも。割と見た目よりはライトに食える感覚がいい。すべりも、ベタベタしているようで、実はオイリーなのでスルスルと引っかかり少なく嚥下できるかも。







<むしろ具材と絡まっていろんな感触とハーモナイズを楽しむ麺>

 しかし、この麺は他の具材や薬味の助けがあってこそさらに味わいが深まる感覚。例えば、スパスパとしているだけだたら飽きそうなところを、揚げ麺のつぶれたようなトッピングが絡まることによって、全く別次元の歯ごたえカオスが生まれたりして面白く食える。ヌチヌチ&カリカリ〜っとしたコラボ感でまた食が進む。さらに、肉味噌の弾力が加わり、地肌に張り付くことでより複雑な歯ごたえ感になります。さらにクラッシュナッツが張り付き、滑りの感覚も立体的になったような・・。まさに、まぜそばの醍醐味というやつを感じます。












【具:全ては麺とタレとの融合のために・・・全員一致で下支え】


 タレと麺を語る時点で、具や薬味の全てを語りつくしてしまったけど、それだけ貢献度が高いということです。


<歯ごたえと味わいで、マトリクス的に下支えする具材達が計算高い> 

 全く麺の下りの通りでして、「歯ごたえ」と「味わい」の二軸でよく味構成を考えられた印象でして、汁なしという世界にある多民族国家というような印象。それぞれ単独でいるより、一緒に仕事しあってこそ深い味わいが得られるかも。ポイントは、厚化粧にならないことかな。そういう意味では、盛り込む一方で引き際も計算されているような感覚もあり。やはり飽きない、汁なし担々麺!


<最後に・・・ベジスープ>

 すごい勢いで食い進めたので、途中で出てくるベジスープのはずが、食い終わってからのお茶代わりになってしまった(笑)。なんだかな〜って思って黙って飲み始めたけど、これがなかなか「優しさ極まるベジタブルエキス!」。辛さをうまく洗い流してくれて、さらに心もほかほかにさせてくれる味わい。これは女性はもちろん、親父の心も鷲掴みなスープでした。













 総じまして、「シーズン到来感ある汁なし担々!これ食ってから夏が来るかも!」な一杯? ま、この日の天候と開放感もあって気分もよく、ビルの谷間の片隅にあっても辛さと痺れも清々しさを感じる次第です。どうしてこう暑さを感じると辛いものが食べたくなるのかね〜。たとえお尻の心配があろうとも、この夏はそこそここの系統を食うだろうなと感じます。いろいろしんどい夏がやってきますが、うまいもん食って乗り切りましょうぞ!張り切って出勤モード!なので詠います!



   日曜の
   出勤中に
   爆睡し



   気持ちよきかな
   弱冷房車 



 お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!
   
 




ギター弾き語り 吉澤嘉代子「箒星図鑑」

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