ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン1944】 らーめんと餃子のカエル家 (東京・東秋留) 白のラーメン 〜場所、店、空気感、BGM、ご店主、そして客までも全てが味わい

 それにしても、あきる野はいいね〜。今回は、東秋留駅前。この人気の無さと時間の流れのゆったりさ。そして何より、空の青さが全然違う。何か心を解放したくてこんな場所まで来てしまった週末であります。

 まず・・・、駅前なのにコンビニがない。しかし地元民相手のスナックはある。バスターミナルはない。しかし、いつ来るか分からない客待ちのタクシー、それと待ちくたびれ運転手はある。また、高いビルはなく、代わりに蒼々とした高い空がある。全く・・・同じ東京都とは思えません。私はいっぺんにこの駅前が好きになってしまいました。心が潤うね〜。















【店:オーラを垂れ流す存在感・・・それは「印象派」】


 そんな日頃のストレスが一度に解放されそうに気分よく青空を見上げる私。少しばかり伸びをして全身の筋肉もほぐしていたところに、左上後頭部あたりに、なにか訴えかけるようなオーラの威圧を感じます。何かに導かれるように少し緩やかな坂を上がると、それはそこにあります。「らーめんと餃子のカエル家」。その衝撃と存在感は、フィンセント・ファン・ゴッホの「オーヴェルの教会」、はたまた「黄色い家」を彷彿とさせます。店名から「家系か!?」とも思えたのですが、私の中ではすでに、ラーメン界の「印象派」だと確信いたします。












【スープ:街はゴーギャンが好む色彩豊かな自然の明るさ、スープはローヌ川のように穏やか】


 店の中がまたいいのよ。寛ぐ・・・。渇いた丘陵の涼やかさが流れる中に、サザンのアルバム曲が流れて、ポスターなどにご店主の日常のコンセプトが窺い知れるような空間です。ゴッホつながりで言うなら、「田園」のような穏やか感が広がります。しかし、配膳されたその白のラーメンは、個人的には田園というより「ローヌ川」の湛えだな・・・。そうそう、なぜ「白のラーメン」をチョイスかというと、メニュー脇に「カエルやは このラーメンから始まった」とあったから。因縁とか奇跡とか、そういうドラマティックさが好き。







 
<穏やかな白醤油!反してじっとりな塩気が食欲誘う>

 配膳されたそれは、見た瞬間から泣けてくるかも(笑)。昔のラーメンというか・・・青春の味わいってな甘酸っぱいニュアンスが漂いそう! 決して崇高ではなく大衆系なんだけど、頑固オヤジ風でもなくて、昭和生まれのおっさんの柔らかいところを突いてくる・・・。実にええ感じやん!と心のなかで膝打ちします。

 繰り返しますが、崇高な味わいではありません。布団の端っこのような柔らかい感覚で、白醤油が淡く滲み、ベースのカエシの味わいをフォーマッティングしています。そこに意外とじっとりな塩気が誘い込まれまして、良い意味調味料が食欲を引き出すような塩気がひろがります。テーブル胡椒にも合うかも。薬味ネギの甘さと風味と、ワカメトッピングの香りある塩気もプラスされて、なかなか塩気のカオス感がひろがります。意外にやみつき感を持ち合わせるかも。


  






<やはり大衆系でなくちゃね!豚骨のじんわりした煮出しが和む〜>

 小ぶりながらも、食べ応え感も実はありまして、それには豚骨の煮出しぶりがとても貢献しているかと。げんこつのような白濁させることなく、コトコトと煮込んだ豚骨のゆったりさ。それだけでないサッパリした動物感覚は、鶏ガラか?やはり、塩気と動物系の旨味は相性が良いね。ここには、青春等身大のうまさがあるようです。













【麺:自分の好みとは真逆なのだが、多様性を認めざるを得ない本質を感じます】


 百聞んは一見にしかず。画像を貼っておきますが、いつもクツクツ感最高!などと語っている私の趣向とは真逆です。しかし、すでにこの店に魅了されとる私としては、否定できないっすね〜。いやなに・・・・いろんなトータル感を考えると正直言って「これアリ!」って認めますもん。


<笑みとほぐれを感じる柔らかさがユニーク>

 アルデンテ感否定!ってなスタンスか?? やはりユニークだわ。このユニークさ・・・・またゴッホを連想してしまったが、ついに、あきる野がアルルに見えてきた。光溢れる土地に店主の麺テボのさばきが冴える!太麺でややよじれを生じているため、細麺でクチリと淡白に潰れる感覚が、この中太麺では際立ってクチリ!!!!と響くのですわ。筆で描いた絵しか知らなかった男が、いきなりコテを使った油絵の本質を知ったかのごとき。淡白なクチリとした歯ごたえが、とても鮮烈に、濃ゆく感じる。(・・・・表現、たとえ切れんな今回は・・・限界)。







<太くチュルチュルとさせながら食う!これがまた和む〜>

 すすり加減は、暖かい細うどんを彷彿とさせるイメージ(すみません・・・関西オリジンなので、関東の方にはさっぱりわからんですね)。スープのニュアンスと、麺自体の滑りもありまして、チュルチュルとしたいつもの滑りが少々重く感じる程度の抵抗感です。喉越しよりは、口当たりと舌触りをメインに楽しみましょう!













【具:昔だったらの贅沢は、今では昔ながらの定番というイメージですね】


 たまにですが、ラヲタではありますが、現代ではラーメンが少しいい気になっているかもと思える時があります。昔の物価庶民感覚でラーメン価格が引き合いに出されることもありましたが、今ではそこそこ高いもんと認知されとる一面がありますからね。今回のこのチャーシューと具達ですが、私の子供時代だったら、かなり頑張っている内容だったのです。もっとも・・・・黎明期の「王将」、「天下一品」の時代ですから、参考にならんですがね。


<昔ながらよく食った感ある腕っぽいロース肉がうまし>

 昔はこんな肉がとても嬉しかった。脂の甘みと肉の繊維にそってほぐれる柔らかさが最高だと思うにちがいないです。生まれの京都は、ペラッた肉を数枚投入するのが常でしたから。肉厚な具などは存在しなかったのだろうかね・・・。そして、バラ肉の美しさなどは皆無でして、こういった脂と肉が入り組んだ部位を丸ごと頬張って味わううまさが最高だったかも。








<山に近くともワカメ!これは方程式なのだ!>

 実は、関西幼少時代の私は、海苔とワカメは否定派でした。就職で上京してからもそうでして、関東でヲタクに変貌してから認めるようになって、今では好き!やはり、海苔とワカメがあると、理不尽なんだけど役者がそろったな・・・なんて思えてくる。よく、地方出身者が上京してきて東京人になったな・・・・と思う瞬間ってアンケート結果が報告されるけど、私の場合、標準語が自然と喋れるようになったというよりも、ラーメンの海苔とワカメが認めらえるようになった・・・ということかしらん。







 総じまして、「場所、店、空気感、BGM、ご店主、そして客までも全てが味わい」のようなこの一杯。または、「偉大なるローカルオーラを垂れ流す穏やかラーメン」。いややはり・・・「あきる野印象派らーめん」と言っておきましょう!^_^  これは採点数などでは語れない魅力度が満載です。これは、一回行っとけ、食っとけ、な店かも。なんだか迷店なんだか名店なんだかです。肩肘張らず、遊びに行く気分で食いに行ってみてはいかがでしょう?




   奥多摩
   一足早く
   夏気配



   時間も麺も
   ゆっくり流れて




お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!


  



関連ランキング:ラーメン | 東秋留駅

RIDE ON TIME (ライド・オン・タイム)

RIDE ON TIME (ライド・オン・タイム)

RIDE ON TIME

RIDE ON TIME

るるぶ奥多摩 青梅 あきる野 アウトドア&レジャー (国内シリーズ)

るるぶ奥多摩 青梅 あきる野 アウトドア&レジャー (国内シリーズ)

あきる野むかしむかし―小学生のためのれきし読本

あきる野むかしむかし―小学生のためのれきし読本