東急が網の目のように縦横無尽に駆け巡る東京城南エリア。旗の台というのは、個人的に便利なので、また訪問してしまいました。明らかに寄り道なのですが、昼飯タイムも時間に追われるように働いて、飯が食えなかったのだから、こういう寄り道も許してもらいたい!それになんだか、ここの店の雰囲気がまたいい気分にさせるのです。何だろう・・・。脈絡ないけど、中学生のころ初めて友達と二人で入った喫茶店の心地よさとどこか似ているのよね〜・・・。○藤くん、元気にしているのかな。年賀状も交わさなくなってしまったな・・・。
などと考えてまたこの入り口の前に立つ。今回は食う物を決めていた!「アグー豚の醤油らーめん」。実は定番の温麺で醤油味が未食であったため、これを食わねばこの店のいいところを語れないと思いましたので(笑)。それに、すっきり醤油味も食いたかったモードだったし!
【スープ:明るくロハスなイメージを支えるのは・・・古風すら思う生醤油のフレーバーなのだわ!】
<まろやかな甘味を醸し出す生醤油の風合い!塩気そのものが旨味と思える淡麗仕上げ>
それにしても配膳の瞬間から落ち着き感ありますな・・・。なんとなく神奈川淡麗系を彷彿とする醤油の色合いとその麺顔であります。醤油スープの色合いもブラウンの中でも赤茶っぽい深みと明るさを感じます。蓮華ですくって味わってみると、すごく醤油の輪郭がまろやかと感じます。カエシなのに甘味を感じるような錯覚すらある。そこに生醤油っぽいニュアンスを感じたりしますがいかがでしょう?
醸造感があるのだけど、酸味系の後味は不在でして、どちらかと言うと自然な節系の落ち着き感程度の落ち着いた味。ごくごくとどこまでも飲めてしまう安心感ありつつも、後からしっかり水を欲してしまう味の濃ゆさがあったりする。さっぱりしているけれど、しっかりした味わいだと後になって気づく。旨みに塩気が含まれたような感じですかね・・・。
<鶏油香味というよりナチュラルで芳醇な鶏ガラ仕立てという感覚が落ち着く>
鶏ガラ系というと単純だけど、色濃い鶏系の香味油を垂らしていないのがまたいいかも。ナチュラルな仕上げがこの一杯には似合うと思えます。地肌がきれいだとよけいな化粧がいらぬということか(セクハラのつもりではありません)。キラキラした無数の小さい輪を生じさせるのは鶏コクのうまみの集まりと思えますが、実に嫌味なくスルスルと舌にまとわりつきます。ごくごくと喉を鳴らしてのんでも、甘味とすら感じる味わいがナイス。そこに乾物系のコクがプラスされて、落ち着き感のある淡麗な旨味となっているような・・・・、思わず目を閉じて味わってしまいますね。まさしく心で感じる滋味がそこにある。
【麺:改めて思う・・・スローフード感とコンテンポラリー感が織りなす創作自家製麺】
<実は醤油系にとても合うのだと再認識するスピルリナ麺>
醤油にもスピルリナ麺が実に合う!醤油をくぐった緑色ってのが、また独特な落ち着き感を与えますね。細麺でやや平たい計上の麺。加水は高めでストレートさがとてもきれい。束になってまとまりやすいため、スープ持ち上げもよさそう。今回、初めて暖かい麺をいただきましたが、前歯の切れ込みも実にスパスパとして気持ちよく千切れるし、奥歯での束になったところをプレスして、プツプツプツ!と威勢に潰れる感触が面白い。
<きっちりと整列したような麺のまとまり感で、スベリがとても崇高で滑らか>
若干スープを吸い込むところがいい。しかも熱ダレを感じさせないところがまたいい。箸でリフトするとダイスが揃ったように美しく整列する麺。地肌も滑らかだしすすりあげれ抵抗感というものがすごく軽やか。こういうところ、微妙に長方形な切り口なのが功を奏していると思えます。毛細管現象のように隙間にはスープのエキスがびっしりと行き渡っているので、味わいもまたよろしい。
【具:旺盛な探求有心が行き着くところ・・・それがアグーの豚とアサイーだったわけだね!】
<アグー豚肉、鶏胸肉も醤油スープを潜り抜け甘く香しく>
何をか言わん・・・。旨いに決まっている二種チャーシュー。アグー肉は言われてありがたみを感じる部分も本音ではありましょうが、実際、このロース部位の柔らかさと香りのよさ、肉質のきめ細やかさは十二分に感じるところ。鶏の胸肉にいたっても同様だけど、ほんのりと塩気が染み込んでる部位があり、醤油スープと入り混じったとき面白い味わいを醸し出します。
<やっと分かった!これがアサイーか!>
ようやくわかりました!今さらですが・・・・この白いのがアサイーですね。私誤解をしておりました。過去レビを少し修正しておきます。ちょっと酸っぱいニュアンスが後を引きますが、それが微妙にスープ全体に影響してアクセントの一部となっていますね。
総じまして、「改めて感じるオールマイティーな腕前」・・・そんな醤油スープとスピルリナ麺の実力度です。いやはや・・・器用を越えて芸術的ですよこれは。醤油ラーメンという突き詰められた世界観の中に、無限の可能性すら感じるこの一杯です。素材だけでなく、健康志向とか、見た目とか。考える組み合わせで幾重にもひろがる宇宙感と言えば大げさか・・・。これは何回でも訪問したいし食いたいと思いました。定番がここまでハイソだと笑えてしまうほど旨い。なので詠います!
すたこらと
外出昼間の
寄り道で
ロハス気分で
ハイソな麺食う
お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!
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