ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン1329】 くじら軒 八重洲店 (東京・八重洲) らーめん薄口醤油味


 この日も結局、晩飯を食いそびれてわびしい。晩飯というより晩餐というのを最近やってないけど、そもそもサザエさんの磯野家みたく、家族そろって夕餉などしている一般サラリーマンは、おらんのです。みなオッサンサラリーマンは一人か、仲間と晩餐しているのでしょうが、私的には手っ取り早く「ラーメン」が一番の晩餐なのですわ。これで気持ちの切り替えとバランスをはかっている感じ・・・・。


 ・・・などと考えながら、早く帰りたい一心ながらも空腹に耐えかねて、通勤経路内の駅近辺で食おうということに。疲れも溜まっているので電車は座って帰りたいし・・・・。ということで、東京駅で食おうという考えに至ります。でも・・・・ラーメンストリートも少々飽きたので、八重洲エリアで適当にネット検索したところ、忘れかけてた名店「くじら軒」を発見!これはもう、一回食っとけ!ということでしょ!自分で自分の背中を押して突撃です。人気もピークアウトかなと思ってたら・・・結構混雑してて一人先客が待っておられる。そこに券買って連結。本店の横浜行かなくても八重洲で味わえるというのは、とてもありがたいね。

  







【スープ:一見シンプルなように見えて、テクニシャンなスープ】


琥珀の醤油感に鶏ガラ!焦がし葱油、フライドオニオン、生姜など技のお祭り!>


 基本的には客はみなサラリーマンばかり。同じ様な境遇か・・・。みなさんお疲れ様です。連帯感を感じつつ、配膳の瞬間。かの「くじら軒」の麺顔を・・・・これまでの関東でのラー活動において後回しにしてきたことを悔います。これは、好みの麺顔であり、好みのスープ感であり(体調悪いから単にあっさり好み)、好みの細麺であり、好みの・・・香ばしさであります! かつて関西で生活し細々と麺活動をしてたあのころ・・・・、噂に聞こえし「きら星」と「くじら軒」は、「関東はそんなのが好きなんやね・・・・」なーーーんて、分かったようなひねくれ気分で流してたもんです。ところが・・・転勤で関東に来て、魂を売ってしまったのかと最近痛切に・・・感じ入ります。まずは、あしからずです。


 このスープ感は、独特な「支那そば」を連想させるアッサリさと、濁りエキスを感じさせますね・・・。一見塩そばを連想させる淡い琥珀色の醤油カラーが、見ようによっては上品さを醸し出します。そしてその濁りエキスを味わいますと・・・そこにはじんわりとした鶏主体のコクが感じられて、テキパキとした味の構成に舌鼓という流れになります。そこから、いろいろな味のキャラクターが繰り出され、見栄えのアッサリさとは、いささか違った印象も受ける一面もあります。


 ます最初は、生姜のエッジングに遭遇。鼻腔を駆け抜ける暖かい清涼感が少しだけ爽やかに渡ります。このあっさり味には実によくマッチしているという感じですね。などと妄想していると次には焦がし葱油の艶っぽいエッジングを感じます。いかにも!という焦がし風味攻撃ではなくて隠し味程度にて、一部欠片が浮遊する程度。その香味油のゆらめきは、スープ表面に広がります。そして・・・止めとしてはフライドオニオンのチップ。ほんのわずかだけど存在感ある薬味でして、スープに時間をかけて浸透しだしてくる。大蒜のシャープな香ばしさが、たまにチップが歯に挟まった瞬間などでは猛スピードで駆け抜けていくという感覚を受けますよ。




<薄くアッサリ食わせる前半、塩気を感じ出す後半>


 などといった薬味のエッセンスが豊富なので、薄口醤油でもかなり楽しめる味の立体感があると言えましょう。しかし、見栄えは薄口であっさりでありましょうが、私的には名称ほどには薄口とは感じていないわけでして・・・。確かに前半はあっさりと食わすなかに、キッチリとした味の構成でするする食っていたのだが、後半にいくに従い辛いとまでは決して言わないが、旨みの中に塩気が段々とたってくるという感覚になりますな・・・。非常にささいなことなので気にすることもなく、ビールなど平行して飲んでいけば気にならない。良し悪しでなく、こういう味の変化というのも実はあるのだとしたら、やはり薬味の影響なのだろうか。


 あっさり味というのは非常に難しいしね。絶対に万人受けしないテーマでして、コッテリ好きな方には肩すかしを思いっきり指摘されがちですが、そういう点では、あっさりのポイントを少しずらしたか拡大しているように思えて、個人的にはなかなか良かったのではないかと思えるのだが・・・。









【麺:きっぱりとした歯ごたえを醸し出す細麺!これ好きかも!?】


<細麺ストレートの中加水がクッシリと食わせるアルデンテ感覚>


 嘗ての評判をリアルで知らない私でも、人気のピークアウトは感じるわけですが、この麺については正直見直した・・・。細麺が基本的にストレートなのですが、細麺でところどころ微妙に捩れている。されどこの細麺が歯応えを一本一本感じさせてくれるわけでして、あっさり&しっかりしているスープとのバランスとしてはよろしい。


 加水的には中加水でいわゆるクッシリと食わせる麺で、前歯の当たりもプツプツと千切れるさまは、クチの中でコケティッシュにも感じる。奥歯ではしっかりと、くっしりと、一旦軽くすり潰され、喉奥に送り届けられ胃へと落とされる。そののど越し抵抗感が、呑みこんだあとにほどよいシルエットを感じさせて、それが快感・・・。全体的なアルデンテ感覚が最後まで完結しているという印象なのであります。




<汁吸い込み少なく、キッパリとしたシルエットを残す喉越し感覚>


 このアルデンテ感覚は、麺が意外にも汁吸いが少なかった、そして歯応えがキープされていたということかという、非常に自己満足な分析。そう・・・最後までスベリがキッパリと感じられて、記憶の瞬時の残像としてはシルエット感と思えるのだわ・・。こうなってくると、この細麺でつけ麺を食いたい、しかもさらっとした粘度が少ないタレで!と思っていたら、つけ麺は太麺にチェンジしてしまうのね(泣)。ざるらーめんは細麺でこちらの方が個人的趣向にあっていそうだが、昼限定とはこれまた手厳しい・・・。







【具:塩味先行の味付け感覚、繊維にそって解けて崩れる柔らかさ】


 一方の具ですが、これはいたってシンプル。ナルトと少しばかりのメンマと青菜。そしてチャーシューです。最初1枚だけかと思っていたのですが、もう一枚沈んでおりました。誠に見慣れたお姿とその形と風合い。特段コメントするほどでもないですが、適度な歯ごたえと柔らかさがあり、歯を当てると繊維にそってほぐれるといった感覚であります。味つけとしては、醤油感より塩味感が先行かなという印象。悪くありません。白飯に合うというタイプではなさそうですし、やはりスープの中で浸っているのがベストと思えるタイプですね。









 総じまして、支店ではありますが・・・・名店の系譜を確認できて個人的には満足。東京駅にはラーメンストリートがありますが、ちょこちょことこちらに流れてくる出張者や旅行者のかたもおられます。やはり「くじら軒」という名前は広く知れわたったのですね。絶頂期をリアルにしらなくとも、なんとなく流行ったのが分かるかも。そして・・・・今でも好きかもこの味わいです。なので詠います!



   今日もまた
   疲れ空腹
   抱え込む


   塩気を補給
   くじらを平らげ



 お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!今日も本当にごちそうさまでした。



  




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