最近夏の疲れが出てきてるのでしょうか・・・・、夏休みはガッツリととれないと判明したところで、気持ちのどこかがヘナヘナへナ・・・・・と萎んだような気持ちもあります。メリハリを効かせよとよく言ったり言われたりですが、ハリハリばかりのこの1年半弱。一方で大きな連休で気持ちを晴らすと逆に気持ち悪いことが起きそうでビビる。もはや職業病であります。
・・・などと考えつつ、平均的な遅めの帰宅時に、わざわざラーメン食うために遠征する気力も残っているはずもなく、晩飯は最寄りの駅で食うことにしたという次第。関東に引っ越し間なしのころ、訪問して以来の大衆中華屋に突撃いたしました。それが「さいかん」さん。面白い店のつくりと申しましょうか・・・・、出入り口が表と裏と二つあり、どちらも同じようなレベル感なので、どちらが表玄関かが分からない作り。
【スープ:鶏コラーゲンとハッキリとした塩味が分かりやすい味わいでいいね!】
<この店の味わいベースが一気に確かめられる一品かもしれませんな・・・>
「トリソバ」ですが・・・「鶏そば」は今はちょっとブームかもしれません。鶏白湯系もありながら、あっさり清湯系の鶏そばもそこそこ流行っているのではないでしょうか。最近も、新橋の名店が神田にも新展開と聞きますしね。それにしても、ここで落ち着いた中華屋で流行を追わない一品を食えたというのは、むしろ意味あることなのかもしれません。
この店は中華屋なので、この鶏ガラスープはあらゆる料理に応用されるキー・エッセンスなのでありまして、いわば魂なのかもしれません。炒め物のコクつけでトリスープが応用されるかもしれませんし、肉は棒棒鶏系に応用されるかもしれない。つまりは、トリスープの出来具合でその店の全体レベルが推し量れるかもしれません(大げさながら)。
などとぶつくさ考えながらスープの味わいはというと、むう・・・落ち着く!いかにも「鶏でっせ!」という麺顔ながらも、味わいは塩気がアクセラレーションしつつ、鶏コクでまろやかに制御しているという構図です。鶏コクがデマンド・レスポンスともうしましょうか・・・・、食べ手という需要家のリアルタイムの趣向情報を蓄積しつつも、ビッグデータを最強の統計学を駆使した事前予測による予定調和のように・・・・・、既に円やかであるというような感覚なのであります。まさに味わいのピークシフト! 一件荒削りの塩気のようで、どこか予定調和なのであります。この予定調和を好むか好まないかで、大きく評価が分かれるところです。(多分・・・・何を例えているのか分からないと思う・・・・)
<はっきりとした塩分がむしろ潔しで大衆系の醍醐味かも・・・>
要するに、塩気が割とはっきりとしているということと、残味のことを語っている次第。私は、評価をしていますよ!塩分は旨味の正体かもしれません。そこに鶏コクが魂を受け継いでるかのよう。鶏油のような強烈な個性はないけれど、鶏ガラの豊なコクと、トッピングから滲み出るエキスが十二分に広がり、塩味がそれを明確に形作っていると思えるのですが・・・。
スパイス系に頼ることもなく、鶏というテーマと塩味という選択肢のみですっきり仕上げる。だましの効きそうできかない分野かと勝手に類推しておりまして、飛び抜けなくとも一定以上の旨さの醸し出しを感じて止みません・・・。
【麺:よくある大衆系の中華麺というよりラーメン系なのがいいね〜】
<中華料理屋=はっきりと中華麺でないところがいいのであります>
ハッキリと中華麺!というよくあるイエローヌードルっぽくなくてSO GOOOD!かもしれません。程よい白さを保っておりまして、これがまたスープの透明さと、トッピングの蒸し鶏にマッチします。基本的に丸い麺で太さも標準サイズ。ストレート麺とキッパリ定義するか微妙な・・・軽い捩れが特徴的です。元々の捩れキャラクターか、または店主が麺釜投入目前で手揉みを施したかは、カウンター席からは確認できず。おそらく前者ではないかとの推察。
<等身大の品質感とか・・・柔らかさやスパスパ感などトータルで愛したい>
いわゆる多加水麺の王道っていうものでして、熟成を極めたという風でもない、等身大の品質感がこれまた安心感を与えますな。街の中華屋であればこれが一番馴染むね〜。前歯の当たり方もきわめてスパスパと切れ込み、ヌチヌチとした抵抗感淡く・・・奥歯へと送り込むと淡いクチクチっとした圧を感じて・・・・そのままノド奥に高速にストン!と落ち入る。・・・で気がつくとすでに箸は次の一口を模索しておりまして、ほとんど延髄で反応しとる感覚です。まぁ、定番中の定番ということと、王道の中華系トリソバというところがピントあっているところでしょう。
【具:シンプル・イズ・ベスト!蒸し鶏とほうれん草だけで食う!】
<蒸し鶏なのでありますな、崇高の中に部品の共通化も見え隠れ>
トントントン!っと鶏を中華包丁ですばやく切り込みいれて、包丁の肌でさーっとすくい取り、そのまま麺の丈夫にトッピング。蒸した鶏でして、夏場なら棒棒鶏にして冷やし系にして食っても旨かろうという感覚です。鶏皮が蒸されて少しはがれているというところはご愛嬌。ほとんど下味を感じないけど、汁の吸い込みが凄く効いていて、全体的に食えば食うほど汁の塩気が混じりあって旨しという構造になっております。分量的にも満足。630円という価格なら、これでもリーズナブルかと。
<シンプル・イズ・ベストな構成、そしてほうれん草>
ほうれん草も奇麗に整えられてますな〜。もうこれ以上いろいろ投入されても厚化粧と化すだけだしね・・・。ほどよく御浸し感覚ありでして、スープに浮かんでエキスを吸い込み、適度な箸休め的役目をしっかりとこなしておりますよ。シンプル・イズ・ベストな構成がナイスです!
総じまして、どこにも寄り道したくないと飛び乗った帰りの中央線、最寄りで食った大衆系トリソバ!いや〜、ほとんどこの時間帯なら飲み屋化しておりまして、餃子にビールという方々が多いこと多いこと・・・。みんな景気のいい話をしているのだけど、そういえば、この辺りってY河や、○TTなど、大きな会社があるし、○屋、○カイ○ークの本社もあるのね・・・。アベノミクスの恩恵を受けておるのだろうか。私には一切関係のないことでやんすが・・・、なので詠います!
わいがやと
リーマン集う
中華屋で
疲れを癒す
バブル期世代
お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!今日も本当にごちそうさまでした!
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