【今週のラーメン１０４５】大黒屋三谷店（東京・武蔵野市）広東メン

　　いつも前を通るたびに気になっていたのであります。でも、この界隈ならすぐそばのUDONスタンドで焼酎と一緒にうどんをすするのが何時もの行動パターン・・・・。されど、妙にひっかかって今回はこちらに訪問。結果として・・・・これまでどえらい機会損失をしてきたと泣きます。もっと早くくれば良かったという意味ね！

【スープ：色濃くスッキリな醤油ダレが甘く揺らめく・・・大衆中華麺】

１）まさに等身大の気楽さと旨さが・・醤油甘み！

　　この日のサービス麺ということで、６５０円のところを５５０円！されどこのボリューミーな堂々としたお姿に感服ですよ！しかも、しっかりと作り込まれた広東メンやないですか！安いのに、安っぽく無いというところが何とも有り難しです。ジャンプを読みながらジャージ姿で待つ若者、テレビのニュースを見ながらぼんやり、ビール片手に待つ中年サラリーマンに混じってアタクシも待った甲斐があったというものです。

　　そのスープ、広東ということで片栗系なトロミを予測しましたが、さらりとさせた仕上がりです。それゆえダイレクトに醤油スープの余韻が楽しめます。スッキリとした醤油感覚の鶏ガラスープ。しかも、その旨味は甘み系でして椎茸とか中華系のスープ。色合いは濃いのですが、醤油のエッジングすら甘みを感じてこれは、酢を投じてもまたいける！というやつですね。この甘み系の旨味が・・実に等身大の快感でして、気軽に食せるということと、高品質が非常にバランス良いというものです。

２）野菜の汁がスッキリ甘みと化す

　　しかも旨味は、野菜の旨味の加わって非常に健康的でして、味わいも深くあっさりと食えるというものです。豚のバラ肉から滲み出る味わいもさることながら、いろいろな野菜の汁がコラボしてますがな。特に白菜の甘みは全体的によく馴染んでいて、これからの季節には、アツアツでありがたい汁と言えましょう。はたまた・・・甘みと言えば、玉ねぎも捨てたものではありません。まだまだあるぜ、人参だ！この甘さはまさに滋味！麺から滲むエキスも少し濁りを与えながら・・・なかなか良い方向へと化合しております。

　　　賑やかなる広東メンの世界

　　　　　それぞれの持ち味が十二分に引き出される

　　　　　　　それでいてサッパリした醤油味が胃袋にやさしい

　　まさしく日常系の中華麺系の旨いスープ！安くてもお腹いっぱいになるありがたさも感じる逸品ですな！　

【麺：まさに中華屋の中華麺がこれほど染み入るとは・・・】

　　いわゆる中華麺。卵麺というやつでして、多加水系ながら、その柔らかいニュアンスの方が似合うという感じです。元々具材を含めスープがかなり高温度のため、熱ダレに強そうな感じもします。冒頭は、スパスパと千切れるそれなりの歯ごたえも楽しめますが、後半はやはり、ちゅるり！とスベリと柔らかさを両方楽しみながら食したい系です。また・・・後半には汁を麺自体が吸い込むところがええのです。麺料理とは、こういったスープと麺の良いところの引き出し合いが醸し出す料理なんやと改めて思いますわな・・・・。まさしくこれがコラボということで！

　　　やさしい顔した麺に和む

　　　　　スープを吸い込んでより優しい風貌ににやける

　　　　　　　　滑って柔らかいタッチの快感を感じて笑みがこぼれる

　　いやはや・・・・大衆中華屋のカウンターでお気楽に食う麺というのは、やはりこうでないとね！と強く思うわ！

【具：オンパレードなり！五目どころではないのだ！】

　かなりの具材で数えきれん・・・。白菜、ヤングコーン、玉ねぎ、かまぼこ、豚バラ肉、ウズラ、くわい、小松菜（青菜？）、キクラゲ、人参、マッシュルーム・・・・ここまでは覚えとるけど、それでも五目の倍以上！　特に・・・・白菜の白い部分の根っこに近いところがおいしいね！水炊きでも一番好きな部分なのですよ〜。味が薄まる事も無く、シャクリと感じる歯ごたえもナイス！もはや豚肉を越えとるうまさやないか？とすら思いますもん！　そしてそして、特筆すべきは、「くわい」ですよ！これ結構あちこちに入っていたのです。くわい・・・・、ひょとしたら茎大根（京都で言う祝い大根みたいなやつ）かもしれへんけど、兎に角歯ごたえが周囲とは違った「シャクリ感」があって非常にナイスです！