【日・祝休の店にふられてしまった・・・・とある土曜日の朝】
土曜日の朝、会社に大切なものを忘れて来たのにきづいた!ごろごろ家でしたかったのですが・・・・泣く泣く取りに行くだけに、出勤をいたします(号泣)。中央線に乗ってもめそめそしていたアタクシは、車内のJR東日本路線図を見てふとひらめきが! 「ついでに小岩の二郎に行けるかも!」ということで、ゾンビの如く生き返りました! まったくアホな訪問理由。朝飯抜いて良かった〜♪ そんなことで、開店直後の小岩駅に降り立つことができたのです。しかし、店の前まで来て、閉店を確認して、やっとこの日が「土曜日の祝日」であることに気づいてしまった・・・。もう、この瞬間には本当にへたり込みたい気分でしたよ・・・・。
数分経って・・・・気持ちを持ち直して・・・・・帰り道で近いところを検索し、馬場二郎をさがすも同様・・・・。あきらめムードで駅へ・・・・。しかしそれなら、一燈か燈郎があるやん!という流れでこちらに訪問しました・・・・・。駅から近いので探しやすいですね。開店10分前に到着ですよ。そしたら、すでにシャッターが3名。パンチパーマ効いたご年配もおられる!すごい地元に密着してますやんと感心すらしてしまいます。
【おはようございます、と出迎えてくれてからの対応も一流ですよね・・・】
しばらくして、店の前のバス停にバスとタクシーが止まって、一団が乗り込むとミスターパンチパーマも一緒に去っていってしまった。・・・何とシャッターは1名だけだったのか! バス停とあまりにも近いために、店の外の座席が、バス停専用と間違われているという顛末なだけなんやが・・・・。そんなこんなな出来事があって、時間ぴったりに開店!この正確さ!こういうの基本ですよね。いらっしゃいませとどこかで聞いた声と思ったら、坂本店主でございました。一通り食券のもぎりとオーダー通しを終えるとすごすごと厨房の中へ行かれました。こちらもそうですが、スタフのサービスがとてもいいですよね!こういうところも、人気店の要素だと確実に思いますよ・・・・。今日は、朝昼兼用のラーメン・普通盛りでいかせていただきました・・・。
【まるで崇高系インスパイア〜♪ スープに燈郎オリジナリティが光ります】
そもそも、この「燈郎ラーメン」とは、実に一年ちょっとブリな対面。一燈での一日10杯限定品だったころに、半日休暇を駆使してシャッター覚悟で食って以来です。なので思い入れも少しあるのよね〜。あれからどんな感じになっているかも興味もあります。座席に座っていると、この日の朝からの出来事の結果、そこにいることが不思議に思えて来ますね〜・・・・。明るい対応で配膳された一杯。過去を思い出すように・・・・じっくりとレンゲを落としていきます。さて、クチに入れた感想はというと・・・・・
「旨いがな!(*゚0゚)ハッ・・・・めっさ旨いがなぁぁぁぁ・・・・ 」
1)乳化のきめ細やかさ!「まったり」とした濃さと受け取れます
レンゲ投入の瞬間で、最近遭遇した二郎とは全く別のニュアンスを感じますね〜。トロミの粘度が一桁違う感覚を覚えます。それに色合いのブラウンが通常のカエシのみでなく、別のニュアンスが混じり合ったかのような黄土色。すすって見ると・・・・汁のきめ細やかさに「イケる!」と軽い感動ありです。動物感あるコクが一手に支配する世界観・・・そこにじんわりとカエシの風味。そして、スープそのものが丁寧という質感!トロミの一因である「成分のきめ細やかさ」というのが舌触りでアピールしてきます・・・。これはナイス!インスパアとは、元を越えていないとそもそもインスパイアでなく、偽物となってしまいますからね・・・。本物の旨さを感じます。
2)豚エキスとカエシの向こう側に甘い魚介?
色合いの時点から引っかかっていたのだけど・・・魚介存在。味わいとしては、豚脂の煮出しによるコク(エキス)、それとカエシのしっかりした塩気と芳ばしさが圧倒的主体。なれど、味の最後のまとまり方で、旨味が肉厚でほんのりと甘みを感じる・・・・。隠し味的に魚介の存在を感じてしまうのですが・・・。もっと言うなら、この微かな存在感が、一燈テクニック!と感じさせるセンスですな。
3) 味の濃さとニンニク相性にインスパイア魂を感じます。
では完全に一燈・燈郎の独自世界観かというと・・・・インスパイアたるポイントは抑えられてると思います。味の濃さと、ニンニクの相性!グルタミン酸ソーダをガツガツ入れるという手段はとれないなら、味の濃さであの「ジョッパい」感じがでていると思う。それにニンニクはどれとも相性良いかもしれんが、ニンニクと反応するあの味わいが一気に二郎を彷彿とさせてくれる「お楽しみ」が定番として備わっているところが、ええな〜と感じさせます。
※味のまとめ:二郎系より遥かにきめ細かいスープ!善し悪し別にして、二郎の極限乳化があるとしたらこんな感じ?
【インスパイア系の中に・・・シルキーと感じるほどきめ細やかさ!】
麺のタイプ・・・最近変わったんですね。以前の麺を知らずに素直に感じたことをいうと、実に丁寧さを感じて、こちらのお店らしいオリジナリティをだされているとおもいますよ!そんなこんなで素直な印象は以下の通り・・・
「あーーー!やっぱりこういうのも好き!(*′ω`)b゛大OK!!」
1)麺は一層に燈郎らしさが全開なフォルム
丼の底から麺を引きづり出したその瞬間に、キレイ!とすら思う!あーこの麺やったら、つけ麺にしとくんやったかも?と少し後悔も脳裏によぎりますがね(笑)。ここだけは、自分らしさ全開な「おおらかさ」を存分に感じます。やや細めな平打ち麺は、全体的に明るくて健康的な薄黄色を発色し、基本的にストレート。中太麺タイプで、捩れもすくないところが、美しいと感じる所以です。
2) しなやかでコシがある・・・なんてベタな表現
中加水な物腰ですが、しっかりと麺の潰し込み感覚があるな〜という歯ごたえ。なれど、ガチガチとまでの固さは全くなく、逆にきめ細やかさにより、強さよりしなやかさが強調されるという感覚。前歯では、スパっと入りクチっと気持ちよく切れるといったスパクチ麺。奥歯では多少クニクニ感があり、気がついたら飲み込んでいた・・・・という処理。うーーん、旨し!
3)表面の感覚・滑りは別物ですな〜二郎突き抜けとるがな
また、舌触りも本流と比べると別世界です。一口に二郎の麺と言ってもいろいろあるけど、どれとも似つかわしく無い、燈郎らしい凛とした存在感ににつかわしく、「つるり」とした光沢となめらかなスベリを感じさせてくれますね〜。食している途中から、インスパイア系を食ってるという感覚すら忘れそうになる、整然さが舌から感じられますもん・・・・。
※麺のまとめ:ほとんど一燈系の世界観な麺。されど、インスパイアにあって不自然という感覚も無かったため、これで崇高なインスパイアとして決定的に楽しめる
【むしろ・・・具が楽しみ!といったところ!!】
一燈でチャーシュー食して以来・・・・越える肉は無いとも思うのですが・・・。今回は、ステーキを外してしまいましたが、今・・・・後悔しております。
1)豚
実に旨い豚です。いえ・・・極上チャーシューに入る部類ですね。一燈のチャーシューテクニックについては、随一なのは言わずもがなですが・・・・。味わいとしてはカエシ抑えめながら、肉の芳ばしさを保ち、歯ごたえはどこまでも柔らかい仕上がり♪ 麺を引きずり出すときに一部がほぐれる程でございます・・・・。一燈で限定10杯で提供していたころの「燈郎」は、たしか炙りチャーシューであったと記憶。あれはあれで良かったな〜・・・と過去バーションの豚にも思いを馳せたりしました・・・。旨し!
2)ヤサイ
ヤサイの色合いが実に鮮やかなんですよね〜。キャベツの黄色い部分と青い部分自体にも、色合いに勢いが感じられるし、またトッピングに青ネギをパラパラと振りかけているところが憎い・・・・。ヤサイの色合いのグラデーションを計算してますね、実は! 白→黄緑→緑→深緑とちゃんとまとまり感を感じてしまいます。この気のかけようなので、茹で加減、甘さ、シャキシャキ感など文句のつけようがなく、ヤサイをこれほど旨く堪能したインスパイアというのも珍しいなと感じ入りました。
※具のまとめ:さすがトッピングまで精彩な感じ!テクニックを感じる上質な仕上がりですよ!豚もヤサイも。どちらも旨味と甘みを堪能です!
総じまして、やはり実力に裏打ちされた旨さを確実に感じました!旨し! その一方で、限定で食べる「燈郎」と、定番として食べる「燈郎」に、思い出と現実を対比するが如く違いも感じますな・・・。プロトタイプと量産品の違いと申せましょうか・・・・。量産品の方が習熟度も上がっているので失敗がない旨さですが、プロトタイプは尖ったものも少し感じたもんな・・・。されど、その違いは進化と受け止めさせて頂きますね。限定で10人の客に喜んでもらうよりも、100人の客に喜んでもらう方法を考えるのが道ってもんですよ。ということを、帰り道で考えました・・・・。そして、坂本さんが敢えて挑戦した「二郎インスパイア」の世界!一燈の成功だけでなく、自ら店舗に立って可能性を広げる志ってのも深く共感いたしますよ!そういうところ、見習いたいと思う、40代のオッサンです!なので詠います!
飽くなきて
他山の石を
磨きぬき
珠玉の一杯
藍より青し