ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン749】 本家第一旭 たかばし本店 (京都・京都駅) ラーメン

【京都のソウルフード第一旭の思い出を求めて・・・・朝から本店突撃じゃい!】

 アタクシは、実は京都人(出身)なのです。子供の頃から食って来たのは実は「天下一品」ではなく、こちら、第一旭系」新福菜館系」の一品でして、こちらの方が京都ラーメンの原風景を強く感じるのです。決して「天下一品」を軽んじておる訳でもなく、昭和40年代?だったっけ後半に、天下一品の総本店で食った一杯は、今でも「神」だと信じて疑わないのですが・・・・(今の総本店スープは別物です)。

 さてこの第一旭は、実は広く関西ラーメンの歴史に関わっておりまして、関西でいう「醤油ラーメン」の基本形を広めたと勝手に思っています。大阪での昔ながらのラーメン店の醤油らーめんは、大抵これに近い味スタイルだし、アタクシが関西転勤中、神戸ですすったチェーン店系の一杯は、この系譜と良く似ています。

 そんな第一旭系は、昔は各地商店街などには必ず1店舗あったような勢力があったのですが、店主の高齢化と世代交代の移行がうまくいかず、生き残りに強弱がハッキリしてきましたね・・・・。今では、本店機能を京都南インター店に移管して、盛り返しを図っているらしいです。ということで、ここ「本家たかばし」は、京都ラーメンの記念碑的な位置づけで、われわれ京都のラーメンラバーに味を提供しつづけてくれるのです





【朝の光景とは思えない・・・・新宿でもあるまいて・・・】

 こちらは、朝早くから営業してくれるので、夜や早朝切り上げのお仕事に従事されている方が、開店まもなくから、わんさかと来られます。アタクシのようなビジネススーツ姿は、まず浮きまくりでして、相席が常識な世界です。朝8時に訪問すると、そこには、肉体労働の疲れを癒すおっさんたちが、ビール瓶を数本あけながら、タバコが充満する世界が見られます。その一方で、ラーメン観光気分な若者4人様が大人しく麺をすすっている姿もあるのですが・・・。アタクシの相席したおじさんは、ラーメン+白飯+餃子+ビール大瓶+ショートホープでテーブルの70%くらいを占拠し、さもご満悦にゆったりとビールをあおって、タバコをくゆらせます・・・・。

 「こんなの気にしてたら、あきまへんで!」

 常識的な範囲で、煙がこっちへたなびくことはなきように配慮もされてます。自由もここではルール。この何でもありな雰囲気、そして早朝からこのヘビーな雰囲気も「味わい」と考えてくださいまし!




【さらりとした塩分が懐かしい〜!カエシか調味料か区分けできんのがええねん!】

 まぁ・・・こんな雑多な雰囲気で満席近い状態ですので、そこそこ8分程度は待ちまして、配膳完了です。持って来た若い兄ちゃん店員の張りのありつつやさしい関西弁がなつかしー!

 「薄い醤油に・・・・細かい泡のような脂の海・・・・・ただいま〜!」

 ・・・と心でつぶやき、レンゲなど使わずいきなり丼直つけでスープをすすりまっせ! 子供の時から食べてるものって、間があいても一気にそのころの味わい気分になれるんやね〜。 これは醤油ラーメンなのですが、魚介とか昆布とかいいった風味よりも「動物系のあっさり味」で仕上げたコクが特徴です。そして、その動物系は、店により若干アレンジが違うのですが、主に「鶏」と「豚」の半分半分程度かと・・・。そしてその配合比率の他に、濃度も店により違います。どれが基準か・・・分からなくなったら、本家たかばしに来るとよろしかろう・・・ということで!

 「塩味のコクの輪郭が・・・醤油のカエシか、調味料のそれか・・・分からん一体感!」

 味の特徴のもう一つとして、塩味と酸味の輪郭でしょうね。塩味が実は少し濃いめでぴちっと仕上がってると思ってます。辛いのではないのでお間違いなく。あっさり味なのですが、決めての塩比率のみを指しています。さて、この塩味が少し個人的には不可解でして・・・・「第一旭味!」と思う根源のような・・・・。醤油由来のカエシの風味といっていいのか、それとも調味料が化合した産物のようなエッジングと申しましょうか・・・・、どのどちらでもないようで、どっちもありのような一体感が、まさしく「第一旭味」なのですわ! そして更に丁寧に味わうと、その塩味の向こう側にひろがる僅かな酸味!後口にふわっと残るくらいなニュアンスなのですがね・・・・。これも、醤油カエシ由来か、調味調所以かが、不明。なれど、うまけりゃええやん!だってこれ、京都のソウルフーなのですからね!

 ※味のグラデーション:鶏&豚のあっさりコク>醤油系塩味>ネギ&モヤシの影響甘み>醤油酸味>調味料他?



【これはチャーシューメンではありません!ラーメンです!!】

 京都ラーメンの特徴としては、このチャーシューです。塩味系でして、そして薄切り。比較的大量に投入する傾向にはり、麺顔を覆うというのは当たり前。チャーシュー麺ともなると、丼の端から半分くらいはみ出させて、ひまわりみたいな状態になります。遊んでるのかと最初から知らないと思うでしょうね・・・・。

 この肉も、バラとか腕とか各部位を、丁寧にスライスしてますわ。これ旨いので分厚く切ってくれと言いたいところですが、やってしまうと興ざめしてしまうのでしょうね。この薄さが命でして、たくさん積み重ねるのが名物なんです。アタクシ、個人的に、麺をチャーシューでくるんで食う癖が少しあるのは、実は、このラーメンで育ったせいでもあって、この薄切りチャーシューは、麺をくるむにはもってこいなのです。妙な癖がついてしまったもんです。

 そしてネギ!この程度のデフォルトでのネギ量は当たり前です。アタクシ、ネギ好きゆえ、自分のことをふざけて「ネギ星人」などと揶揄しますが、こういう土壌で育って来たためなのですわ・・・。ネギ増などは、サービスでやってくれますし、時々都内のラーメン店で、「ネギ100円」という券売機ボタンを見ると、今でも信じられない気持ちがでてしまうんですよねぇ〜・・・。悪気はないですが。

 最後にもやし!これも、当たり前に入っていましたな・・・・。これを入れると味が薄くなるというか、ぼやける気もしますので嫌う店もあるのでそれは理解できます。なんだけど、この京都ラーメンには合うのだよな・・・・・。高校時代には、「もやしラーメン」にハマり、もやしで空腹を少しでも埋めようとした自分が懐かしいです。

 ※具のおさらい:薄切りチャーシューいっぱい、薬味ネギこんもり山状態、もやし、以上



【麺も大衆系では丁寧やと思うのだけど・・・・】

 最後になってしまいましたが、麺は、そう腰を抜かすほどではないものの、うまし!と思いますよ。固めじゃなく、今回は普通にしてみましたが、基本の加水が中程度で、かん水比率もチェーン展開にしては低いほうだと思いますよ。

 「良い意味で大量生産の中の高品質!」

 ・・・と申しておきます。誤解なきよう。熟成もしとるんちゃうん!と思うほど、味が旨しと思いますよ!スベリはそこそこで、過ぎないところがよろしいし、スパスパと噛み切りで前さばきがしやすい反発感です。嚥下前の歯ごたえは、均一で短くクチリとすり潰せる抵抗感。味がしみやすいのか、スープの持ち上げがよいのか、とても味を感じる麺でして、極一般的な麺なのですが、食べて安心感がありますね〜。ストレートな見栄えも・・・・大衆系の中ではキレイやん!と映りますし、これは本日はやっぱり来て良かったと・・・・麺を見て確信に変わります。

 ※麺の感覚:加水は中の真ん中、スパスパ前さばき&クチリと嚥下。低かん水な感じが大衆系にあってナイス!
 ※麺の形状:標準太さのストレート麺、角切りで茹でて膨れた感じ、色白で流れるスタイルが印象的




 総じまして、故郷の一杯を久しぶりに食って、涙するという話(どこで泣いたんや!笑)。ほんまに、アラフォー以上の京都人には、忘れられん味わいやと思います。天下一品が全国区になる前は、みんな京都盆地でこれを食ってた!クラブ活動の後、塾の帰り、大学入ってからも寄り道して一杯とかね・・・・。みんな、それぞれ好みの第一旭の店があるはず・・・。アタクシのツボだった第一旭は、すでに無くなっていますが、もう一度、素敵な形でチェーン展開が元気をとりもどしてくれたらなと思っています。さすがに・・・・・東京では食えんか・・・・と思っていたら、甲州街道にそれらしい店があったのを思い出しました。そっちの店も心でブックマークしておきます。なので詠います!

 第一に
 旭が昇る
 早朝に

 麺好き集う
 たかばしの上

お粗末!ということで、合掌!今日も本当にごちそうさまでした。




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