【体内豚骨センサが反応いたしました】
師走最初の週末ということで、野暮用で吉祥寺に参りました。解放されたのは、微妙な時間帯午後3時でして、ラーメン店が中休みに入るか入らないかというタイミングです。場所から一番近いところ(知っている範囲)へダッシュしてかけつけてみたのは「ぶぶか」。しかし、この時間にどんだけ行列やねん・・・と凹みます(油そば食いたかったのにな・・・泣)。ほな、ホープ軒系のどっちか行ったろと踵を返します。するとこの瞬間に・・・・・「濃厚な豚骨臭」を初冬の風の中に微かに感じます!
「どこや!この豚骨臭の元は!・・・体内の豚骨メーターの針が振り切っとるやんけ!」
もうこの時点で、この源を確かめることに無我夢中でして、iPhoneアプリを手がかりにしらみつぶしに訪問したりましたがな!・・・てな具合に捜索開始したものの、ものの5分でその犯人を発見しました。それがここ「洞くつ家」さん。あ・・・・聞いた事あるわ。吉祥寺では珍しい家系やからとタウン誌かなにかで見たこともあるわ・・・・。へぇ〜、洞くつって感じがあまりしないね。てっきり地下階営業とか想像してたけど、家族連れもきとるやん。
【キャベツ+チャーシュー=キャベチャ? トッピングじゃないよね・・・】
今回は「海苔増」と「キャベチャ」なるサイドメニューも追加いたしました。「キャベチャ」は、文字通り、キャベツにチャーシューのほぐし身が和えられているものです。ちょっと塩辛くタレで味付けされてまして、配膳までの手持ちぶたさをこれを食って紛らわせます。白ご飯とも合いそうな強めの塩加減。ビールのお伴にもなりそうです。これ、ほんまはトッピングねたとちゃうやろか、少し心配ですが、単独で食ってまいましたわ!
【久しぶりのコールにちょっと興奮、濃いめ・ふつうで・固め!】
さて全体的には比較的客入りが多めの8割り程度の埋まり具合。関東に居を構えてから初めての家系になるのかな・・・・このためかどうだか知りませんが、少し緊張してコールです。6〜8名分のロット単位の生産スタイルのようです。このため、麺を固めに注文している方から先に提供されるのですが、たまたまた、アタクシの注文分が、固めのグループの中では一番最後に提供されたため、ちょっとお湯の浸かり具合が長いのでは?と思うところが気にかかりまんがな・・・(あー、気が小っちぇ・・・)。実は、結構待ったな・・・10分程度かかって配膳されたのはこれです。
「海苔だらけで・・・・わけが分かりません!」
当たり前か・・・自業自得。9枚並んだ図は壮観ですね!てっきり別皿に持って来るのかと思ってましたが、家系の主張はこれですもんね!忘れてたわ・・・。慌てて海苔をひっぺ返してスープをすすりにレンゲを投入です。
「むぅ〜・・・個人的にはカエシが効いた感じがしてよろしおまんな!」
濃いめと注文して期待してすすってみたが、適度な塩味でして、あとから喉が渇くような塩っぱさ期待に少し肩すかしを覚えます。なるほどなと・・・・海苔をパクつき、水飲んで気持ちを改めていざ再食へと次は丼直つけでグビッとスープをいただくのです。すると印象がころっと変わるんです。
「濃いめの仕事しとるがな!すんまへん、ご店主!まだ新参者なんで・・・」
心で謝ります。さてこれは、大抵、レンゲで飲むより直つけで飲むほうが、吸引力と量に勝るため、味を濃く感じるものなのでしょうが、これは明らかに食べ手が勝手過ぎる!・・・・・よくよく考えて見ると・・・、
「キャベチャのタレの方が味が濃いため、その余韻を引きずってただけやった!」
・・という訳やねきっと。あの濃厚な豚骨の匂いよりもさらっとした豚骨コクの印象。そして鶏油の量は今回は「普通」なれど、豚骨臭とチー油のコンビネーションによる旨味生成物は、また独特の食欲のそそり方をしてきます。今回の訪問が、昼の3時でなく夕方の5時程度であれば、ライスも合わせて絶対頂きたいところ。今回おやつで食っとるのにライス追加では、さすがに良心が咎めまして・・・。見た目は油が浮いて乳化が強く伺えますが、カエシ由来の塩味と足された調味料的な塩味がダブルで攻めて来て、グイグイ食わせるスープ!久しぶりに食った気分でこの日の天気にようにスカットしましたよ!
※味のグラデーション:豚骨固有の臭気旨味>醤油由来塩分>チー油のコク旨>調味料類の輪郭>海苔の風味他
【麺の不安がちょい的中? でも悪くないっす!】
最初の店は麺はデフォで頼む方が、レビュアーとしてはフェアな態度かもしれませんね。ちょっと今後考えます。こちらは、テボでなく湯釜にロット分投入し、平ザルで個別に湯切りし提供するスタイル、よって、ロットの最初と最後では微妙にずれが生じるのか??? そんな差あってもわからんわ・・・と正直思っているのです。しかし、投入するロットが8つ程度やったっけ・・そのうち半分は固めで最後に当たったため、今回はほんの少しだけそんなことを考えたりします・・・。でも、もともと固ゆでも普通もあまりこだわり薄い方なので、普通に食って見ると「悪くない」と思いますよ!
「つるつる感より、スパスパ感が気持ちええねん!」
それが第一印象!前歯の入り方がスパスパスパーーーって千切れて行く感覚が気持ちええんです。全体的に色白で中太麺、ラーメンでいうと極太にあたる太さ。そして強い手もみ風なウネリと若干の捩れがあります。しかし、幅の乱れが少なく、ウネリが強いのに、メトロポリスの高速道路のような完璧な平行線を形成しているよう。そういった麺スタイルなので、食べ手がいちいちゴワゴワと感じたりしないと思います。
「こんだけ太い麺だけに、芯がなくクッサリとした風合いがいいね!」
表面のスベリは言わずもがな・・・ええです。するっとクチ奥に滑り込んでいきます。そして数回の奥歯での咀嚼を繰り返すのですが、通常「クチリ」「クチュリ」とかいう歯ごたえを期待するのですが、太麺だけに、潰し込みが強めでないために、少し野太い感じがして「クッサリ」とした印象と覚えています。
また、柔な・・・ほうれん草と少しばかり絡んで、一緒に食するとまた面白い歯ごたえニュアンスを形成しますし、醍醐味である「海苔を巻いて一緒に食べる」という方法も面白いっす(大抵海苔はご飯に巻きたいけど・・・スープ浸した海苔をね)。今日も楽しませていただきました。
※麺の感覚:潰し込みが低めな中加水。前歯でスパスパ切り刻むビート!奥歯でクッサリとすり潰すステップが気持ち良くてナイス!
※麺の形状:手もみ風なウネリが印象的。しかし太さが非常に均一的で視覚がスッキリ。色白な風貌。
【海苔三昧!】
海苔が特徴的な家系であえて海苔増!100円アップですが、恐らく3倍になると思われる価格設定!アタクシ的には納得です。家系で海苔が旨くないというのは致命的なので、そうそうがっかりすることはありませんが、海苔増がこんなことになるやなんて・・・・知りませんでした。今日程、海苔増を堪能した一日はありません。あと残された海苔があるとすれば・・・・馬鹿息子に会いに行くしかないですな(笑)。
あえて突っ込むならチャーシューですかな。短くコメントすると「もう少し大きくしてよ」「もう少しカスカスの腕肉部分を期待してた」ということかな・・・。でも、文句いうほどではなく、柔らかく美味しくいただきましたので、誤解なきよう・・・。また、しなしなな・・・・ほうれん草。茹で過ぎと思われそうな歯ごたえがまたええのですが、いやいや・・・しっかりと、普通に旨かったんやけど今回・・・・。今度くる時は、「ほうれん草増し」かもしれんと、正直考えている自分がおります。
※具のおさらい:海苔(9枚)、チャーシュー、ほうれん草
総じまして、吉祥寺で家系!とはこれまたナイスな場所を発見してしまいまして、気分的にはとても晴れ晴れといたしております。それにしても、吉祥寺駅から半径300mは凄く面白いですなー。あとでラーメンマップで眺めていたら・・・・・これは飽きませんな・・・・。この中から、3つくらいは「オマエその店何回行ってんねん!」と突っ込まれるくらいな店を作れたらいいなと思っています。かつての大阪梅田の最強醤油らーめんの店のようにね・・・。という気持ちで小春日和の空を感じて、家路につきました。なので詠います!
家路つく
そんな気分で
家系へ
待つは家族か
麺好きばかりか