ハイスペック塩つけ麺を求めて
年度変わり時節のとある平日。忙しいのに先に進めぬ待ち時間が出来てしまって、もう在宅業務中にイライラが募ります。あかん・・・気晴らしせんとやっていけへん。休憩時間を調整申告して、行列覚悟のこの店「麺屋さくら井」に突撃してみましたー。こういう時に中途半端な昼飯では、納得がいかんというか午後から乗り切れん気がしてね・・・。
結果的に一巡めを無事にゲット。少々早開けオープン。人気店になっても店主自ら開店の軽い挨拶から営業が始まるのがいいよね。
<全体> つけダレの煌びやかさ!麺線の美しい整い!塩出汁に淡麗さと芳醇さが交錯!
おや?配膳された瞬間は、これまでとはまた違った印象です。その昆布水に浸りつつ美しく整う麺線にいつも通りに魅了。されど以前は少し緊張感すら漂う凛とした雰囲気だったのが、和風に落ち着くような感覚?オーラが何故か感じられ、いつもと違った感覚で実食がスタートです。
ふふっ!特製だから別皿に供せられるチャーシュー3種。皿が大きくなったので相対的に肉が小さく写ってしまうのはあしからず。ほどよく贅沢です。沖縄の海塩「ぬちまーず」が添えられてます。
<つけダレ> 薬味刺激が抑えめで華やか!鶏出汁は落着きスッキリ!乾物溶込み感じるコク深さ!
この店は、いつも微妙に変化を加えてるようですね。しかもじわじわと幅を抑え気味に変化するから、常連としては面白いかと。当初はホタテパウダー等魚貝の旨味で塩旨味。それが山椒の刺激がヴィヴィット味展開へと進化。それが実に気に入ったのですが、そこからもまた味がシフトしたイメージです。例えばベースの鶏出汁はよりあっさり系へとシフト。乾物系は相変わらずハイバランスで落ち着く旨さ。そしてぶどう山椒から七味へと主流の刺激はシフトしたイメージでしょうか。
昆布水つけ麺のいいところは、食らうほどに麺に絡んだ昆布水が溶けて旨味が増すところ。これがいいよね。昆布水のグルタミン酸が、つけダレ乾物のグアニル酸、動物系のイノシン酸に混じり合い旨さのカオスが高まる!。昆布水でゆっくりとマイルドな旨さに変化してゆくようです。まさに旨さのグラデーション!。
<麺>クシっとちょいハードな食感!昆布水に浸り風味と甘味が増す! 整い極まる美しい麺線!
「クシクシ」とした素地の風合いが素敵!こんなのを痛快と感じるのが「カタ麺主義者」でしょうか。この整った盛り付けがナイスなのです。更に「細つけ麺」好きとしては、こんな麺線の整いをされるとどうしても写真に納めたくなるかと!。
ライムの薄切りを箸でねじって回しかけ、そのまま食らって素地を楽しんだあとは、肉皿の塩をふって麺だけを味わうのもオススメです。また十分に昆布水が絡むところをズボボボボボーーーーって啜り食らうのもまた一興かと!。
<チャーシュー> 鶏胸肉のコンフィタイプの低温調理!豚肩ロースの低温調理!ランプ肉!さすが特製!
肉は3種です。まず鶏は低温調理の肉ですが、肉が蕩けたり貼り付いたりする艶かしい旨さは逸品です。相変わらずコンフィを感じさせる鶏胸肉が見事です。ここにも細かく隠し包丁の技。淡泊な鶏肉の滋味が色合い感じるような明るい旨さが滲みます。つけダレを潜らせて食らうと更に旨し!。
そして豚肩ロース。微妙に熱入りが進んだような熱浸透のイメージ。少し温もりがあるところが旨い。非常に細かく指す脂が溶け、全体的に甘味を感じさ、その旨味も含むので酒を進ませます。スープの中で泳がせると熱が入るので少し勿体無いと思うかもですが、クドイようだが包丁の隠し切れ目に出汁がまとわり着くので味わい深し!。
最後に豚ランプ??感覚的にはモモ肉に似た感覚で、実はロースですと言われると駄舌ぶり丸出しですな。隠し包丁入れてあって柔らかい歯応え演出されてますが、肉繊維がとてもきめ細かいのに歯応え適度な柔らかさ。噛み締める楽しさも感じたあとは、赤身本来の肉味と脂身部分が口の中で混じり合って旨し!。
<味玉> マチュアで濃密な甘味が塩つけダレと融合!卵黄はねっとりジュレ感覚!
塩つけダレに絡めて食らって味を足すと最高!。白身は薄らとした乳白色で出汁の浸透がしっかりと感じさせる仕上がりです。これも塩つけダレと絡めると旨し!。
薄出汁がしっかりとストレスなく浸透!。那須御養卵使用で、卵黄の濃密なオレンジ色に輝く艶めきます。出汁が浸透して熟したような甘味があり、ねっとりとしているジュレ状態も秀逸!。舌の上に絡まりつくような粘りがナイスなのです!。
<〆に昆布水割り> 最後に昆布水をがっつり投入!旨味溢れる味変化!滋味の塊!
最後は定番の昆布水投入。案外と麺に絡まって持ち上げっているようで、残ったのは少なめですが、それでも昆布のエキス感が最後に深まり、和の旨さで締め上げる展開です。ますますこのつけ麺にハマりそう!。
総じまして「醤油系名門にとどまらず塩系も絶品!激しくおすすめハイスペック塩つけ麺!」
・・・と言う感動の嵐!。もうすでに行列しかイメージがない人気店ですが、駅から歩いて並んででも食う価値あるかと。ネットで知ったのか外国人客も訪問してましたー。日本の拉麺プレゼンスの上昇を感じますね。このまま貫け激しくオススメ!旨し!なので・・・とっとと最後に詠って、いつものように締めたいと思います!。
お粗末!なので家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!