猥雑な街に長年愛される質実中華麺！９年ぶりに頂きました
ここは随分とご無沙汰してますが、もやし麺は何と９年前に食ったきりでした。実は春先の冷たい雨の降る中、渋谷で調べることがあって、平日午後移動の途中で昼飯とさせていただきました。貸し会議室から近くにあり便利だったのも理由の一つ。中華麺ともやし麺で激しく迷いましたが、先客の注文を聞いた瞬間に急に食いたくなったのがこの「もやしワンタン麺」です。
へへへ・・・相変わらずだね店の雰囲気。厨房は無骨と言うよりややダルい様な感覚である一方、フロアは小まめにお冷やを継ぎ足してくれると言う甲斐甲斐しさ。配膳の瞬間は、厨房から無言でドン！ってな感じー。
＜全体＞ 艶めくもやし炒めに揚げ玉葱の香ばしさ！肉付き多めのガッツリ雲呑！まさに喜楽の存在感！
久しぶりだから思い出すのに時間がかかった。炒めて艶めくモヤシは記憶の通りだったが、スープに浮かぶ揚げ玉葱がこんなに存在感があったっけか？と。これがまた熱気アツアツな湯気に混じって香ばしいやら甘いやら、鼻腔だけでも楽しませてくれます。
そして初めて対峙する喜楽のワンタンですが、整形された様な気取りもなく、めちゃ大衆的ですね。オカズになりそうな存在感で頼もしさすら感じる具材感！。あゝ、そして全体的に量が多めなのも、空腹感をくすぐります。
＜スープ＞ ラードと揚げ玉葱のコクと香味が分厚い醤油出汁！もやしの汁気もじわじわ滲み実に円やか！
非常にイメージしやすい味わいなんだが、あゝ喜楽ってこんな味だったって一口目から感じたかも。ベースは豚系に煮出しなのですが、嫌味なくあっさりとしていながらコクもあり。そして油の香味がしっかりとしており、ラード系の明るい旨味と、揚げ玉葱の香ばしさと甘みが実に肉厚！。そこに醤油のカエシが混じるが塩気を甘味が取り込む様な展開です。
更にもやしから滲み出る仄かな甘みと、炒めた油の余韻も出汁にじわじわと滲む様な感覚。よって後半になればなるほどさっぱりと食える様です。でも・・・ちょっと最近、仕事とか色々とストレスあって食べすぎてるので、スープ完飲は自重いたしましたー・・・。
＜麺＞ 少しエッジ立つ中太ストレート！出汁を吸い取る素地の旨さ！密度感低めでスパスパ小気味よく歯切れる快感！
イメージとしては、タンメンで威力を発揮しそうな中太ストレート麺。やや角がたった膨れっ面したフォルムで、密度感は低め。だから太さの割にはスパスパと小気味よく歯切れるのが楽しいです。モヤシもよく絡む。太さが近いのでスパスパとした麺の歯応えに混じるザクザク感がたまらんです。
素地の風味と言うより、出汁に濡れた時の滑りとか、出汁を吸い切った時の素地の甘みとかも楽しませてくれるかと！。具材と出汁とのバランスが非常に優れております。これも不思議と量の割にはグイグイと食えた感じ！。
＜もやし＞ 韮と人参の色合い演出！炒められ油がコーティングされたモヤシ！シャキシャキ歯応えが快感極まる！
１０年ほど前にレビューした時は、炒めたモヤシが香ばしいと書いたら、そんなものはないとご注意を受けたんですが、私見ですともやしは２種類あると思うのです。茹で上げのと、中華鍋で炒めたタイプと。どうも、もやし麺には炒めの方を使っている様で、見た目にも油がコーティングされた様な艶めき？を感じます。
これがうまいのよ！。見た目以上にシャキシャキで、汁がほとばしった後に、出汁と麺の味わいを食らうと楽しい！。ちょっぴりと、韮のグリーンと人参のオレンジ色が見た目を軽く演出。そして揚げ玉葱をこのモヤシに絡ませて食らうのもまた旨しです。
＜ワンタン＞ 大粒でえ食べ応えあり！薄味の素朴な食感！皮と餡をそのまま味わう様な感覚！
うわぁー、初めて喜楽のワンタンを食らいましたが、今まででいちばん素朴な肉餡だったかも。よくある素朴パターンは塩胡椒だけのシンプル味付けなのですが、それさえもかなり低めで、挽肉の旨さに醤油出汁を絡めて食らう様な感覚。皮も分厚目で、スープが染みると皮だけでオカズになりそうです。
しかも大きくて量も多い？。６つはあったと思うけど、それだけで小腹が張るかもしれません。麺抜きのワンタンとしても楽しめる設定ですから、ビール飲めるようになったら是非いかがでしょう？。
総じまして「いつまでも愛すべき素朴と癒しの大衆感覚！やはり渋谷を代表する町中華！」
・・・と言う感動の嵐！。ラーメンファンとして新店舗開拓も楽しいが、今の私には老舗再訪の方が性に合ってる感覚。久しぶりに食って長年続く味ってやっぱり沁みるなぁ〜と感じ入る次第です。通し営業なのもすごく助かる！。流行追い続ける街で、ノスタルジックな拉麺はいかが？激しくオススメ！旨し！なので・・・とっとと最後に詠って、いつものように締めたいと思います！。
お粗末！と言うことで家族にも感謝しながら合掌！！今日も本当にごちそうさまでした！！！
