麺尊Rage の姉妹店!軍鶏でも煮干でもないニューコンセプト!
いきなり名店「麺尊Rage@西荻窪」のサブブランドが、国分寺にオープンとのことで、慌てて突撃訪問してみました。その屋号「WANTO」とのことで、Rageとは名乗らないのですね。ネットでは3rdブランドとか姉妹店とか、飛び交っておりますが、その微妙なところの違いが、正直よく分からずです。ともあれ予習して参りましたが、Rage系看板の、軍鶏とか煮干の展開ではない様子。そこのところがまた興味津々でございます。
さてそのお店。川沿いにあって季節がら藤が咲いておりとても風流。天気も良く鯉のぼりが泳いでおり、嗚呼・・・新緑の季節に向かう明るさが満ち溢れておりました。店の外観も内装もとてもシンプルで、素朴な感じと今風なシンプルさがあります。元はお蕎麦屋さんだったとか??。広い店箱に今は小さいカウンターとテーブルだけ。広い空きスペースは、今後の伸びしろと言うことで期待いたしましょう。
まだ基本メニューは「ラーメン」のみ。お酒もありません。替え玉と、肉増しにあたる「煮バラ」あるだけです。店内で待ってると「替え玉200円高けぇーなぁー」と言うお声が耳に入りましたが、味付きだから相場かと。またRageはその替え玉が旨いのですから、オススメなのだけどなぁーと・・・思いつつ言葉を噛み締めておりました。
<全体> 肉と出汁と麺と言うシンプルさ!滲む刺激的な香りはコンプレックス!旨さの二面性!?
本来なら、替え玉ありきで食らうところですが、この日実は2杯目でして・・・ガッツリした替え玉まで食らう自信がなく、今回はラーメン+煮バラのみとさせていただきましょう。それはこんな麺顔!。
おおお!これは実にシンプル!肉とスープと麺のみ・・・そんな感覚。ただスープも肉も只者ではない雰囲気。醤油は実に深くて濃ゆい色合いを醸し出し、表層に浮く脂の煌めきは美しさそのもの。また薬味の玉ねぎと青葱の微塵が香味油を吸い込むようで、また旨そうに思えます。そしてチャーシューが大胆。今回は肉増しなのですが、デフォルトだと1枚?。ちょっとシンプル過ぎないかと、この点でちょっと評価が割れそうな感覚?。しかしその煮豚は脂身と赤身のロールが実にと通っており、見栄えでも旨そう!。
また香りが独特!?とても熱々なので湯気から出汁が香るのですが、醤油感より青唐辛子の風合いが漂う。やっぱり只者ではない出汁と確信するばかりです。
<スープ> 円やかな醤油清湯に溶ける辛味!やみつき覚える一味とニンニクと青唐辛子の刺激感!
さてスープ!これは個性的。ハマる人はハマると思う!。はっきり言って私はハマる部類。メニュー札に少し説明が添えられた通り、一味とニンニク、そして青唐辛子が滲む味わいで、辛味が滲んだ醤油です。塩辛いのとは別でホットな刺激が滲むような辛さ。しかしどぎつくないのです。感覚的には、醤油ダレの仕込み・寝かしづけに、それらを浸けて溶かし込んだようなイメージ。特に青唐辛子の欠片は醤油が深く滲んだ表情なので、そう思わせます。ただこの青唐辛子・・・漬け込まれて刺激が少し抜けたかと思ったら大間違い。噛み締めるとべらぼうにホットなのでご注意あれ。
辛さの中に旨味が溶けてるね。一味も辛さと思いきや風合いとして旨味と感じるし、また仄かにニンニクが食欲をそそる仕掛けになってます。意外と白飯と合うタイプかもしれません。ただ辛いだけのスープかと言えば、さにあらず。醤油は明るい生醤油タイプで円やかなイメージだし、香り高いと思わせます。
またベースストックには、鶏豚の煮出しが優しく滲んでいるというイメージ。さっぱりとしたコクを思わせます。また鶏油ではなく軽やかな印象。高級ラードのようでもあり、大豆絞り油のようでもある透明感あるコクが感じられるかと。そこのところ・・・正直言って、ホットな刺激でよく分からんかった(汗)。
<麺> 三河屋製麺!極細低加水ストレート麺!クツクツ歯応えと出汁の個性を受け止める風味強さ!出汁と相性抜群!
出汁だけじゃなく麺にもハマった!。元々はカタ麺主義者ですから、低加水のクツクツ麺は無条件でハマるのです。三河屋製麺でこんなイメージなかったなぁ・・・。まるで博多麺を思わせる、極細ストレート麺。これが個性的なスープをしっかりキャッチする割には、風味をいつまでも持続させるようでオモロイじゃないか。
博多麺じゃないと思わせるのは、素地の風合いに熟成感が少ないところ。素直に小麦粉の風合いとか甘味とかを伝えるようで、それがホットな醤油清湯には絶妙にマッチ。細麺だから寄り添い合うし、隙間にはスープが持ち上がる。時間が経過すると浸透しがちだが、うっすらと最後まで芯のような部分が残り、終盤でも持続する風味。ホットな刺激に染まって、それ一色の味わいにはならないようです。そこがいいね。
また細麺故に・・・一味の欠片とか、玉葱微塵、青葱小口などを貼り付かせては絡み付かせてくる。青唐辛子の欠片も然りで、これを奥歯で知らずに潰すといきなり痛快な刺激なる旨味が爆発いたします。このご時世、咳き込むことも憚れるから・・・やりにくい世相だよね。
<チャーシュー> 肉厚大判なる豚バラ肉!出汁の辛味が滲んでさっぱり味わう!抜けた脂身が甘味を添える!
最近の新店舗って、肉は原点回帰って言うか、低温調理系で推すばかりでなくなってきてる肌感覚。こちらもそうで、実にオーディナリーなバラの煮豚です。10年以上前だと炙りとか大判ロールってのも傾向にありましたが、こちらは丁寧な煮豚でしかも肉厚。一枚でも実に食べ応えあるので、ライス追加で十分楽しめるはずです。
まず周囲の脂身がしっかり残っておりそれが旨し!。バラ肉は脂身が命!外に向かう脂ほど旨いと勝手に信じ切っております。蕩け方が柔らかいから・・・。そして下味の旨味とホットな醤油出汁が両方浸透して、脂身の甘さを引き立てるようです。
肉は一旦スープに全体を沈めましょう。熱と出汁を赤身に浸透させて一気に食らう!。赤身は少し曲げると繊維質が割れるからそこから出汁が爆吸い状態です。引き締まる肉が出汁に染まってまた旨し!。分厚いので少し中が常温のままですが、熱が入ると旨さが違って感じます。
総じまして「キレを感じさせ清涼を伴う辛味刺激!個性豊かなヤミツキ系醤油そば!」
・・・と言う感動の嵐!。ちょっと他にない醤油清湯ですよ!。辛さは刺激的ですが、決して暴力的ではない。麺尊Rage系列とのことですが、路線変わって面白さも新鮮!。醤油系好きには話のネタに十分なりそうです。またこれからのメニュー展開にも激しく期待!。次回は替え玉もしっかり狙いたい思います。再訪確実。旨し!なので・・・とっとと最後に詠って、いつものように締めたいと思います!。
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!