<出汁のミックス対応を知ってしまったから駆け付けてみた!>
久しぶりに浅草方向に所用があったため、どこかいいとこないかしら~っていう感じで、ラーメン系アプリでパラパラと探します。私は、ラーメンについては失敗したくないずるいヤツなもんで・・・、初訪問店にはかなり慎重なつもりです、これでも。そんな中、訪問したつもりになってただけで実は未訪問だったのを見つけてしまい、早速今回突撃したのが「支那そば 大和」さん。
実は大変な誤解をしていたのでした。ワンタン麺の名店「八雲」の完全コピーの店と思い込んでて、実はちゃんとご出身で系譜ありなんですね。大変申し訳なく。その自省も込めての訪問なんですが、それだけではありません。八雲ではできない「白だし」と「黒だし」のミックスをこの店では実践してくれるとのこと。この文言をネットで見つけただけで、もう最高に期待が高まってしまった流れです。
ところで全然関係ないですが、店にたどり着く途中、30mくらい先を歩く男性が、社員証っぽいのを落としたのが目に入ってしまった。慌てて拾って届けてあげようという羽目に合います。ところがその方が角を曲がってしまったものだから、見失ってしまってしまい、手元に落とし物が残る。どうしようか・・・と途方にくれてたんですが、その顔写真から近くのコンビニの中や、飲食店の中をガラス越しに探す・・・。偶然にも慌てて引き返してくる人を見つけて、顔が一致したため、手渡しすことができました(嗚呼何より)。こんなことがあったから、店についたときは、もう汗だくだった・・・・。
<妙に分かりやすくなる魚介感!いきなり馴染み深くなる親近感!>
入店していきなり水を3杯がぶ飲みするオッサン。さぞかし不思議な生き物に見えたことでしょう・・・。そして、食券を手渡して、「白と黒のミックス」と告げる。何しに来たのか知らない人には、気落ち悪い汗だくオヤジ丸出し状態です。そんな他人の目を気にしながらも、ご褒美的に気持ちを切り替えて対峙したのが、この麺顔です。
おおお!もうかなり見飽きたと言っていいほど食ってきたこの典型的な「八雲」スタイル。極太メンマは大樹の幹のように突き出し、上方には雲か花が咲いたようにワンタンが綺麗に同じ向きで羅列します。右にはチャーシューが扇のように広がり、左には海苔がシンメトリーを形成するかのように、ビシッと配置されておる。もうこれはトレードマークと言っていいほど、私の中では脳裏に焼き付いたスタイルです。だから食う前から味を感じてしまうほど。
ただ今回のスープはいつもと違い「黄金」のように輝くのだった。白だしと黒だしを足して2で割るとこんな感じだろうとは予測してたが、想像以上に綺麗で澄み切っております。味わいですが、これがもっと意外で魚介の旨みが非常に分かりやすい展開になってます。煮干というより節系の柔らかさと華やかな魚介感が広がるし、昆布系の旨みエキスも下支えしているような印象。これがくっきりと感じられます。もちろんベースの鶏ガラ系の旨みもキレがあり優しい味わいですが、白出汁の上品さと、黒だしのボディー感が実にいいとこどりな感じで旨い。
ただ、八雲系の白だしと黒だしをよく知っているからこそ斬新に見えるのであって、実はミックスにすると味わいはコモデティ化が進んだように感じるかもしれません。普通のあっさり醤油味にかなり近寄るから、初めてこの系統を食する方には、まったく斬新さが伝わらないリスクもありなむかと。
また今回、改めてバランスの良いスープだと感じました。冒頭で啜っているうちは少し魚介の風味がアリアリなイメージだったのですが、麺の風味が溶けだし、チャーシューやワンタンのエキスが浸透しだすと、甘味が重なり味のカオスな一面も色濃いかと・・・・。とてもオーディナリーなスープのようで、味の風景と構成はコンプレックスです。
<多加水ストレート麺!少し引き締まり感が残って好印象なハードモチモチ感!>
とてもエッジが利いたストレート麺。また薄っすらと透明感もある風合いですから、麺線が美しく映えます。見た目から多加水傾向か?と思いましたが、やや引き締まった印象の歯応えで、個人的には嬉しい感覚。クツクツというより、モチモチした感覚に引き締まりが強い・・・というイメージ。麺同志がまとまりやすく、この点でスープの持ち上げが優れているのがすぐ分かる。表層もツルツルしているし口当たりから、舌ざわりまでとてもライトに感じられます。もう思わず、ズボボボボボボー―っと音を立ててしまったけど、この点でもまた「変わったオッサン」と周囲には思われてたかも知れぬ・・・。
前歯の当たりもそうだけど、奥歯での潰しもハードなモチモチ感。まとまった束をプレスすると、端から順番にクスクスクスっと潰れて千切れるのが分かります。時間がたつとゆっくりと汁を吸い込みますが、あまりゆるゆるにはならず。最後まで凛とした歯応えがあって、これならつけ麺もかなり期待ができそうです。
<香り感じるスタンダード豚ロース肉チャーシュー!>
トレンディーじゃないけど、質実とした豚ロースのチャーシュー。肉本来の味わいを楽しもう。脂の甘さで色気を感じる旨さではありませんが、食紅が薄っすらと浸透した部分は、香ばしさがいい感じだし、中心部はとてもあっさりとしつつ、浸透したスープの味と肉本来の味のミックスが楽しめるはずです。オッサンとしては、こんな本来的で本格的なチャーシューがとてつもなく嬉しく。関西で学生やってた時代には、高級部類の叉焼だったことを、今更ながら思い出すのです。嗚呼旨し。
<紅白くっきり感表す肉ワンタン&海老ワンタン!>
人によっては「てるてる坊主」なワンタンと表現するタイプ。私は近年「金魚ワンタン」と呼び方を変えてしまいましたが、それはきっと「ポニョ」を意識してからでしょう。子供がまだ小さかったころは、よく見てたからね・・・。特製だと「肉」と「海老」が3つづつ計6個入ってる。
肉ワンタンは、実に挽肉粗挽きがぎゅっと引き締まったようで、食べごたえあります。シンプルな塩味系で薬味の個性が少ない分、直球勝負な旨さがなんとも言えません。ご飯に合いそうな印象です。一方の海老ワンタンもしっかりと大き目の餡。これは芝海老が2尾ホールで入っているためで、プリプリ感がとても激しく肉厚にすら感じる海老身。この海老お得感がすごく満足度を高めます。
こうやって肉と海老を並べてみると、なんとなく紅白ワンタンに見えてくる・・・のはオレだけなのだろうか。
総じまして、「見事なで偉大なる白黒醤油の中庸感!紅白ワンタン愛でたき一杯」と言う感じでして、これはメニュー制覇したくなる仕上がり!。当然また来ますが、この一帯は滅多に来ないため、誘惑的な店も多く、制覇はいつになることやらかも・・・。しかし、白も黒も食わねばと燃えております。それにしても、曇り空とは言えこの蒸し暑さは何だ!2018年、平成最後の夏の暑さはきっと忘れないだろうな・・・。暑さにぼやいても仕方ないけど、とっとと最後に詠って、いつものように締めたいと思います!。
天邪鬼
オレにピッタリ
ワンタン麺
出汁は白黒
ワンタン紅白
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!
YouTubeにまとめてみました!
支那そば 大和 稲荷町本店 特製ワンタン麺(白黒だしミックス) 〜ラーメン食べて詠います
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