平成最後の夏の自由研究!研究学園都市にやって来た!
今年の夏は、平成最後の夏と言うことで、思いっきり研究に没頭したい!。研究なら専門機関や施設が多いところが良いでしょう。煮干の研究を兼ねて、今回はこちら『つくば研究学園都市』に所属する、「煮干中華ソバ イチカワ」さんまで超遠征してみました。気合いを入れて、行列覚悟で割と早めに来たものの、既にツワモノウヨっとおられる〜。店近くの駐車場は諦めて、何と病院近くまで逆戻りで、何とかコインPを見つけました。
しかし、初訪問ならこの場所は分かりづらい・・・。GPS様々ですし、行列も逆に目印になってたどり着けた次第です。幸いなことに、こちら店前が日陰になっておりまして、非常にこの季節有り難い。直射日光と酷暑に備えておりましたが、うちわ程度で事なきを得ました。
- スープ:煮干が濃ゆくニボっているのに緩やか!塩気が立ってるのに甘みあり!極まり感と言う奴か!
- 麺:これでもか!と言わんばかりのパツパツさに味わい深く・・・
- チャーシュー:煮干に圧倒されそうだが〜マイルドな塩気と肉味の半レア状態が旨し!
- 味玉にハズレなし!出汁の打ち込み!
- 和え玉:半分食べてからね〜
それにしてもサディスティックだよな〜、このロケーション。それでも関東一円のニボシストを吸引するんだから恐るべし。ざっと30人くらいの行列が発生。平日なのに凄いことですが、大半は夏休み中の学生さんという感じで羨ましい限りです。座席の数だけ客が店に入れて、抜けると自発的に入店してゆくシステム。この日も暑くて入店してホッとした途端、口頭で注文と前払い清算しないといけないですね・・・・迂闊にも焦ってしまいました。
スープ:煮干が濃ゆくニボっているのに緩やか!塩気が立ってるのに甘みあり!極まり感と言う奴か!
店内はBGMなど一切無し。ただ静かにご店主の作業の音が響き、奥さんの笑顔がこだまするという感じ。そこには、作る方も食する方も、煮干ソバを求道する者しかいないという、ちょっとした緊張感が漂います。ガチャガチャと音が立たなくとも、しっかり調理が進行しており、あっという間に配膳が完了。いつ作ったんじゃとちょっと驚いたりした一杯はこんな麺顔でした。
おおお!なんともまた煮干しの素朴さが醤油色に染まった凛とした麺顔です。極煮干しに見られるモスグリーン的なセメント感ではなく、醤油ダレに深く染み渡る極煮干し。それでもなかなかパンチはありそう。面白いのは玉ねぎ。フレッシュな粗みじん切りかと重きや、薄いくし切りスライス。煮干のニボ感をシャリシャリ歯応えでさっぱりさせるあのイメージじゃない。その一方でパツパツストレート麺の麺線は際立ち、王道煮干ソバたる存在感は分厚いものを感じます。
これほどまでに煮干しが濃ゆいのに、ニボニボのハードルが低いのが驚きです。都内の超ハード系煮干しは、エキスがハード過ぎて醤油系なのか塩系なのかも曖昧になることが多い。そんな中、この一杯は醤油系たる矜持を示しつつ、本来伝えるべき「旨味」を素直に表現しているから、驚愕と賞賛に値します。ニボニボしてて苦味があるのに、そこには旨味があり、なんだこの味はと突き詰めようとすると、最後には甘みが香る・・・それも煮干し甘さ+αの何かが分からん。
また煮干しだけではなく、煮干しを引き立てる塩気が非常に面白いです。確かに煮干しが濃ゆいのと並行して塩っぺーな感じでスタートするものの、魔力に引き込まれてぐいぐいと啜り食っていく。すると塩気を食っているはずが、最終的にやはり甘みと感じるのだから・・・。狐につままれた煮干しという感覚です。
実は・・・極濃煮干に目が行きがちですが、醤油ダレに一杯食わされているのかもしれない。そんな謎を抱えながら、それは後でゆっくり和え玉食うときに確認してみようと、この時この時点では思ってたはずだった・・・。
麺:これでもか!と言わんばかりのパツパツさに味わい深く・・・
これが噂の「煮干を打ち込んだ麺」なのか・・・。全粒入りのように明確な斑点は現れませんが、微妙に薄いポツポツが見え隠れしている。実はこの麺は、これまでになくパツパツしている。スープに泳ぐという雰囲気はないかな・・・。スープの中に麺が綺麗に折り畳まれているという感覚。なので、冒頭で4〜5本箸でつまんでリフトアップしたら、麺の折り畳まれが、その動きに引きずられて全体が少し持ち上がるような感じです。
まさに痛快なるパツパツ感。そこには乾いた麺風味が鼻腔を駆け抜け、煮干しエキスとの融合は、歯で咀嚼する度に交わります。煮干し打ち込みとは言え、煮干味が麺から明確に感じることはありません。この打ち込み技法の良いところは、パツパツなれどスープとの一体感が早まるということでしょうか。これだけパツパツ低加水だったら、小麦粉主張がもっとあっても良いのだけど、割と早く煮干し味に全体がまとまるし、醤油ダレの絡みもよく感じます。
チャーシュー:煮干に圧倒されそうだが〜マイルドな塩気と肉味の半レア状態が旨し!
肩ロースのようでバラの部位?。ちょっと面白い肉ですが、脂身と肉質のバランスがよく、個人的には好きなタイプ。肉質の部分はしっかりとタレ浸透と炙りが感じられて美味い。また脂身の部分は半レアな部分が残っており、ゆったりとした甘みを感じます。これは一口で食った方が、未練なく楽しめるかも。ちょっと今回は、煮干のスープと麺に気を取られて、あまりこれ以上明確に覚えていない(汗)。
味玉にハズレなし!出汁の打ち込み!
この味玉には、サブタイトルがあって「出汁打ち込み式」とあります。これが実にイメージができない・・。店の中のシーーーンとした雰囲気では、帰りがけに気軽に質問することも躊躇われます。この仕組みをだれか知ってたら教えてください。この味玉がまた、煮干しっぽくないので面白いしうまい。出汁が甘いのか・・・深くて甘みある卵黄の旨味がまた格別。お店側の説明に、不注意に一気に噛むと中が飛び出るので注意するようなことを書いてあります。少し緩い部分と芋羊羹のようにハードな部分が混在している、面白い仕上がりでとても美味かったです。嗚呼、味玉にハズレなし!
和え玉:半分食べてからね〜
初訪問だから、ルールを知らなくてね・・・。先に前払いで精算を済ませるシステムと知ったから、前もって和え玉を注文してコミコミで精算しようとすると、「麺を半分食べてから注文してください」とご注意されてしまった(汗)。確かに、カウンターに大きく書いてあったー。
最近、極煮干しに限らず、和え玉がすっかり都内では浸透してますが、食ってきた数々の和え玉の中でも、これは驚いた・・・・うまい。見栄えは特に変わったところがないし、煮干の雰囲気もガッツリと入っている。ただ醤油ダレの個性がダイレクトに伝わるこの一杯は、しっかりと醤油ダレの甘みと旨味を感じ取ることができました。醤油ダレは塩気よりも甘みが強め。ベーススープはきっと塩気メインなんでしょう。このバランスが、面白いところです。前半は、そのまま混ぜそば風にして食う。パツパツというより、バキバキな麺が泣けるほど美味い。絡んだタレの美味いし、麺の風合いにも味わいに通じるか?。
最後は掟に従って、残ったスープでつけ麺風にしていただきました。ただし、汁がうま過ぎてあまり残ってなかったわけだが・・・・。
総じまして、「煮干の深さと明るさ極まる旨味で箸が本当に止まらん!」と言うほか考えつきません。これはまた・・・煮干の聖地という感じがしてなりません。都内に色々極煮干はあるものの、これはどれにも似ていない。というか比類なしというべきか。ここは遠いんだけど、やはりレビュー数の区切りとか、季節や年の変わりなど節目に、食い重ねていきたい店ですな・・・。また必ず来ます。ともあれこれ食ったら、腹が一杯というより、気持ちが充実してパンパンといった感覚。そんな幸せを忘れないうちに、とっとと最後に詠って、いつものように締めたいと思います!。
じりじりと
待ち侘びうなる
蝉嵐
感動煮干に
我空蝉哉
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!
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