<突き抜けるとは、プレゼンスを築くことなり!青は藍より出でて藍より青し!>
もはやランキングに関係なく、ここのところ並びが半端ないのであります。みなさん、くれぐれも、近隣様には迷惑だけはかけないようにしましょう。土日は時間を問わずすごい行列状態。ならば平日夜はと、ここのところ狙っては食っていた次第です。ところがそれも最近になって行列が伸びつつある・・・・。こうなったら平日夜の雨の日しか狙えないのか!!と思って突撃しようと三鷹駅で降りたものの、豪雨でそれどころではなかったりする。
そんな体験があったのですが、執念深いオレは、ほぼ諦めつつもとある休日午後、雨の日、閉店間際に、もしや?・・・と思って訪問してみれば、信じられないことに「待ちなし!」でした。こんな「さくら井」最近見たことない!。と言うことで早速入店!!!しっかし、入るといつもなら丁重な応対があるはずが、一瞬だけ微妙な空気が流れてる(汗)。もしや、オレが「CLOSE」を見逃して入店したか??。しかしそれは誤解で、どうもこれから「CLOSE」の看板かけようとした瞬間とダブった見たい(笑)。正真正銘、私がこの日最後の客だった次第です。
嗚呼【今回は美味かった!】のです。 明らかに「さくら井」の味はこれ!と確立した感もありなむ。今回は、この数年でもトップクラスにハマる一杯でありました。
<今宵の酒:霧の塔本醸造>
別に酒に酔った勢いではありませんが、この酒も美味かった。あとでネットで調べたら、新潟県津南町のお酒ですね。こちらでは基本的に辛口の酒を置いているようです。この酒は、キレがあるけどキレ過ぎないほどほど感が心地よいかも。そして、甘みをアピールしすぎもしない。それでいて水のように飲める淡麗さがあるから不思議な酒。大吟醸でなくともこれなら毎日でも楽しみたいお酒ですよ。実は・・・後でアマゾンで購入してしまいました(爆)。
<巷に溢れる淡麗系の中で、これは!?違うところ・・・・>
「どこかレシピでも変えたのか?」と思えるほど、今回は一皮剥けたような、鮮やかさとコク深さを感じました。淡麗系と言うと透き通った清湯で丁寧に煮出し、しかも煮干や鶏ガラをベースとしながら、タレか香味油の個性の加減で方向づけをするんでしょうか。つまり「バリエーションや選択肢が少ない」ために、素材感に頼るところが多いんじゃないかと・・・素人ながら思うのです。だから、よく同じような味になりやすい。これってラーメンの宿命なのかもしれないけどね・・・。この全般的な極め付けの例で言うと、「またおま系」と揶揄された濃厚豚骨魚介でしょうか。
じゃなぜ、突き抜けた感を、今回これに感じたか?と言うと、甘みです。見渡せば、神奈川方面だと、まるでバターに匹敵するような「鶏油」のコクで色気ある仕立てにすることが多い気がする。また北関東方面に行けば、煮干の香ばしさを上品かつ個性的に仕立てているところが多いかも。関東平野は広く情報も広がるし、また支店展開で入り乱れるから、「カオスな淡麗系の広がり」でしょうか。
このスープにはそれらとは少し違う甘みをほんのりと感じるのです。鶏油を控えて味醂をぶち込めば簡単な話かもしれません。私があまりにも、忘れがちな旨味が含まれているような気がして・・・。それらはこれまで少し述べているかもしれませんが、グアニル酸系の、つまり干し椎茸系の甘みのような、優しさを、個人的には感じるわけです。
推測・妄想は別にしても、この味わいは、「さくら井」でしか感じられないと今回はっきりした次第。「突き抜けるとは、プレゼンスを築くことなり!」。数多の淡麗系の中で、目をつぶっても「さくら井」の味はわかるような気がしました。どこで修行されたは存じませんが、正しく「青は藍より出でて藍より青し!」です。
<仄かなクツリ感が脳裏に残る歯応え!>
ここから先は、気分がノリにノッてしまったから、話半分でごめんちゃい。偶然なのか不明ですが、麺がこれまた、これまでで一番好みの感じでした。麺を変えたか?湯で時間を変えたか?はたまた・・・オレが酒(きりの塔)で酔っているだけかもしれません。
淡いクツクツ感を一番感じました。こちらはしなやかさを求める麺かとイメージしてましたが、そのギャップが斬新に感じたようです。麺の風味もほのかに感じ取れて、スープの旨味と融合してゆく感じが非常に伝わりました。これがデフォルトなのか?過去の自レビューや、次回訪問で確かめたいと思いました。
<しっとりさ100%のレアチャーシュー!これもこの店の決め手だね!>
レアチャーシューは、都内で花盛りですが、その中でもこちらの肉のしっとりさは、比類なき。これほど筋肉線維を感じさせない肉があっていいのか・・・。肉の筋って歯応え歪で外したい部分。しかしこの周りほど脂肪があったりするもんだから、捨てがたい。豚肉もソテーにするぐらいなら、オレでも除くことができるけど、レアチャーシューの場合ってどうなんだろう。
下味の浸透にも興味津々。これほど肉としてしっとり感ある肉に、嫉妬するほどに悶絶旨さです。これも、さくら井の評価が上がるポイントに違いない!
<味玉にハズレなし!・・・さりげないサービス味玉>
最後の客だからか・・・端が崩れた半味玉をサービスしてくれたみたい。あざーっす!。でも本当は、閉店間際に、オレが訪問しなかったら、スタフの賄いになってたのかも?と思うと、賄いを奪い取った気がして気がひける。いつもながら、トロミと周囲のスカッとした部位とのグラデーションが見事!。旨し!。嗚呼、味玉にハズレなし!
総じまして、「数多の淡麗系の中にして免許皆伝!さくら井流!青は藍より出でて藍より青し!」と言う感覚でしょうか。参りました。本当はもっとメンマについても語りたいほどに、美味かった一杯。行列が伸びるのは、仕方のないことでしょう。一年あまり前の晩秋の日に、突如こんな店が、こんなエリアで開店した感動を今更ながら思い出しましたよ。これからも、感動を伝え続けてくださいまし。今回は、余韻に浸りながら・・・とっとと最後に詠って、いつものように締めたいと思います!。
とぼとぼと
雨露越えて
さくら井へ
甘露の醤油か
旨さに震えん
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!
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