<暑くてどこへも動きたくない時、品達が役立つねー>
透き通るような青い空と沸き立つ入道雲・・・外回りのオッサンにとってはツラいだけなのです。昼飯ついでのラーメン活動が唯一の息抜きなのに、こうも暑くては駅から一歩も出たくない気分。乗り継ぎの品川駅で、構内で済ますかと思って豚骨の店へと向かうが超行列! そこまでして食いたいものではなかったので、仕方ない気分で品達へと向かいます。品達には一店舗だけ未訪問の店があったし・・・そこへ行こうと思った「元祖ニュータンタンメン本舗」。いざ食券を購入しようとしたら、店から出てくる客とすれ違って、その瞬間にすごいフレッシュで熱いニンニク臭が駆け抜ける! こりゃ午後から仕事にならんわ・・・・と思って即退散。
そんなこんなで、TETSUに向かうと行列、中本に向かうともっと行列、せたが屋も2人程度待ち。・・・残るは「きび」ということで一人店前待ちに接続して、するりと入店を果たします。汁系を食うと汗が止まらなくなるだろうなと思い、今回は「つけそば」とさせていただきました。
【丸長インスパイアのコクと酸味がナイス!ペッパーのちょいワルぶりがオヤジに馴染む!】
そうか夏休みだからか・・・、大きなコロコロキャスター鞄がテーブルのあちこちで見られます。新幹線の乗り継ぎも駅ですからね、旅行客が交差する品川でちょっと一杯という感じなのでしょう。サラリーマンと同等に普段着客が多いランチ風景です。中にはアジアの国から来られた旅行客もおられて、外国語対応のメニューを駆使する店員さんも流石です。
混んでるから待たされるだろうなーと思いきや、フォーキャスト生産かと思うほどに早い配膳に驚きます。確実性が高い見込み生産というのは、製造業ではとてもありがたい。そんな感じで配膳されたのがこれです。つけだれをひと目見て、「丸長インスパイアやん!」と思えてニヤつく私です。わりと彼方此方である麺顔なんだけど、これは荻窪本店に近い風貌かも・・・つけだれの第一印象はね。割とワイルドにふり掛けられた黒胡椒がその大項目でして、数あるインスパイアでもここは大人しく綺麗にまとめたところが多いかも。そこをズバッと決め打ちのように打ち散らばすペッパーの雰囲気意がナイスです。実際に味わうと、塩気とは別の辛さのエッジングが凛々しくて好印象。
そして醤油と動物系のコクもなかなかなのです。一見深い醤油の色合いしたあっさり系と思いきや、醤油のカエシ感がじっとりとしているし、また動物系のコクも実は分厚い。煮出したコラーゲン感とは対極的に、分厚く香味油を垂らしたという感じで、ラードのようなワックスある透明感が印象的。そしてコク深い。その香味油の色合いは褐色めいていて・・・・・ちょうどオイル交換したばかりのエンジンオイルにも似た色合い。そんな例えだと食欲を失いそうになるか?・・・失礼失礼!!
しかし何と言っても、気持ちが良いほどに痛快な「酸味」がいい感じ!これでこそ丸長インスパイア!です。醤油ダレのコクは甘みを含みますが、それを支えているのか対立しているのか・・・酢の味わいが実に調和して、旨すぎるのです。甘酸っぱいほのかさ・・・・ではなく、きっぱりとしたシャープ感ある酸味。それでいて金属的な味わいはなくて、甘みそのもの。味わうと背筋が伸びるような感覚です。
そんな個性的なつけだれを迎え撃つのは、なんとも王道な加水が高いストレート中太麺です。「ツルツル」と「モチモチ」に代表されるようなエッセンスに溢れたタイプ。三河屋製麺。水切り良い一方で瑞々しさを保つ表情。流水で粗熱を十分に取ってはいますが、ほんのりと熱を保つのがまたグルテンの風合いと高めます。貼りつくようで張り付かせず、口元軽く当たってツルツルとすべるから、ついつい多めに箸でリフトしてしまう。そしてあっというまに無くなりそうになる旨い麺。
麺の密度感はほどほどで、風合い豊か。前歯ではぷつりと鮮やかに切れ込み、奥歯のプレスでは弾みまくる後で厚みあるクチリとした潰れこみがいい感じ。タレの麺地肌へのノリがいいので、つけダレと麺の甘みが深く融合する感じが旨いのです。
【つけダレに沈み染み込んだ具材達!絡めて食うとナイス!】
具財は、細かめに刻まれたチャーシューとメンマ。どちらも引き締まりが強くて歯応えが高いです。豚肉がヌチヌチとすら感じるけど、決して固くはない。メンマはゴリゴリとした歯応えがむしろ痛快。これらは、サイズが丁度良くて、麺にうまい具合に絡みます。麺と一体的に食えて甘みが広がるので、麺も嬉しそうに感じますね。
【スープ割り:ブーメラン方式/煮干揺らいで酸味を和らげー】
コールをすると、受け取って返してくれるタイプ。こういうところだから、ポットを置いておいても悪く思わないのでしょうが、そういうところきっちりしてますね。さて割りのスープは魚介の風合いが分厚くてなかなか旨い。煮干系のやさしさと分厚さが、個性あるつけダレにはちょうど良いです。淡くなるというより、ちょっと魚介系に変化させて、別の味わいを楽しませてくえるタイプ。酸味はやや淡くなった程度で、なかなか個性が消えないところも印象的でした。
総じまして、「夏バテ気分をシャッキリさせる酸味とペッパー」と言う感覚で、あてにしてなかった分、食後の評価はうなぎのぼりです。あっさり系でもなく、かと言って重くもないし、食うと背筋がシャキっとするような感覚もあるしね。こりゃこの夏は、似たようなものを食い続けるかもしれません。 また来るか?・・・・・と言われると、来るけど大切な切り札でとっておきたいかも、という感じかな。丸長系は好きなのですが、あちこちに意外とあるもんで。それでもロケーションの便利さからは、ポツポツと来させていただきます。それにしても、食ってから、午後から会議か・・・と思って電車に乗り込んだら冷房が気持ちよくて、昼から乗り過ごしてしまったわ(笑)。それだけ満足度が高くて気もゆるんだのでしょう。ということで・・・なので詠います!
夏バテで
日陰暗がり
潜り込む
麺の熱気が
溢れる品達
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!
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