ちょっと遠征気分にかられまして・・・とは言っても都心なのですが、休日に煮干しを求めてやってきた乃木坂であります。乃木坂なる大人な街は、たとえ都心でも心理的には遠征気分なのでして、コーヒー一杯400円も出して一休みする気分にもなれないのです。ちょっと歩くだけで、マセラティに3台も遭遇します。メルセデスがクラウン程度にしか感じませんな。しかも、そのマセラティは全部ゾロ目ナンバー。お金持ちはどうしても、ギラギラしたものがこぼれ落ちるようです。年末にこのあたりの会社をカレンダー配りしてて、特にそう思いましたもん・・・。
そんな一角に、街のシンボル的に桂由美のビルがあってちょうどその裏っかわに、そのお店「アルス南青山」があります。乃木坂と名乗るよりは、南青山と名乗った方がバリューがあるとのご判断でしょうか。私にとって南青山といえば、「かおたんラーメン」がある街なんですがね・・・。などと考えていると、すでに開店待ちのシャター集団がおられまして・・・・その方たちとは少し距離を置いて開店を待ちました。同じラヲタなんですから、仲良くすればいいのにね・・・・。どうも引っ込み思案な私です。
【店:レストランバーな高級感にラヲタが集い^_^ 】
いざ開店になりまして、ぞろぞろと地下1階へ。思いのほか広い店内でして、とても落ち着いたイタリアンレストランな雰囲気。テーブル席も多く、ウェイティングバーカウンターも結構広々としている。デートできそうな店ですね〜・・・となんだか「東京一週間」なる雑誌ページをめくるような気分で、カウンター席へ。皆ばらばらに座ったもんだから、順序不明になりまして思いっきり飛び越して配膳されましたが、集団の方々、決して悪く思わないでくださいまし。
さてこちらはランチタイムは、サラダとドリンクがセルフサービスになっておりまして、それだけでもナイス!まるでホテルの朝ラウンジのように、ポテトサラダ目指してラヲタ達が店内で行列になります。この雰囲気とのミスマッチ感が少しだけ面白く感じながらも、私もちゃっかり列に並んでポテサラGET! あらびきマスタードとざっくり崩れのポテトとマヨネーズの混じり合い。そこに切り干し大根が混じり合い、なかなか完成度の高いポテサラがナイス。実は、切り干し大根はそんなに好きでもないのですが、バリバリと食い尽くしてしまえます。皆、カウンターのメンバーは、そのポテサラをスマホで撮影しました。
【スープ:極々煮干しの有様にして、円やかな和出汁感覚満載!独特なニボ感覚】
一気に10人あまりが入ったので、これはちょっと待つな・・・と思っておりましたが、中々2名体制で手際よく調理と配膳が進みます。配膳されたそれの「楽観」の文字がどこか誇らしげ!やはり、乃木坂・六本木界隈での「楽観」がピンとくるというか似合うね〜。などと思いつつ、そのスープの個性豊かさにまずはニンマリしてしまいます。これまで極煮干し系は、少しばかり食ってきたと思う中で、これだけ煮干しの「濃ゆいみどり色」と「クリアーな印象」を感じたことはありませんよ・・・。実際に味わってみて、その核心に迫ります。
濃ゆい煮干しがとても微細でサラサラ系!しかもクリアーな味わい!ダイレクトな煮干し感あれど・・・日本料理の如しの出汁感覚!
これだけ深い煮干し感をたたえつつ、カエシが醤油ではなく塩系ですので、煮干しはダイレクトに伝わるはず!。 そこで、いつものニボニボ苦味を想定しながらすすりあげると、そのギャップ感に驚くという感じです。煮干しは確かに広がり薫りも豊か。しかし、いつもの苦味は抜けていて、その旨味成分だけが残ったような清々しさ・・・・クリアリー・・・・そんな味わいです。上品といえばそう。だけどそれだけではなく、何かが違う・・・・・。一つは、「動物感は排除のピュアな魚系」からくるすっきりさ。そしてもう一つは、「昆布や鰹出汁に通じる和出汁の余韻」がとても濃ゆいといったところか。
スープがどんどんと減っていく。それに従って丼の内壁に貼りつく煮干しの成分。相当濃ゆいのにグビグビと「軽やかに」飲み干せます。煮干しの粒子を啜っても啜っても、すべてが回収しきれません。結局最後に残った煮干し成分はかなり丼の底に溜まってしまう。それを見て、これだけ濃厚なる煮干しを軽やかにグビグビと飲ませるということ自体に凄さを感じますね・・・・。
【麺:定番なるパツパツ細麺!風味も活きる〜!】
麺はストレート細麺。定石通りの加水低めのパツパツ感をもつ麺です。茹で上げもこのパツパツを損なわないような感覚で、アルデンテを配膳時に頂点が来るように、次から次へと流れるように短時間で、丼に投入されていきます。熱は入りきったアルデンテ感なので、パキパキというより、クシクシというような歯ごたえ。噛むたびに、グルテンの程よい熟成度を感じるような味わいです。煮干しスープとこの炭水化物感がとてもマッチします。
やはり、極煮干しには・・・パツパツッ!細いきっぱり感!そんな麺がお似合い!!
特にスープが動物系排除のような麺なので、モチモチしていると違和感すら覚える世界観です。煮干し油には動物エキスがあるようなれど、まるで漆喰のようなきめ細やかな地肌感なので、スルスルと抵抗な口当たりがとても印象的。ネットの情報では凪系の麺らしいのですが、こういう凪系の麺って、勉強不足もあって、あまり記憶がないけどすごくいいーーーーー。いや〜、スープとのマッチングも最高ですよこれは。
【具:肉の甘さと薄味加減が上品!】
ロース肉チャーシューが、実に定番というか、テッパンのごとくの安定感ありますね。全体的には薄味ですが、ラーメン向けチャーシューとしては、少し甘めに感じます。しかし、塩気で勝負していないスープだから、とても相性とかバランスが全体で良いと思える仕上がり感。飯よりも酒に合う肉かもです。しかも適度に歯ごたえがあるのが良いね〜。最近、肉は柔らかいよりも、少しばかり歯ごたえあった方が、食いごたえも含め、味わい深いと思てくるんだけど、原点回帰というブームが起こっているのかは不明。
あとは甘い青ネギ系の薬味トッピングがあるのみ。苦く濃ゆい濃厚煮干しには、フレッシュな玉ねぎ微塵でさっぱりと食う・・・というのに慣れてきたからすごく違和感覚えたけど、これはこれでアリ!メンマなど他にないけど、むしろすっきり感じるのでグッド。むしろその分、サービスのポテサラ食ったから大満足。いや・・・すこし食い意地張って、ポテサラを多く盛りすぎたか。結局腹一杯になって、ごちそうさまと退散です。
総じまして、「創作意欲と出汁の純度を感じる煮干し」と言う感じですね。最初に感じたブリリアントグリーンのスープを見たときは、いつものニボ苦しか頭にありませんでしたが、これだけ煮干しぶち込んで爽快に近い洗練さは、見事としか言えません。この味わいなら、メトロポリタンなハイセンスにもフィットしそうに感じるし。さすがは、楽観と言うことですかね。まあ、私のようなラヲタは、こういったレストランバーよりもラーメン店の方が和むのは確かなんですが^_^。 清算を済まして帰ろうとしたら、「いかがでしたか?また来てください!」とご丁寧かつフレンドリーな送られ方をされて、ますます好きになってしまいそう。外はまだ寒いんだけど、なんだか心暖か・・・・。なので詠います!
霧雨で
アンニュイ気分の
乃木坂に
集うヲタクも
楽しからず哉
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!
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