高田馬場では若い人たちの活気が溢れ、そこに韓流の勢いなども少し感じたりして、私は好きです。つい新宿経由で中央線で帰宅してしまうので、ラー開拓がおろそかになってしまうのですが、東京屈指のラーメン激戦区のオーラが立ちこめるこの街は、少しづつでも定期的に調査活動にコシを入れねばと考えを新たにします。
何と言っても、このエリアでは「べんてん」の閉店がトピックであり悲しいくらい寂しい。行列がしんどくて、実は1回しか食えてなかった「べんてん」。いつでも食えると思っていたらいけないのですな・・・・。巨星が去る寂しさがぬぐい切れません。しかし、このエリアでは、少し前から気になっていた店がありまして、それが「紀之傳」さん。とある信頼おけるレビュアーの方の情報が気になり、寂しさぬぐい去りいよいよ訪問させていただきました。なぜかというと、その個性から。個性的なキャラクター溢れるこのエリアで、色がかぶることが多い中、生姜醤油でアピールしつつ、名店「純蓮」のすぐそばで勝負!ということですから、これはとても気になる気になる・・・・。そんな気分で突撃した次第ですが、想定よりは意外な別のアピールと質実さがあって、一段と応援モードに拍車がかかることと相成りました。何というか・・・・私には丁度良いお似合いなパンチ系なのです。
【スープ:長岡生姜醤油風なアレンジングとのこと・・・・個人的には斬新に思えて旨しであります】
<透明感あるカエシのエッジング!生姜風味で更にシャープUP!>
今のところ、この街では少し苦戦しているかも? でも、その「私には丁度良いお似合いなパンチ系」とは長岡生姜醤油ラーメン風の味わいなのことなのです。何となく青島食堂のイメージを引きずってはみたものの、麺顔の迫力はどこか男性的。少し濃いめで透明な醤油ブラウンがとても印象。表層に浮かぶ油の輪も奇麗だが、丼のふちにあたる部分が透明めいており、ラードのコクを同時に感じさせたりなんかして、どことなく期待が高まります。
ご店主:「味が濃かったら調整しますので遠慮なく言ってください」
・・・とご店主が恭しい配膳の時に語っていたが、なるほどじっとりとした味の濃さも感じる。レンゲを沈めてみるが裏腹に透明度は高く、パンチ系な印象は受けない。しかしひとたび汁を啜り上げると、それはいきなり個性豊かな生姜と醤油のコラボの世界なのです。
生姜トッピングを沈めなくても、十分に生姜の味わいが響く!そして醤油カエシの味わいと結びつき、ジットリとしているようでもあり、シャープに響くようでもあり、なかなか濃ゆい塩気なはずなのに、生姜風味がフレッシュに感じさせてくれ、さっぱり感が増すといった印象度。また醤油ダレも辛いだけではなく、芳醇な甘みも感じる。塩気の向こう側に豊かな甘みがあり、それと生姜が結びついて、生姜醤油の味の深みが増すといったところか・・・・。いやはや、このスープ感は、私個人的には斬新ですよ。凄く気に入ったりしています。
<クリアなラードと肉トッピングの脂身!腹持ち良さげなクリア醤油スープ>
この上になんで生姜があるのか・・・と思っておりました。しかし、ラードのコクに加え、トッピングの肉達から滲みでていたり、また食うことで舌にまとわりつく脂感をさっぱりさせるのに丁度よい。それがトッピング生姜の役割でありましょう。食い進めると麺の風味もスープに移るし、肉のエキスも加わりますので、よりサッパリと食わせるには、生姜追加ということです。ライトに見えて、腹持ちが良さげなスープですから、生姜の勢いでバクバクと食い続けていきましょう。
【麺:歯応え感と食べ応え感じる風味!個性受け止める奥深さある細麺】
<クツクツ感ある密度を持ち合わせるストレート細麺>
具を食ったりしていると、スープがライトなのかこってりなのか、段々分からなくなってくるのだが、それを受け止める麺は、いかにもこの一杯の中でもう一つの軸となるべく、しっかりとした個性を持ち合わせます。その個性とは、「歯応え」と「風味」のような気がします。
「歯応え」は、なかなか潰し込み感を感じるタイプですが、加水が低めと指摘するほどでもない。程よい密度感がいい。前歯で千切る段階で、それぞれが揃ってクツクツと千切れていくような感覚がまた嬉しい。そこに捩れも一切ない気持ちよいほどのストレートさもまたいい。見た目も味のうちだからね。「風味」もまたよくて、しっかりとした生姜醤油の味わいによく馴染む。そんな玉子麺風合いの旨味なんぞを連想してみたりして楽しむ。
<解し肉を絡めてすすりあげる楽しさ>
見た目ですごくアピールしてくる「解し肉」。こいつが微妙によく麺に絡み付き、啜り上げてもゴツゴツとアピールしてきて、咀嚼の段階で麺と入り交じる。やはり肉と炭水化物の組み合わせは最強なのかと思える瞬間です。よく見ると地肌に光沢がうかがえる。ラードを纏ったということか・・・それならスベリの良さも納得です。
【具:隅から隅まで繊細な気配り感じる一方で・・・迫力な肉!】
<解し肉とブロック肉とのダブルの食べ応え!お得感ありあり!>
はたして・・・・「チャーシュー麺」というメニューを設定することに、意味があるのか。そう思えるほど、デフォルトの「ラーメン」は、半端なく肉が多い!しかも「ほぐし肉」と「ブロック肉」の二種!しかも700円という価格設定!!ラーメン激戦区、高田馬場にあっても一目置くべきでしょう。
ほぐし肉・・・って解れた欠片肉という印象で食うと認識を改めるかもしれません。そこそこブロックの欠片が入り交じり、中々のボリューム感があります。非常に定番なる煮込みを感じて安心して食えます。
しかしそれだけではない。「ブロック肉」がまだ控えている。最初は薄い一枚肉だと思っていたのだが、引き上げてみるとフェアウェーウッドの7番か9番のクラブヘッドかと思える塊が浮かび上がります(ちょっと例えが過ぎるか・・・)。そしてその肉の塊は、部位のバリエーションに富むかも。基本的に肩ロース系なのだが、腕肉っぽい風合いも感じ取られ、久しぶりに脂身を塊のまましゃぶりついて食う。肉食って胃袋が満足する思い。久しぶりに肉食オヤジになってしまった。まだまだ若いもんには負けられない。
<その他のトッピング、薬味も手抜かりなし!>
何をオーバーなことを・・・と思うかもですが、なかなか単独で食ってもうまい。メンマま淡いコリコリ感を残す歯応えで薄味のタレが印象的だが、ごま油っぽい下味が染み込んでいて、実に食欲をそそる。また、青菜は家系のクタクタかと思いきや、御浸しとも感じる、ほどよい柔らかさと締まりのよさがあり、風味に残念感がない。スープに浸して食うとなかなかの旨さ。青菜食ってそれだけでも旨いと思えるのは、ラッキーと感じます。
総じまして、「激戦区は個性で勝負!なお店。もう少し流行ってもいいかも!」と応援気分が高まります。道を挟んだ向かい側の店も同様。この一角に出店が集中している上に、競合揃いですからね・・・。純蓮、くるり、ぶぶかなど、シード権を得ているような名店揃い。特に、純蓮とはほぼお隣通しと言ってもよいくらいな近い距離。この一杯は、ここでプレゼンスを高めていただきたい次第。まあ、それほど旨さとコスパの良さで、夢中で食って暑さなど忘れてしまいましたわ!なので詠います!
梅雨蒸せて
じっとり汗かく
緩い坂
暑さ忘れる
じっとり生姜
お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!
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