ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン1570】 らぁめんや やしげる (東京・経堂) 焦がし煮干味玉らぁめん

 梅雨の晴れ間にクルマを洗う。こういういかにも!な週末の日常が何となく嬉しい。奇麗になったクルマを眺め、家族でどこかへ出かけようと思ったが、妻子は学校の友達の家へ遊びに行く約束をしておる。奇麗に洗われたクルマは、その送迎に活躍するのみでありました。嗚呼、勿体ない。こんな日は、都内を軽く流そうということで環八を南へ南へと駆け抜けてみました。プチ一人ドライブです。一番気軽になれる瞬間かもしれません。









 高井戸を超えて、芦花公園、砧と順調に駆け抜ける。昔だったらこのまま第三京浜にの乗っかって、往復して帰るところですが昨今のガソリン高が気になりまして・・・。なので、早々と八幡山あたりから、適当にどこかで旨い一杯を啜ろうと考えてみました。結論的には、経堂か、祖師谷大蔵のどちらかで食おうという事に落ち着きます。以上、簡単に書き連ねましたが、ここまでの経緯、約3時間を費やしております。週末でしか許されない気ままな時間の使い方。経堂駅近くのコインPにクルマを止めて、2〜3店舗の候補の中から、一番駅から近い「やしげる」さんに突撃です。














【スープ:焦がし煮干という個性で、豚コク・玉ねぎ等のナチュラルな結びつける旨さ!】


<「焦がし煮干」とは・・・苦み・甘み抑えめで香ばしさ際立つか!?>


 ま、そんなこんなで、朝起きた時点では食うつもりもなかった一杯。しかしながら実成り行きとは言え、食ってみたら、実に興味深く食させてもらったこの味わい。それが、「焦がし煮干」。ありそうで、なさそうで・・・やっぱりどこかでありそうな感覚。醤油ラーメンか、豚魚ラーメンかそのどちらでもないような、カテゴライズが難しい一杯ですね。つべこべ言わず、ただ旨いものを食べしと次々と啜り続けます。


 なるほど・・・意外に煮干エキスが濃ゆい!丼の淵に貼り付くエキス感も煮干だが、堪る残留物も煮干の欠片であったりする。しかし、煮干独特の苦みやらエグミがなく、更にはフィッシュパウダーのような甘ったるくもない。ただ残るのは、魚系の香ばしさと、豚エキスとの結びつきのみ。煮干が濃いのか濃くないのかすら明確にすぐには判断できない不思議な味わい。濃くても一手間加えれば濃いと感じさせない・・・マジック・テクニックを感じますね。いやはや、煮干の焦がし香ばしさで、グイグイと食わせる吸引力には脱帽です。








<玉ねぎ微塵のほの甘さで全体がまとまるとは意外だな・・・・ナチュラルな結びつきが旨し>


 妙に引き込まれてしまったこのスープですが、香ばしさと共に豚コクとの結びつきがいい感じ。香ばしさと食べ応えがベストマッチというか、シンクロした感覚です。豚魚のまったりした感覚が、より食欲そそるといった感覚。しかし通常なら、調子にのってグビグビと啜っていたら飽きるかお腹の負担がかかってくるというものだわ・・・。


 そこへ、玉ねぎ微塵がいい役割をしているのでは?と思います。割と粗めな微塵でシャリシャリとした歯応えが印象的。そこから弾け飛ぶ玉ねぎのフレッシュエキスが、時間の経過とともに馴染み、サラサラと食えるような気がします。事実、スープを完飲したときに、結構煮干入っていたのだなと・・・・・意外に思える。そして、やさしくナチュラルにスルスルと煮干エキスが飲み干せる。豚エキスと玉ねぎエキスとの結合の良さを感じる瞬間ですな・・・・。













【麺:なんと!極細ストレートで・・・・やや加水低め!しかし、そのまま博多麺とも違う個性】


<肩肘貼らない「博多麺」の如くの極細麺!アルデンテを意識させず・・・この位がちょうど良い歯応え>


 スープを一通り堪能し、麺をリフトしまずはご対麺。するとそこには意外な表情を浮かべる麺が対峙します。極細ストレート・・・・・・、ほぼ「博多麺」であります。この麺顔のスープに沈んでいた麺が、こうも繊細でハードな博多麺系かと思うとこれは驚きです。だから券売機では大盛り設定はなく、「替え玉」ボタンがあった訳か。


 では博多麺的に、カタメ・バリカタ・ハリガネ・粉オトシ・・・・と設定を刻むかというと、そこまではせず、ご店主の考えるベストな茹で上げタイミングで饗せられます。それがまた良い!私に丁度お似合いなカタさ・・・・芯無しで淡いクツクツ感ある歯応え。しっかりと風味を感じたいし、独特なスープ感にも負けられない主張も感じる細麺ですね。








<平打ちへの興味で頭の中では煩悩が膨れるばかりだ・・・>


 その一方で、平打ち麺という設定もあるそうな・・・・。店内の張り紙にも記してある。平打ちとくれば、おそらく多加水でありましょう。これから商品開発されるという「塩らぁめん」はどちらの麺で来るのだろう。などと考えると飽きませんね。ああ・・・麺煩悩が膨れるばかり。麺でも私などは惑いますが、そんな「やしげる」さんのテクニックには今後も期待です。


  










【具:どれも手抜かりなく、どれをつまんでも旨しなトッピングたちがナイス!】


<かなり肉質の締まった感覚で旨く食わせるタイプ!ややピンクの仕上げが崇高な仕上がり感>


 さて、具にポイントを移しますが、少し勿体ないと思うのは、麺顔ですかな。それぞれのパーツはとても粋であるのに、全体的にスープへ埋没してしまっているので麺顔が平面的です。普通なら受け流すところですが、この「スープ・麺・具の仕上がり具合」を鑑みると、敢えて指摘したくもなります・・・・、これは【愛するが故】です。逆説的に言えば、具も中々の質感であったということかと思います。


 中々の質感というのは、チャーシューに「ピンク」感覚な色合いと、その肉厚ぶりと歯応え感。さらに味わいが淡麗といったところかも。スープを浸して食うと丁度よい塩梅な塩気なれど、浸し過ぎるとピンクが消えてしまうという、痛し痒しなせめぎ合いです。そこに、この瞬間に・・・・「麺LOVER」としては、刹那を感じますな・・・・。赤身の筋肉質と脂の白身も双方ともしっかりとした歯応えがあったのは、とても「良い肉食った」という感覚にさせてくれて嬉しかった。










白身のフルフル感と、黄身のネトリとした垂れ込み具合が理想的かもしれない>


 味玉は、最新版の教科書にも載せたいと思うほどに、白身のフルフル感覚、黄身の外周の芋ようかん感、中身のネトリとした感覚がどれも豊かに表現されていました。つけダレは焦がしのニュアンスを施す前のタレを感じて、ほんのりと甘みを残すところが旨かった! 「味玉」単独の追加トッピングのボタンが券売機にはありません。なので、味玉入りにするかどうかは、予め決めておかないといけませんね:笑。








 また「メンマ」と「青菜」も旨し。メンマはフレッシュ系で、薄味&コリコリ感!さらに水水しさがあって旨し!コリコリ感が実に爽やかです。そして「青菜」。小松菜かな・・・。丁度、御浸しにして食うとベストな感じ。家系で見れるクタクタ感とは、ある意味で対極的かと感じました。













 総じまして、「焦がし煮干というジャンルで確立を期待な一杯」と思えるお店。いやはや、「煮干」ラーメンという限定された世界にも、まだまだ追求していける可能性があるのですね。濃厚、超濃厚、苦み、甘み、淡麗・・・・・等、いろいろな試みがある中で、「焦がし」という世界もあることを再認識させていただいた貴重な一杯。とても収穫感があった休日でありました。なので詠います!




   昼下がり
   環八流す
   休みの日



   煮干恋しき
   焦がれてやしげる




 お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!







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