地元に愛されつづけられる店っていいですよね。JR三鷹駅南口には、思いつく店が二つあります。一つは「中華そば みたか」さん。旧えぐちと表現した方がイメージハッキリするでしょうか。そして、もう一つは「文蔵」さん。どちらかというと、ネットランキングなどで露出度が高いのもあって、文蔵さんの方が遠征客が多く、地元の客は少し遠慮がちかも・・・。なので地元に住んでいながらいつも週末は行列に閉口してしまって、私自身は訪問頻度が落ちるのです(その分、みたかへ通う頻度が上がる)。そんな感じで駅前で用事を済ませたあと・・・なんとなくいつもより行列が少なく、5〜6名の待ち客・・・・。食うなら今しかないと行列に連結いたしました。
【スープ:ざらつき感でアピールする洗練された魚介、しっとり&サッパリと食わせる豚コク】
<ざらつき感でアピールする魚介>
個人的にはこちらのスープにはざらつきを感じています。いろいろな魚介・・・それも節系をいろいろとブレンドされているのだろうの推測します。しかし、小魚系魚介の風味も豊かなれど、節の欠片っぽい粒子が深く漂っているところが濃厚さを感じさせます。また、それほどパンチ系ではないので、初訪でも安心して食えるというものです。魚介の甘みを存分に感じさせてくれます。
<しっとりとしながらも、サッパリの感じさせる動物系コク>
豚の程よい揺らめきを感じます。しかも軽やかといった感覚で、魚介の甘さとは喧嘩しません。鶏は不明ですが、コラーゲンっぽい濃厚な動物系のニュアンスは控えめなものの、丁寧な出汁の煮出しを感じます。拳骨といったクセも少なく、胃もたれ感が少ないので一気にゴクゴクと飲み干せてしまえそうです。
豚魚と言えば完成されつくされたジャンルかと思っているので斬新さはもはやないものの、だからこそ、わざわざ豚魚を食うなら妙な妥協はしたくない。そんなわがままな私の豚魚魂を近場で食わせてくれるとは、非常に重宝させてもらってます。醤油なら「みたか」、豚魚なら「文蔵」といった週末の麺ライフスタイル。今回も満足!
【麺:モチモチ&プリプリ!と大きく印象つけつつも、微かなクッシリ感が食べ応えを誘う】
いつもながらのフレッシュ感ありながらも麺の密度感もしっかり感じて・・・なんとなく、木場の名店の麺をも連想する崇高な仕上がり感がたまりません!
<モチモチ&プリプリ!というウケやすいキャラクター>
一口啜ってそのスベリの良さがとても印象的ではないでしょうか。形状としても丸麺に近い切り口でして、多加水の特徴がよく出ているツルツルな地肌がとても印象的。ゆえに食う前からスベリの良さは想像できるのですが、歯応えとともに感じる弾力の強さは鮮明です。前歯で千切りを入れる瞬間からもプリッ!とした反発を感じます。奥歯へ送り込んで潰しにかかると、もちもち〜っとした性格が花開くように感じられます。咀嚼後ののど越しもやわらかいシルエットを感じる程度でして、自家製麺らしい全体的なきめ細やかさと、作り込みの丁寧さを感じます。
<微かなクッシリ感覚が密度感を感じさせる>
モチモチ&プリプリという一般受けだけが頭を占めるのですが、千切った切断を見てみると、微かにアルデンテのような中心部分を見つけることができるのね・・・・。明確にクッシリと感じることはできないが、どこか粘りあるコシ付きだけは気にかけていたのです。この微かなアルデンテ部分が層感じさせるのですかね。確かに麺自体に密度感を感じますし、風味もそこそこあって、スープを通り越して感じ取れる部分もあるかも。この微かな密度感が上質と感じさせます。
モチモチ&プリプリというのは、やはり食べていて楽しいキャラクター。これにダイレクトに応えている部分と、ちょっと感じる密度感が・・・・つけ麺、油そばにも合うような気をさせます。オールマイティな麺かもしれません。
【具:申し分ない厚みと柔らかさのチャーシュー、味玉も暖かく絶妙なトロミがナイス!】
おそらく半分以上の客は、特製(得らーめん、得つけめん)を注文していはず。特製がよく出るというもの具の仕上がりがよい証拠でありましょう。
<柔らさが持ち味のロース肉!得らーめんで+2枚!>
ひとことで言うと、白飯とよく合うような仕上がり感。されど醤油の辛さ香ばしさをあまり感じない漬け込みでして、豚魚スープと同じような甘さを感じさせるし仕上がり感です。麺顔で一面にあるチャーシューの見せ方はいつも満足感をあたえるシンボルマークのようなもの。大きさもほどほどで、厚さもがっかりすることはない。繊維にそってさらっと解れるのですが、それぞれは程よいスポンジ弾力がありまして、汁を吸っている。噛むと脂の旨味がダイレクトに広がり、豊かなまったり感に恍惚となります。
<味玉の暖かいとろみが泣かせる>
味玉を何百っこと食って来て、それほど外したことがないのですが、いつも言うことを今回も・・・。黄身のとろみとマッタリさが最高です。白身の味の染み込み具合もさることながら、黄身のトロミ・固ゆで・ジェル状という三段階の味わいが見事に表現されております。一口だけ大きめにほおばると・・・口の中が熟成されたマッタリ濃厚感が支配されまして・・・これまた恍惚の旨さなりと言えましょう。
メンマ・海苔・青菜はとりたてて言うには及ばなかったものの、特製となれば・・・・もう一枚でも海苔の追加もほしいところ。されど特製で850円という設定に、どことなく良心的なものを感じますし、欲をいって価格転化されるリスクを考えると、このままのバランスが一番よいかもです、
総じまして、「行列の少なそうあタイミングを見計らって」また食う・・・食い続けると思う一杯です。
最近、休日がとても大切に思えて来て、昼下がりなどはこころ穏やかに過ごしたい一心が強い。苦労して並んで食う一杯もいいけれど、通いやすく近いところにある店なので、わざわざ苦労をかってでも食いたいか?といつも考えては再訪問が億劫になるのだよな・・・・。この手のハイレベルが、さくっと食えるというのが本当の理想でして、そんなタイミングを見逃さないようにチェックしつづけます。なので詠います!
週末の
気持ちゆるやか
昼下がり
心映すか
豚魚のゆらめき
お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!今日も本当にごちそうさまでした!!
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