ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン1256】 ラーメン万福 (東京・高円寺) 牛乳ラーメン


 この日は・・・・さすがに疲れてしまって早めに帰宅することにしたのですが、疲労しているのを感じる。いつも散髪など行く余裕がないため、帰り道でQBハウスで髪をきったのだが、すわって1分でウトウト状態。10分程度の散髪が終わるころには、お客さん終りましたよとお兄さんに起こしてもらう有様。でもこの短時間睡眠ってのが非常に効果的でありまして、頭がスッキリするのです。どうせ帰っても食う物ないし、途中の高円寺でも降りて一杯食うかとスマホで検索しだして・・・思わず目が釘付けになる一杯を発見しました。「牛乳ラーメン」とな!そうそう、だいぶ前にブックマークしてたのを忘れておりましたわ!ということで、勢い余って夜の帰り道に突撃したという顛末です。駅を降りてズンズンと商店街を下っていく。安くて旨い「天王」さんは今日も客入りは上々のようだ・・・・と思っていると近くの路地に黄色い看板が見えて来て、万福という文字が浮かんでいる。


 入店するとそこは、とってもいい「中華定食屋」そのままだった。変わりラーメンで勝負というより、庶民が慣れ親しんだ定食の数々をボリューム豊かに提供する店という感じ。先客も後続客も、ほとんどが何かしらの定食を頼んでおられました。そんな空気感で私一人が「牛乳ラーメン」を注文です。


 それにしても本当に牛乳から作るのね(当たり前か)。ご店主に「牛乳ラーメン」とコールを告げると、女将さんがそそくさと奥にあるのが丸見えの冷蔵庫から1リットルのパック牛乳を取り出し、鍋に投入する。非常に分かりやすい。ラーメン用の特別な牛乳か!?と思ってしげしげとパックを見てみたが、「最上の郷」と書かれていた。

  最上の郷 http://www.smartkitchen.co.jp/goods/26038

 たまたま近くのスーパーで特売があっただけだったりしてね(笑)。次だれかこの一杯を食される方がおられたら確認してみると面白いかもしれませんな。などとちょっとおちょけながら観察しつつ、待つこと4分。意外に早く供されて期待が一気にたかまります。

  








【スープ:これは意外どころかかなりイケる!大衆中華風ポタージュスープという感覚!】


<最高のミスマッチ!緩いポタージュの如くナチュラル>


 しかし、これほど配膳の瞬間に心の中で笑ったラーメンというのも珍しい。当たり前なのだが頼んだ「牛乳」がここにあるという事実。それは意外なほどクリーミーにも見受けられ、丼のふちに近いところにはホイップが溶け出したかのような泡立ちがこびれついております。それがまた旨そうな演出になっておるから不思議。いそいそと撮影を終えていざ実色ですが・・・・なるほど、ちょっとしたポタージュ風なスープ感覚です。


 最初に感じるのはやはり牛乳のコク。やっぱり動物感豊かで作られたのではないナチュラルなコクというのを感じます。日頃、牛乳は飲まない生活を送っています。なのでいきなり丼一杯の牛乳を飲めと言われるとたじろいでしまう。されどこのスープ感ならウマウマで最後まで飲み干してしまう。なぜならスープ感覚だから。ポータジュっぽいとはいえ、完璧な洋風ではないところがまたポイントです。どこかしら馴染み深い大衆旨味を引きずっているような・・・。


 そして次にくるのが、塩味系です。塩分が丁度ええ塩梅で効いているので、味わいにエッジがとても効いているように思える。塩の使い方が料理を左右するもんですし・・・。塩梅と申しましたがちょい強めでありまして、そういうところが牛乳のぼやけた味わいを引き締めているのではと勝手に解釈。実は、後でノドが乾いたという顛末もあったりする。





<塩味だけでなく、色々な旨味プラスだろうね〜>


 一方で特筆すべきは、「やっぱりラーメンスープ」であるというところです。ここが一番の不思議。シンプルな味わいの構成のようで、実はいろいろな旨味が複合されておると思えるのです。それは、おそらく普通の中華スープが土台になているのでは?と勝手な推測。その中に、豚とか鶏ガラとか野菜とか・・・いろいろな出汁が複合されておりますから、そういうのがきっちりと土台になっていてのこそと思えるのですが・・・。


 それに、トッピングとの相性もいいから更に不思議感を高めます。どうみても醤油系の味付けは含まれていると思えるし、醤油ダレをも吸収してバランスを取っているのか?と思えると、実に深い意味合いを持つ牛乳スープだったり思えてくる。








【麺:パツパツした感覚が、スープの見た目柔らかさとコントラストを構成して絶妙!】


<ハッキリしたパッツリ!イエロー!ハードさがいいね!>


 白く真夏の白銀の世界のようなスープの中から、イエローハットか!と思えるほど鮮やかな麺が浮かび上がります。北海道系のような鼈甲チックな透明系ある黄色ではない。そこまではいかないのだけど、北のニュアンスを少し感じる捩れっぷりです。基本的にはストレート系なのかもしれませんが、手揉みしたようなナチュラルな捩れっぷりが特徴的。


 また歯ごたえとしても非常にクッシリとしていて好印象。芯を感じさせず、外固を感じさせず、麺全体で固いテンピュールのような沈み込みを感じる。グルテン感覚も固い。練り水の個性も感じますが、前歯でプッツリプッツリとややタイムラヴを感じる切れ味を残し、奥歯のすり潰し感では、たっぷりとクッシリ感を演出します。また麺の分量もなかなか多め。そこそこ腹一杯になりますから、コストパフォーマンス的にも満足感ありありです。





<ぬめりを感じさせずクリーミーにスベる気がする>


 さてそんなハード系な麺ですが、熱にも結構強い。牛乳って熱を保つためか、かなり熱いスープなのに、最後までハードさを感じながら食することができる。表面のヌメリはない。中華鍋でゆでるため、全体的に泳ぐように茹でられる。そのためどこかゆったりとした余裕が感じられ、ヌメリが洗い落とされた安心感もあり、スベリがとてもナチュラル。ゆるいポタージュスープをさらっとまとう感じがして、そういう部分でややクリーミーに滑る感覚もありなむか・・・。

 
 麺は冷蔵庫からビニール袋に入っている状態から取り出されて、一杯一杯、秤で計っておられましたが、体の陰でみれませんでしたが、150gはゆうに越えていたように感じます。そういうところ、なかなか大雑把な感覚のようできっちりしているのね・・。







【具:定番すぎるほどの大衆中華そばトッピング】


 さて具ですが、これがまた定番すぎる大衆中華そばのそれです。ロース肉のチャーシューは軽い醤油ダレによく使っていていい塩味加減がいい感じで、固いようで解れやすい柔らかさがあるタイプ。メンマに至っては、醤油ダレの浸透が深いタイプ。ナルトが意外に分厚く切られていて好印象。ウズラはご愛嬌といったところで1個のみ。いかにも五目炒め等の調理用にストックされていると思えるそれです。薬味も刻みネギ。下町長屋住まいの一家が、おばあちゃん引き連れてこ洒落た洋食屋にでも食事に来たかのような、微妙な違和感を覚えつつ、これもまたミスマッチの妙というべきか一体感を感じます。









 総じまして、時間を越えた新しさを知った一杯! 実は新しい取り組みのようで、かなり前からあるメニューらしく先人の冒険心が伺えもする。どうもこういう取り組みは意外にあちこちでもあるらしく、また東北では食されているという一説もあるらしく、単に私がしらないだけだったような気がして来た。なれど、一番最初に取り組んだ方の冒険心というか好奇心というものには、誠に頭が下がる次第。ネオ・クラシカルな創作系!現代人の私の方が、いかに頭と発想が古いかということを思い知った一杯でした。なので詠います!



   鮮やかな
   奇想天外
   組み合わせ


   壊すものだね
   固定概念



 お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!今日も本当にごちそうさまでした。






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