ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン1255】 中華そば 集来 (東京・大門) 手打ちもやし麺


 長い・・・・歯の治療期間。4月上旬に歯の詰めものが取れて、昼間通いやすい歯科医に駆け込んだのだが、実は詰めものをしたほかの歯すべてが虫歯であったという顛末。奇麗に磨いていても10年以上も歳月がたてば、自ずと隙間が生じてそこから虫歯菌が入り込むとのこと。仕方ないので大規模工事に踏み切ったのですが、まだ罹っています。また、それがまた外出する良い口実になるといえば罰があたるだろうか。とにかく酷い仕事の詰め込みぶりに我ながら疲弊しているというのが本音。なにか非日常なエッセンスを予定に組み込んであると、妙なもんですが生活にメリハリが出て来るような気がします。錯覚かもしれませんが。






 ・・・などと考えながら、平日外出の昼下がりに浜松町・大門あたりでうろうろすることにいたします。この辺りで一杯食って、残った昼休みは、近くの上島珈琲店でゆっくりアイスコーヒーでも頂きながらタバコを吹かして休憩なのだ!と炎天下で意気込む私なのであります。サラリーマンでにぎわう界隈、その一角にビルの木陰に隠れたような中華そば屋があって、3名ほどの行列ができています。そこが「集来」さん。手打ち麺が有名とのことで、そういう素朴さ大好きな私としては、ここで食わないと残念が残るだけと思い、少々の3名行列など気にせず並び、食いを貫徹することといたしました。


 とは言え・・・店内に入るといきなり店員さんのお姉さんから注文を聞かれるのは不意打ちだったな(笑)。カウンター上部にあるメニュー札を順にみながら・・・・・なぜか無意識に頼んだのは「手打ちもやし麺」。あれれ・・・・オレ今、もやし食いたいモードだったっけ?????などと思いながら、空いた席につく。相席とのことで・・・・・若い女性二人組のテーブルにご案内。オッサンな私も多少照れは隠せませんが、気にもせず食べ物撮影などしましたが、やっぱり女性達は気持ち悪く思ってたのだろうな・・・・・。そして懸念点なのですが、店に撮影のお断りを入れるのはいいが、相席の方にすみませんとお断りをいれるかどうかが、微妙ですね・・・・・・・。などと考えてたら、実は相席の方よりさんより先に注文が配膳されてどうもバツがわるい。なので、それで気分悪くされてたのかもしれませんな。









【スープ:優しいタンメン風の塩仕立て・・・・野菜のコクがすごく嬉しい夏の汁】


<微かに生姜かネギの柔らかい風合い・・・超優しい!>


 さて配膳の瞬間!モノトーンのようなシンプルな麺顔に笑みがこぼれるね(笑)。たしかに「もやし麺」なのであります。名称とビジュアルがこれほどマッチしている一品はそれほど種類ないかも。周りの常連客は、タンメンが多いようですがやはりこれは炒めのテクニックとしてはさすがと言ったところかと・・・・。


 しかし、それだけではなく、最初の一口目がとても印象的であり、淡い動物系の奥に・・・・ふわっとしながらも、エッジの効いた優しい味わいが広がる・・・・・。これは生姜か!?と思えるほど、好みなタイプなのかもしれません。いやはや・・・・・やはり苦み風味と、やさいい肉エキスはとてもよく合うと認識いたします。半濁の透明系という微妙なスープカラーに、これは「塩」と分類すべきか「醤油」と分類すべきかと迷う。このスープニュアンスの微妙な丸いエッジングと、かすかーーーーーーーーーな生姜風仕立てにより「塩」系と分類いたします。最初の一口目から、間違いなくゴクゴクと安心して完飲できるという安心感すら漂います。





<まさしくタンメン風の野菜汁の旨味・・・豚コク超あっさり>


 半濁スープなのに透明系を思わせるのは、豚コクのアッサリさが少し影響しているのかもと思えます。キラキラと輝くスープの表面をよく観察すると、細かいようでおおらかな脂の輪が、無数に規則正しく並ぶのが実にいい感じ。それに、モヤシ自体の瑞々しい感覚と炒めによる風合い、そして炒め油の余韻がスープに好影響を与えます。炒めは焦げとは無縁でも、さらっとした軽やかな風合いを醸し出しますな。炒め油がスープに合うというのも妙な感覚ですが、中華系調理麺ではよくあるパターンですし、割とメジャーな味付けなのかもしれません。


 さて塩気ですが、感じさせない程度の塩気。マイルドな塩とも感じさせないスルスルと体に染み入るポカリスウェット級の塩感覚(!?)。生姜仕立てとこれまたよく馴染む。優しいコクは、モヤシとともにあるような・・・。








【麺:これほどの重厚な手打ち麺はあまり見たことないね!】


グルテンが強めに感じるプニプニ系な多加水麺>


 「これでもか!」という手打ち麺のハンドメイド感ですね〜。これほどビジュアルに訴える手打ちはあまりないかも。手打ち冷し中華もこの季節ありますので、麺をダイレクトに涼しく頂きたいという方はそちらもあります。さて、見るからに・・・・反発強めのグルテンを感じる色合いと表面の光沢。色合いが粉感がよく出ているようで、質素な白め。それを前歯で千切り口内へと誘い込みます。前歯の当たりは、太麺なれで意外にクチクチっと柔らかく切れ込む。そして奥歯に運び出しすり潰しをしだすと、多加水系の定番プリプリとは、こてまた違った柔らかさ。プニプ二としたようなフィーリングが特徴的です。


 麺の密度は、想像以上にあるほうだと見ています。咀嚼時の風合いに粉感を感じるのですが、独特のグルテン感覚というか、熟成感覚というか・・・・そんな物を感じます。そこに粉っぽいような独特の個性を見つけてしまう私なのですが、基本的に手打ち麺は何でも好きなので、参考にならないかもしれません。





ナチュラルな風合いと言うよりトルネード麺>


 大体、こういう麺は箸でリフトすると、モソモソモソモソ・・・・・っと段階的に持ち上がるもんです。縮れと縮れが絡まりあって、一気にほどけながら、また絡まってほどけて、持ち上がっていく。今回のこの麺は、そういうところもあるんですが、時折に全体がトルネード上になって大きく巻き上がりながら、持ち上がります。これは面白いと、そのまま口内へと運び出し、ズボボボボボボーーと啜り上げると、これまた火傷はしなかったけど、表面のニュルニュルした感覚が嵐のように連続した刺激として感じられます。


 そんな独特な個性あるスベリ感覚なので、モヤシと一体となって歯ごたえのコントラストを感じながら食わせる印象が薄いかも。というより、モヤシはモヤシ。麺は麺。という感覚で分けて食べ進めた全体感ですな。







【具:シャキシャキもやしをシンプルに味わおう】


 かすかに人参とか、玉ねぎとか期待してはいけません。それではタンメンに近寄ってしまいますから・・・。このスタイルを求めていたのです。simple is best! ほどほどにシャキシャキ。特別でもないけど安心安定の信頼感。あっさりした味付けであるかないかのスープ感覚に溶け込みます。実は最初は、もやしだけかと思っておったのですが・・・かすかに豚コマ肉の「欠片」が投入されております。肉炒めというには不相応なとても少ない目の分量なので、炒める際の補助的な役割でしょうか。それでも、やはり・・・・肉の欠片を食った瞬間、おお!とありがたく思えてしまうのが本音なのだがね・・・・。









 総じまして、平日昼下がりに・・・・超ハンドメイドな麺を食って、プチ非日常的な気分を味わって満足という、とても小さい世界の話であります。さて、全然関係ないのですが、コーヒーショップの中で好きなブランドってだれにも密かにあると思う。スタバは別格だけど、個人的には「上島珈琲店」なのですよ。これは関西転勤時代からそうなのですが。理由は、珈琲そのものが旨いのもあるし、タバコがゆったりと吸えるということ。しかもわりとちゃんとした環境を整えてくれる。お値段はそこそこしますが、特にアイスコーヒーが旨いので、ちょくちょく週末には出かけて、そこでパソコン開けていろんな作業をしています。ラーメンレビューの中には、そこで作られているのも実は多い。ちゅーこの文章も、とある中央線沿線の上島珈琲店で仕上げているのですが。ラーメンレビューで珈琲の宣伝してしまいましたが・・・・、なので詠います!



   ミンミンと
   ビルの谷間に
   こだまして


   都会の中で
   素朴さ味わう



 お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!今日も本当にごちそうさまでした。



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