ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン1126】 中華そば さとう (東京・穴守稲荷) 中華そば(中)



駅に降り立ち改札を抜けるとマクドナルドがある。たむろする小学生が、ニンテンドーで遊んでいる。やれやれと思う光景なのだが、昔の子供に例えるなら、駄菓子屋でやってたことだろうか。遊び方も時代によって変わってくる。でもなんだか釈然としない。挽肉とはいえ、牛肉がおやつ代わりなのだから・・・。小児肥満を少し心配してしまう。私の常識は、古いのかもしれません。






・・・・などと考えながら、そんな駅前から歩くこと数分。昭和という時代を切り取ったようなオーラを無料で辺りに垂れ流す名店があります。それが、「中華そば さとう」。別に古びた店でもなく清潔そのもの。店主も年輪重ねた老齢な感じでもなく、私よりは随分と若い。でも、明るい接客姿勢の奥に、こだわりの姿勢も感じられる。とにかく、入店の瞬間からこの店は実直であることは容易に分かるのです。つまり、いい仕事してそう・・・・・。




メニューも実にシンプルで中華そばが、基本的には基本。あとは、カレーライスと飲み物数点。いかにも昔っから地元のやんちゃ坊主だったといような地元のおじさんがジャージ姿で、声大きめで話しては笑う。そんな先客のお隣で、地元ファンの邪魔にはならないように気を使いながら、写真撮影の許可をご店主にいただきました。








【スープ:昭和の再現!みんなに愛されるふんわり煮干しでほっこり感覚】


<苦味よりフンワリ甘み系がナイス!地元愛な大衆系>


 配膳の瞬間は、いつも少しばかりの期待と緊張が入り交じるものですが、今回は・・・・脱力感すら感じる心地よい気楽さが支配します。見るからに大衆系のこの一杯。日頃、中央線沿線の大衆系をこよなく愛する「強いクリア醤油好き」な私にとっては、これは塩ラーメンかと思える「優しさ際立つ」スープカラーです。それに、小ぶりな丼ながら、なみなみ・・・一歩手前なスープ量と、熱々の温度が非常にナイスであります。


 レンゲで透かしてみれば・・・・細かい煮干しの粒度を感じますが、それは極微量で濾しのきめ細やかさが光ります。サラサラな感じの中に、ふわっとした煮干し感が漂います。この風合い・・・東京ならではと・・・。もう我慢できじに口を尖らせてレンゲからスープを味わう。・・・・なるほど。確かに見た目通りのふんわり煮干しが粋!と感じさせるセンスを感じますね!苦みが無くては煮干しでなしとは言え、実は甘味が豊かに広がる系統の煮干しです。私の出身関西系煮干しそばのイリコ系な甘味とはまた違う、苦みと甘さのバランスの良さ。いや、バランスでいうと甘味が広がるが、甘さというより旨味の部類。





<かすかな苦味が淡い生姜と薬味ネギに漂う>


 醤油のエッジングという感じはあまりしない。つまり塩気。それより魚介が本来もつ海の塩味エキスを滲み出したかの如き、自然な塩味にほっこりする。この何気ない麺顔と親近感覚えるスープが、実に愛おしく思えますわな(笑)。しかし、その中に少し凛!とした清涼感も感じつつ・・・・その正体は何ぞやと考え込む。


 僅かに・・・生姜のエッジングを感じるが、あまりにも仄かでありまして、葱エキスが多めに滲みだしても似た様な風合いになるかもしれない・・・。ジリリとした金属的な生姜感は一切なし。極極・・・自然なエッジング。熱々のスープを覆う僅かなラード系の油膜がまた魚介油かと思うほど大衆魚介を封じ込める。ま・・・・何だかんだと言って、この家族的な親近感ある中華そばは、このスープの柔らかさが決め手かと思う。麺をすするまでは・・・・。








【麺:昔ながらという平凡なる非凡、モチモチの弾力に泣けてきます】


<これぞ待ってました!なモチモチ縮れ>


 ひとしきりスープをすすって麺を攻めるが・・・・少し悶絶!このツルツルモチモチ感!多加水系の細縮れですが、ナチュラルな捩れが特徴的。まさに「街の中華そば」という折り紙付きです。前歯での処理感は、スパスパと小気味よく千切れ、奥歯のすり潰しにおいてモチモチと反発し、最後は岩に飛び散る海雪のごとく「クチッ!」とした感触を残し泡のように消え行く・・・(言い過ぎ)。ま、個人的にツボにハマる麺でして、オヤジの心を鷲掴みすること間違いなしでっせ。もし、永福町系大勝軒な麺が好きな方なら、好みな麺かもしれません。唐突に引き合いにだしましたが、大衆系の何気ない店に、伝統すら感じるのであります・・・。(満来よりは永福町に食感は似ていると思うねんけど・・・)





<プリン!としたハネ心地良い高速過ごすべり!>


 ま、そういう多加水系な大衆系。ご店主も比較的若く、脂ののった仕事人風な方なので、茹で上げコントロールは絶妙であります。なんだかんだ言って、麺は柔らかい方が旨いねん!ってのを地で表現しているアーティスト!(言い過ぎ)。そうな風に興奮を覚えるほど、気持ちよいすべりで、麺のウェービィーなフォルムがすすり上げるたびに、口内を柔らかく刺激するのであります。喉越しもナイス!勢い余って・・・シャツに汁が飛び散る!







【具:味の染み込み深い・・・トラディショナルな醤油味】


 スープ、麺と柔らかい大衆崇高系であったのですが、具はいぶし銀とも思える、深い旨味染み込みタイプなのです。そこに年輪すら感じ、トラディショナルな風貌すらたたえます。


 チャーシューは小ぶりなようで実は肉厚。脂の入り具合に沿ってホロホロとほぐれて、欠片を噛み締めるとクッサリ!とした歯応えで肉の旨味を滲み出します。深い醤油ダレの香ばしさがまるで歴史を感じるよう・・・。チャーシュー丼にしても旨そうだが、なんでんだかそうはさせたくない・・・・この麺顔でしか成立せんと思える主張を感じます。



 また、メンマは・・・・醤油色やん!と思えるほど濃いね!スープに浸してメンマを噛み締めるとグッド!八王子系でたまにお目にかかるメンマよりも濃い味わいに、江戸下町の主張すら感じますがいかが!?







 総じまして、大田区界隈の下町を代表する中華そばと思える・・・・地元に愛された一杯を堪能!これなら、毎週末食いたい!と思える!ラーメンというのは、結局こういうのに落ち着くのかもしれんと・・・・何を偉そうにか思う。エンタテイメント系の真逆に対峙する日常系の逸品。場所も非常に中途半端で見過ごしがちな感じ。そこで、脈々と息づく地元に支えられたラーメンを食い、穏やかさなの中に力強さを感じた一杯でありました。なので詠います!




   質実と
   地味に息づく
   下町系


   地元に根付く
   飾らぬ粋さ


 お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!今日も本当にごちそうさまでした!




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