最近、帰途について空腹でガス欠気分で高円寺で降りることが多いのです。今回もまたそういうパターン。勝浦式タンタンメンと、ご飯に合うラーメンのどちらかで迷う。そのとき道すがらにこの店があり、なんだか店の明るさに吸い寄せられてしまったのです。ちょうど小雨も降っておりましたゆえ少しでも歩きたくない気分なので、自然とこの店に入ることとしました。
吸い込まれた理由はもうひとつ。自家製麺という文字。店名にどうどうと書かれております。こういう手作り感あるところが、すごくなぜか惹き付けられるのよね〜。思い切ってガッツリ系と思ったけど、夜も遅いので・・・・一番普通なメニュー「醤油らぁめん」をチョイスです。
【スープ:濃厚な醤油と・・・ライトな味噌の中間のようなコク豊かな醤油スープ】
<まるでライト味噌かと見まごうほどのコク深い醤油スープ>
店名や券売機の配列、そしてメニュー表の順列から何となく味噌得意な感覚。特に辛い味噌系がオススメのようでして、そういう先入観があったためか配膳の瞬間は、味噌ラーメンかと一瞬少し思って躊躇する。確かに券売機にあった写真は濃厚そうな醤油を感じさせるが実際こうやって目の当たりすると、迫力というものがありますわな・・・。醤油というより、ライト系味噌かと思うほどのコクの深さを既に感じるのです。
そうやって恐る恐るレンゲでスープを啜りだすとなるほど!表面のラードの層がこれまた味噌を連想させるし、また味わいにしても独特の酸味があってコクが深い。実に面白い醤油スープなのであります。コクの中に・・・魚介は感じません。動物系のガラエキスの深い煮だしを感じつつ、しつこくないのが特徴的です。どちらかと言えば鶏ガラ系主体か?鶏骨ラーメンにたまにみられる髄のようなきめ細かいコクを感じる。そして清湯ではない反濁りに、豚肉とか豚骨の分厚さを感じたりもする。では動物系一本槍であったかというと、最後までゴクゴクの飲み干させるバランスの良さもあり、香味野菜など含まれているのかと思うするする感もあります。
<おろし生姜が華やかさとキリリ感をます>
酸味の招待は醤油ダレでありましょう。かなり動物系に支配されておきながらも、しっかりと発酵系酸味コクを含む醤油なのですから、なかなかパンチの効いた醤油ダレと申せましょう。この時点でかなり旨しと評してしまうのは、空腹も手伝ってのことだろうが、それにしてもなかなかのパンチ。単に醤油辛いというのとは別格であります。
そしてこれだけではありません。生姜おろしが薬味として提供されます。なかなか擂り下ろした感が漂うひとかけらですが、こいつをスープに投入すると、一気に風合いが変化します。醤油の酸味が穏やかになる一方で味の輪郭がはっきりする。そして、華やかに感じる開放感があります。香りとしても一段上にあがったというか・・・・この組み合わせは絶対にオススメです。下手に胡椒とか一味などを投入するよりも、別格によい!お試しあれ。
【麺:モッチリつるつる・・・・といった所作に熟成度を感じます】
<熟成感じる密度!しっかりしたモチモチ感>
さてさて、屋号にもうたう「自家製麺」であります。期待のハードルが一気にあがります。厨房には粉袋がいつくか積み上がっていて、業務用の大きなステンレスボールが見て取れます。あの大きなボールで毎日粉玉を仕上げているのでありましょうか・・・・。さてその麺ですが、ハンドメイド感がある標準太さの縮れ麺です。その表面はきらめいていて、微妙な芯があるような無いような絶妙の茹で上げコントロールでありましょう。
モチモチ麺。しかしどこかカッツリ感もあって・・・風合いと密度を感じます。一言で言えば熟成をほどよく感じる質感がありあして、特徴的なスープを十分に受け止めてあまりあります。そんな高品質麺ですが、なんと大盛り無料サービス。最近体調が仕事疲れが過ぎて優れぬため、並に止めておきましたがこちらは大盛りをすすめいたしますよ。
<やや汁を吸い込んで後半ナチュラルなスベリ>
後半は少し穏やかに変化するようです。やや加水が低かったのか?不明なれど・・・やや汁を吸い込んで、その素性はナチュラルに変化します。汁を吸い込んで麺自体の味わいが深まるし、またスープにも濁りが増えて麺の風合いが移ったかのようです。一体感が進んだようす。そんな感じの麺のスベリ方は、一番すきなのよねー。風合いもよし、スベリもよし、歯ごたえもよし、そして大盛りでもよし。この麺ならいろいろなバリエーションも期待できそうです。もちろん、つけ麺も!
【具:焼酎ロックと共にいただきたい・・・・香ばしいチャーシュー】
<実に炙り香ばしさがスープに合うチャーシュー>
このチャーシューは実に嬉しい!酒のつまみには、最高でありましょう!味付けも醤油ダレがやや深い系統だけど、古典的でない新しさもある。そして何より炙り感がいい。いや・・・炒めであろうか・・・。元々柔らかい肉をかっしりとした歯ごたえが包む。食して肉の風合いとタレの香ばしさが支配する。見栄えもなかなかワイルドですし、トッピングのネギとももやしとも・・・・絶妙に合います。実はこちらのオススメはチャーシューよりも角煮らしいからまた驚きであります。とろとろ角煮への期待もさらに高まりますな・・・。
<何気にもやしと白ネギがボリューミーでナイス!>
こうなればもう・・・見るもの味わうものがすべて一定以上に思えてくるではないか。白髪風にカットされた白ネギもまたスープの感覚に絶妙に合うし、海苔もすぐにヘロヘロになることもなく風味よしで食える。もやしまでもが、マッタリスープには相性がよく合いましてトータルバランスが非常によろしいではありませんか!メンマがやや白めな短冊でライトな味わいであることも・・・・どこか箸休めのように思えて前向き評価なのです。
総じまして、これは実に穴場ではなかったのかと思える高評価。もっと口コミであがっていても不思議ではないと思うのだが・・・。駅近くにあって場所も悪くないし、実に高円寺の奥深さを感じる次第であります。この辺り、ちょっと最近興味がつきないエリアとなっておりまして、実に個性的な店が多いです。なるほど・・・ラーメン横町も苦戦するわけであります。少しお疲れモードでありましたが、ホットな魂を受けとめたように気が晴れやかですぜ!なので詠います!
燃え盛る
夏の暑さと
仕事意地
やる気は不死鳥
麺は火の鳥
お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!今日も本当にごちそうさまでした!
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