ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン883】 中華料理 十番 (東京・東中野) 天津メン

【きっかけは?:新しい年度にかわったから、新しいスタートを切りたかったから】

  新しい職場に赴任して、初めての週末は、開放感満載なのであります。新しい職場は建設中というこの事実。例えば名刺も作れない(笑)。この一週間は、大して仕事の貢献など出来ようもなく、ただ管理職としての立場もあったものだから、実務遂行者の邪魔にならないように、新しい組織構成、人脈分析、商品サービスの概要などしましたかな・・・・。ただ、信じられないことだけど、まだ内線電話すら正式に整備されてないという状況ながら、だからと言って割り切って仕事を続けている営業部員には、本当に逞しいものを感じました。インテリジェンスな馬力を感じる。そんなイメージを抱きつつ、これからの自身の仕事での早期キャッチアップを決意し心に秘めながら、久しぶりのラーメンを食することにしたのですわwww。ところで・・・

 
  中央線沿線、山手線界隈の駅近中心レビュアーになりますわ。


  できる範囲で続けていきます(週末は遠征ありかも(笑))。意外にも、「東京」訪問店数がもう自分なりに結構な数にもなりましたし・・・(「大阪」の数をを上回ってました(笑))。「東京を開拓する」という大義名分も作りにくいので・・・・。なのでこれからは、地域限定で行こう!

 ・・・・・・という決意の一杯は、中央・総武線の「東中野」のお店とした次第です。まえから、先輩レビュアーさんのコメントを拝見して行きたかったところですしね!






【スープ:引っかかりがまるでない鶏ガラ中心清湯スープに醤油がほんのりと馴染む・・・】

  東中野も庶民的な町ですね。駅近にスーパーがあると思えば立ち飲みやバル。唐突に教会があったりする庶民の生活感まるだしの町。新宿と杉並の間にあって、独特の世界観がある町ですね・・・。そんな狭い路地にある中華屋さんがこちら。いかにも地元民の信頼を集めている雰囲気です。店内に一歩入ると、そこはもう・・・・活気アル中華屋!ほぼ満席ながら、元気良くお出迎えされ、厨房の奥では、大女将、女将、息子さん?そのまた息子??みたいな家族が一生懸命作業分担です。店主・・・・おやっさんのふる中華鍋がただリズミカルです。この瞬間、中華鍋に踊る「かに玉」をなぜか連想してしまう・・・・。なので、今回は、このメニュー「天津メン」。何故か中華屋だと、毎回これが気にかかる・・・。といことで、フロアの方にこれを告げて、テレビ中継のボクシングに思わず注目してしまった。そしてしばらく時間がたち、応援している選手がカウントダウンで勝利した直後に、配膳完了。それはまるでチャンピオンベルトのごとく、黄色くひかっておる麺顔でしたわ。玉子を崩す前に・・・まずはスープを一口。その感想は、ナイスの一言!


「旨いがな!(*゜0゜)ハッ・・・・めっさ旨いがなぁぁぁぁ・・・・ 」
「ただ、ラーメンレビュアーの分析力を徹底的に削ぐような、自然なゴクゴク感に膝から崩れ落ちそうですわ(笑)」


1)旨味: 全く引っかかりのない鶏ガラのクリアーなコクがナイス!

  いや〜・・・久しぶりのラーメンという状況がテンションを高めるのか、フライデーナイトという開放感がオレをクールに感じさせるのか、はたまた深くDNAにまで刻み込まれた一般庶民の血がワテを泣かせるのか・・・・・。スープを一口すすって「旨し・・・・」と静かに唸りましたぜ。ほんまに、何の引っかかりもなくス〜〜〜・・・・・と舌に、喉に、胃に、「ポカリスェット級に染み渡っていきまんがな! それでいて旨味もしっかりと感じますし、これは中々です。

  明らかに鶏ガラ系で非魚介な美味さです。カミソリの如きぴっちりとした清湯というより、清らかでゆったりとしているというか・・・。それでも大衆系なんですよ!節系の美味さという感じもあまりしない・・・。どちらかというと、昆布とか、貝柱のようなアミノ酸の出方でして、ややもすると塩味とすら感じてしまいます。バランスが難しいライト系でこれはすごいな・・と思ってしまうのね。またライト系特有の「物足りなさ」がないのがいい。これは炒め油のコクと、それに玉子からにじみ出るエキス?油?旨味?もうっすらとプラスされて、クリアでいて肉厚な美味さを構成しているのでは?と思うのです。

2)塩気:旨味と塩気のシンクロナイズ!どっちの塩味か分からん!

  前段でバランスと言ってしまいましたが、アミノ酸の旨味か、それとも塩味のミネラルっぽい旨味なのか・・・・そのどちらとも判断がつかない「塩気」なのですよ・・・・。それゆえに、ゴクゴクとっても自然に飲み干せてしまうのです。ワインを舌でころがすように味わうという前に、「思わず飲んでしまう」のです。それほど自然にうま〜と脳で感じて反射神経として溜飲してしまう。おそらくそれは、遠い祖先から代々食生活として受け継がれて来た経験の連鎖により、DNAにまで染み込んでいる本能そのものでございましょう。とくに小さいころから、両親につれてこられた大衆中華屋で培ってきたので、それが増幅されたのですな・・・。アタクシにとって、この味この塩気そのものが覚せい剤以上に自制や自律を効かなくさせる影響を及ぼすのです。


3)香り:炒め油の香ばしさに、タマゴとカニの香ばしさもプラス

  天津麺には独特の楽しみ方がある・・・・それが「香り」です。アタクシのお袋は、この香りがすきでした。彼女は、昔からこのメニューが好きだったのです。しかしいつも「てん・つー・めん」と注文するので、15年間くらいその名称でアタクシも通してきた・・・・。ある日、友達と「餃子の王将」に行って天津飯を注文するときに「てん・つー・はん」と言ったとたん友達に大爆笑され、間違いに気づいたのです(笑)。アタクシは、天津麺をすするとき、その匂いに思い出を重ねてしまうのです。

  さて香りですが、楽しみは、「カニかエビのかおり」「玉子が一部焦げたような香ばしさ」「玉子自体がふわふわになったときの食欲そそる香り」それらの渾然一体となったそれです。昔は玉子は少し今より高級でしたしね〜。玉子屋というのも商店街にありましたもん。そういう「ちょっとだけいいもの」であった玉子へのノスタルジーを重ねあわせてしまうから、「うまし」と感じてしまうのでしょう。玉子と他のものとの物価の推移というものを感じます。






【麺:中華麺のイメージを覆す・・・クッシリ度合いは、通でも十分喜ばしてくれまっせ!】

  一方の麺は、申し訳ないけどあまり期待していなかった分・・・・反動をうけたように評価的には絶品でございましたわ!いやいや・・・・ここは、これから、定期的にお世話になりまっせ!


「あーーー!やっぱりこういうのも好き!(*′ω`)b゛大OK!!」
「中加水、中華麺のイメージと違う!クッシリ度合いが好みでんがな!これ好き〜〜!!」


1)風貌:中華屋の一般麺とは別格の存在感!やや太、やや手もみ?がいい!

  一般的に中華屋さんで出て来る中華麺とは明らかにちがうようなその風貌は、やや太目で手もみ風なウェーブが広がっています。それでいても、基本ラインはストレートでして、クリアなスープにあって流れるラインが際立ちます。やや薄皮一枚半透明な見映えぶりからも、中華麺ではないな・・・とうなずいてしまいますな。なにやら歯ごたえも予感させます。


2)感触:中加水の中にもしっかり歯ごたえ!

  その予感は当たり!見るからに中加水の風貌ですが、加水低めなコシを強めに出すか、やや多めにしてモチモチ感をアップさせるか、注意して噛み締めると個人的には前者の特徴がキラリと光るような・・・。中華屋の麺にしては、あまり経験のない「クッシリ」度でして、思わず前歯で千切って切り口を確認しますと、やはりそこには・・・・・ほんのり芯を視認できます。しかし、表面はなかなかスベリの良さそうな中加水といった感じで、ヌメリ少ないのにつるつるスベルような感じですな。前歯処理は、スパスパとヌチリなく切れますし、奥歯のクッシリ感もなかなか楽しめるといった逸品です。


3)スベリ他:ライト系スープ故に感じる麺の風味

  また・・・スベリも良いのですが、アタクシは、スープがライトクリアーな分、麺の風味が楽しめたという感じがとても印象的でしたな・・・。中華で、そしてかに玉トッピングで麺の風味を感じるということは、なかなか無い体験かと思いまして・・・。麺の潰し込みが強い目でもなく、適度に粉香る・・・・という面白い特徴を持ち合わせます。







【具:かに玉につきますな・・・・ここだけ、立派な街中の中華してまんねん】

 <かに玉>

  天津飯の「あんかけ」を排除した系です。飯と一緒に食った方がよかったかも?な感じもしますが、卵を料理として手の込んだものをトッピングしたかったのでした。周囲が割と焦げ目を予感させまして、炒めの美味さが広がります。目玉焼きでも少し焦げた部分が好きな性格にとってはたまりません。それに、全体的にふわふわ・・・ではなく、しっかりと半撹拌な溶き卵が、部分的に白く黄色くやんわりと焼き固められたところがナイスです。噛むと適度な歯ごたえの向こう側に・・・・カニ身が存在します。そこでカニの旨味と香りを楽しみ、また玉子のマッタリ感もあり、スープの旨味も混ざり・・・・ちゅるりんと喉奥へと消えて行きます。こういうのを食べると、料理人の腕前もわかりますね!これは旨しだったので、また別の炒めメニューも試してみたいです。




 総じまして、本当はどこか有名店に出没して気勢を上げたかったのも本音ながら、なぜかこの店に吸い寄せられてよかったと思う次第。ラーメンレビューを続けていると、妙な歯止めが効かなくなる時がありまして、等身大な一杯がおろそかになりそうなのが、どうしたものかと思ってました。そこでこちらを巡って思うには・・・・・やはり原風景の思い出の一杯に勝るものはないなと思ったことかな・・・・・。自分なりの原風景との出会いと、そしてラヲタも唸らせる質という両方が叶って本当に満足な夜でした。

 さて・・・・中華屋と言えば、家族経営的な雰囲気って本当にいい!と思ったことはありませんか? こちらはそんな雰囲気があって、思わず昔を思い出しました。また唐突ですが、世界一美味しいおにぎりは何?とと問われると、お袋の握ったものと答えるでしょ? それと似た感覚で、アタクシのまだ小さいときに手を引いていかされた中華料理屋の味わいってのは、これに近いと今でも思い出すのです。本当にありふれた味わいなんだけど。それと、今日の味わいと店の雰囲気が、ぴたっと合った!ということで、とても心が温かく感じたのです。 オレがのほほんとしていた子供時代に、親達はあれでも一生懸命、何か旨いものを家族で食べて、家族で楽しく過ごそうと頑張っていたのですな・・・・。なので詠います!




  途中下車
  街中中華で
  和む店


  味とこころを
  代々受継ぐ


お粗末!ということで合掌!今日も本当にごちそうさまでした!

 





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