ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン754】 支那そば いしはら (東京・西荻窪) 支那そば

【ノスタルジックを求めて西荻窪に参りました・・・】

 年の瀬も迫りつつある中、まだ世の中そんなに騒々しくない気もしますな。朝から快晴な日だったので、週末午後の自由時間に、吉祥寺を越えて西荻窪までやってまいりました。なんとなく、またノスタルジックな一杯を食いたくなって遠出したい気分です。中野か東中野、永福町まで行くのもよぎりましたが、結局こちら「いしはら」さんに決定です。あてづっぽうで外出して、その日食う麺を考えて散歩するのも気持ちよいですね!



【その人はただ黙って決まった仕事を静かにするのだ・・・・】

 西東京エリアの下町っぽい路地裏の商店街を、北方向へ過ぎると、地味というか渋いというか・・・・清楚なラーメン屋があり目につきます。ガラッと開けるとそこはもう・・・・「ラーメン屋」(当たり前やん!)。麺の茹でがまと、スープの入った寸胴しか目に入らんようなシンプルさです。奥の方にご店主が御すわりでして、奥様が注文とる間に調理準備を始めるすがたも長年の貫禄でっせ。麺の茹で時間を計るタイマーもなくすべては「勘」でこなされます。平ザルの扱い、めんばしの使い込んだ感じも経験を物語ります。



【飾り気の無い魚介醤油がぶわーっと染み入るぜぃ・・・・】

 実に見慣れた麺顔・・・。今更特にコメントする必要もないくらいシンプルですが、雰囲気としては、「大人の食べ物」というような存在感を漂わせまんな・・・。などと思いながら、早速スープをすすります。

 「まさしく魚介醤油という味の構成がシンプルやけど、見た目以上にぶわっと香るのね!」

 ちょっとノスタルジックな雰囲気が入ると、淡麗系な味わいを予測してしまうのですが、外れてはいないものの、実に業界醤油のしっかりしたカエシと甘みがぶわっと香るのが印象的です。優しい味わいとひとまとめに括ってしまってもいいのだけど、濃厚ではなく「しっかり味」というカテゴリーに入れるか、注意書きを添えたいような気分です。さらりと節系で食わすというより、「魚介のエキス感」を少し感じた雰囲気・・・。ラーメン+ライスでガツガツといより、これはこれだけの世界感でじっくり食いたい・・・と食べてに思わせるところが、「大人の食べ物」と感じてしまう所以なのかもしれません。

 ※味のグラデーション:魚介のコク>醤油由来のカエシ>あっさり動物系の旨味(鶏豚半々)>節系その他



【麺の方もノスタルジーを感じてしまうのです】

 作る方も食べる方もラーメンも競争が激しくなってくると、刺激性に走りたいものじゃないですか? そうでないと思ってみても、歯ごたえとか、スベリとか、そういうところに何かスペシャリティを求めたいもの・・・。何かそんな態度や考えを諭すような・・・・そんな立ち位置にある麺ですな。タイマーなど仕様せず、ご店主は、茹でながら2本引きずり出し、指で押しつぶして千切り・・・2〜3麺箸で茹での吹き上がりを調整しながら、ここぞというところでザルあげです。すべて勘で仕切ったその麺を、最初にすすったその印象は・・・、

 「柔麺や・・・」

 なんやいきなり懐古調な気分になりましたよ・・。そや!これが標準やったんやなと感じ入ります。学生の頃に博多ラーメンブームがあって、麺の固さ選びとか、芯があるとかないとか言い出した。そのころは、麺好きとしても革命的な衝撃を受けたもんですが、それまでは、みんなこういう柔らかいしつけの麺を食ってたと思います。たしかに、ノスタルジーなスープに、コンテンポラリーな麺は似合わない!という意味では非常に調和のとれた麺でして、結局この麺の柔らかさに夢中になって、ずぼぼぼーと一気にすすりあげてしまいましたわ・・・・。

 ※麺の感覚:加水中〜高、スベリも高く、コシがとてもしなやか。クチュリとした感覚を楽しむ。
 ※麺の形状:基本的にはストレートで適度に自然な捩れ有り。太さも標準的で、少し薄い黄色



【具もノスタルジーに徹している・・・】

 このチャーシューは、少し小ぶりであるが、脂身数ない部分と脂身の部分がとてもコントラストがきいており、味わうと、これも昔ながらで、少し酸味の効いた中国調味料のような香ばしさが漂った。

 そしてメンマも少し柔らかめなコリコリ感で、海苔は上に座布団のように置かれているのが印象的。まさに、脇役にてっしているのでして、麺の箸休め的に存在をひそめているかのような感じですね〜。

 ※具のおさらい:チャーシュー1枚、メンマ4〜5本、海苔一枚、薬味ネギ




 総じまして、ノスタルジーなラーメンというのは、みんな淡麗で薄味というのでもないようだと実感できたことは収穫でした。決してこちらの味が濃いというのではないのですが、やはり時代にすこしづつ合わせてきたりしてるのか、もともとこういう味わいだったのかは不明・・・・。されど、この落ち着いた雰囲気に、奇をてらわない質実さは、アタクシのようなオッサンにはそそりますで!なので、できるだけ長くこれからも営業を続けていただきたいと思う次第です。次回は、限定の塩そばかな・・・・。なので詠います!

 西荻
 よくある一杯
 すすり食う  

 さりとて不思議
 新しき知る

お粗末!ということで合掌!今日も本当にごちそうさまでした。



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