こっそり進化してた
週単位で気温がこんなに上下するとは・・・天皇誕生日の寒さ冷たさは沁みました。そんな時は味噌拉麺!と気合いが入るところですが、どうも在宅勤務が長いと外へ出る抵抗力が落ちるというか、チャリで動く寒さに負けてしまいました。そんなわけで翌日。快晴となり気温が上がったところで、一月上旬以来の「鶉」さんへと営業開始一巡目を姐らって訪問です。
おや!空いてるじゃんラッキー!と思えど、実は早明けで先客は先に店内に誘導済みというだけでしたー。また初めてお目にかかるニューフェイススタフさん。頑張ってください。こちらスタフが揃わないので臨時休業ってパターンもたまにあるのでー。
<サッポロ赤星> 休日昼間にズシリと感じる本格派!日頃の疲れで回りも早く心地良し!つまみと戯れて味わう!
入店すると「今日はお休みですか?」との店主のお言葉で迎えられる。休日なのにおかしなようだが、ちゃんと拙レビューに目を通しておられるのか?。そう・・・年明け以来休日でも仕事続きなのよね。でも久しぶりに仕事を忘れる休日を過ごしたので心身とても軽いです。
とは言うものの・・・赤星の一口目から軽くくらっと酔いを感じてしまう。昼酒の影響というより、身体が弱ってるのだろうね。ううう・・・8月末までは持ち堪えてくれオレの身体。
でも疲れてても赤星はやっぱり旨い。ズシリと感じる本格派ってな感じで、飲みごたえを楽しませてくれます。その一方で割と軽い甘味で抜けるイメージがまた良いね。最近コンビニでサクラビールを見かけて購入したが、あれほどズシリとした感覚もサッポロ系では珍しく感じたっけか。とても旨かった。でもオレには赤星程度のインパクトで十分でしょうか。
<全体> 全面に溢れる素揚げ牛蒡と平打ち手もみ麺の素朴さ!吊るし焼豚の誘惑!煌めく味玉の美しさ!
久しぶりの味噌つけめん。麺顔を忘れてしまいそうでした。以前と変わらぬ安定感ですが、今日は特に素朴さが際立っており、その割にはとっても整ってるようで実に美味そう!。仕上がりの良さを感じさせます。
やっぱり素揚げ牛蒡のインパクトがナイス!。これが特に好きなので通うのもあるんだが、好きなの分かってくれてるのか少し多めな盛り付けがまた嬉しい。そしてピロピロしたフォルムが際立つ手もみ麺。ランダムなようで横一線に整った風貌。更に吊るし釜焼のチャーシューが重なります。ううう・・・素朴さが溢れつつ美しさも醸し出す雰囲気がナイスじゃないか!。
<つけダレ> 江戸甘味噌から変化!味噌の強さが増す!?野菜と豚骨の旨みに淡い塩気と麹の風合いが増幅?
「とまそんさん・・・・江戸甘味噌じゃなくなったんです。実は味噌が少し変わったんですよ」との店主からのお言葉。へーーーー!。知らなんだ。すっかりそれだと思ってた。いやね、赤星飲みながら店の蘊蓄がきが少し変わったなぁなんて暗いは気づいてたのですが、よく読んでなかった。東京味噌じゃなくなったのか!と思いきや、やっぱり東京のお味噌らしいです。
「糀屋三郎右衛門」とのこと。ググったら練馬区中村橋の蔵らしいです。赤味噌と白味噌の2つのブランドを合わせたようですね。辛味と麹感を少し増したイメージになされたようです。野菜の甘味ですっかり甘味噌に感じた私だったのでしょうか・・・駄舌ぶり相変わらずです。言われてみると味噌感がアップしたようにもかじるが、これ以上語るぼ墓穴を掘りそう・・・。
でも旨いものは旨いに変わりはない。味噌玉も旨いがベースの出汁も絶対に旨い。豚のゲンコツの丁寧な煮出しに、野菜炒めの甘味が溶けてとてもマイルドな味わい。加えて挽肉が結構入っており、その旨みがじわじわと全体に広がるようです。時間差で乾物類も溶かし込んでるとかで、複雑に滋味が絡むような味の展開。そこに牛蒡油が香味として忍びます。改めて意識を集中して味わうとやっぱり面白い。味噌って深いね。
<麺> 平打ちピロピロ太麺!貼り付くような地肌がタレを纏う!もちっと明るい感触後にぬちりとした歯応えに甘味あり!
手揉みピロピロ麺。平打ち手揉みな縮れ麺ですが、とっても粉の旨味が力強くてしっかり伝わる甘味が深いです。毎度語るが七彩系譜のお店。この中では一番ワイルドさを感じるピロピロ幅広なフォルムが気に入っております。水切りが完璧で、地肌はまるで舌に貼り付くよう。それが出汁に濡れて絡んでじわじわと吸い込みます。
ズボっと啜ると少し暴れて持ち上がる。前歯で千切ると、そのもちもちとした明るい歯応えが実に楽しい。柔らかい麺だと思って食らい続けると、手もみの厚い部分がぬちぬちとした別の歯応えを感じる。奥歯で潰すとその素地に小麦粉の甘味を知るような優しい味わいが現れます。
徐々に出汁の浸透が更に進んで、一層馴深みのある旨味へと進化。歯応えが微妙に緩くなり始めると、一気に糖化が進みやすくなり、素地の甘味が一層と映えます。ここからはヤサイやら挽肉やらと混じり合いながら、我武者羅で食らいまくる。緩い歯応えの合間に、ザクザクとしたモヤシや、クニクニした挽肉食感!。味噌も混じり合って口の中に旨さが弾ける!。
<チャーシュー> 歯応えあって柔らかい豚肩ロース!タレと脂が赤身に染みて吊るしの香ばしさが強く滲む旨さ!
ほんのりとピンク色が残る微妙なレア感。とてもきめ細かく脂身が差しており、スライス面の手切りの包丁の波が、出汁を貼り付けたり舌触りを感じたりで、旨さの演出に感じてしまいます。赤身肉本来の滋味にタレがしっかりと浸透した旨さ。そして脂身がほんのりと溶け出して軽い甘味を加えます。
とっても香ばしくて特に旨し。いつもの記憶も曖昧なのだが、全体的にしっとりして周囲は仄かにスパイス感ある印象。しかし今回はそれ以上に「燻しっぽい香り」をしっかり伝えてくるから超旨い!。思わずもう一本赤星カモンと叫びそうです。吊るしのような燻風合いも残すのがナイス!。
<牛蒡> 華やぐパリパリ牛蒡素揚げ!具材と麺に絡んでカオスな旨さ!
東京広しと言えどもオンリーワンな牛蒡素揚げ!。その香ばしさは演出的で、汁に濡れてもパリパリ感は終始キープです。そして淡くモチモチ歯応えの麺と絡むと、歯応えにコントラストが生まれてナイス!。モチモチ&クリスピー食感が見事で旨さがカオスです。牛蒡は老廃物を体内から排除する働きもあるので、腎臓が弱い私にはもってこいな食材。たまにスーパーで牛蒡スナックを見かけると大量買です。
<野菜他> 鶏豚出汁が浸って相乗効果に染みるモヤシ!更に挽肉!旨さ演出!
中華鍋で炒めて出汁で軽く煮られたモヤシ。全体に野菜ならではの甘味を与える一方で、クタクタになり切らず絶妙にシャキッ!。挽肉と混じり合うところを噛み締めると更に旨し!。意外と量が多い割には肉と挽肉の下にしっかり埋もれてます。ボリューミーに楽しめるかと!。
<味玉> じっくり染み込みマチュア甘味!熟成タイプが味噌に合う!
「あっさり薄浸透」か「じっくり深浸透」かと言えば、後者。深い浸透が如実に伺えます。そして熟成度で言うと、「浅く玉子本来味」か「深く熟成した甘味」かと言えば、後者。通常こういった「深浸透」&「熟成甘味」だと濃ゆい目の色合いなんでしょうが、白身はミルクティーに近い明るいクリーム色です。それだけに辛味噌の中にあっては、箸休め的に貴重だったし、辛い&甘いの橋渡し役にもなっていたかと。
<スープ割り> 器を返すブーメラン方式!温もりと明るさが復活する旨さで心を静めて合掌!
残ったつけダレは、そのままでも飲み干せそうな濃度感。白飯ぶち込んで飯割も素敵ですが、麺大盛で腹パン寸前なので今回は素直にスープ割り。
器を返すブーメラン方式!野菜炒めに投入するときの、鶏豚清湯で割るのでしょうか・・・味変化はなく、素直に温もりと明るさが復活する旨さ!。ああ落ち着く旨さで今回のフィニッシュ!。
総じまして「こっそり進化!?晩冬の寒さに染みる旨さ!日々飽きさせず楽しみ続けられるトップクラスの東京味噌麺!」
・・・と言う感動の嵐!。シンプルなメニューラインだからこそ飽きずに食らい続けられる工夫もあり!。気候の変化に合わせるだけでなく、今回は味噌玉に変化があり興味深い旨さでございました。基本的にオールシーズンで味噌を提供!味噌の楽しさ旨さをもっと知ってほしいなと感じる次第です。味噌系なら激しくここオススメ!旨し!なので・・・とっとと最後に詠って、いつものように締めたいと思います!。
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!