好きなものは好き!
たまには違うものを食おうと心に決めて訪ねるのだが、やっぱり券売機のメニューを眺めていると、いつものお気に入りが頭を占拠してしまうー。やっぱりせっかく来たのだから、一番満足して帰りたいじゃないか。なんて自分に言い訳してまた今回も「特製ピリリとしたタナニボ」のボタンをプッシュです。だって仕方ないじゃない・・・好きなものは好きなのだから。ほんと冒険しない性格なオレですが、やっぱりこれ食って良かったーってな感じで、家路に戻る気分は爽快です。
それにしてもこの店は、いつもほっこりとさせるよね。まず拉麺店では珍しい小上がりの店で、靴脱いで上がるだけでも何か他の拉麺店とは違う感じ。また店主がとても良い方で、屋号の通りいつもニコニコ笑顔が絶えないお店。接客も丁寧だし、こう言う店は、長く根付いて欲しいと心から応援したくなります。
<全体> 灰色に泡立つきめ細かい煮干!鮮烈な薬味と辣油が鮮やかに彩る!見事な魚介と刺激の融合!
一見豚魚のミックス系?パクチー感じてエスニック系?色々と思考しますが、その泡立ちは見事な濃厚煮干です。出汁の色合いは、深緑がかった灰褐色で、きめ細かい泡立ちからザラつき感を一切感じさせません。
そして辣油とパクチーのインパクトが鮮烈です。辣油の赤とパクチーの緑は、Vividな印象を与え洋風にも感じますが、煮干しの泡立ちが濃ゆく丼の縁にも貼り付く様から、和風と落ち着くようです。そして具材がナイス!。しっかり存在感を感じさせるチャーシューが見事。辣油に濡れて一層と煌びやかにすら感じます。
<スープ> 煮干の濃厚さクリーミーとすら覚える極煮干!軽い苦味と甘みが絶品!動物感も溶け込む芳醇さ!
レンゲで掬うと仄かにクリーミーと感じます。その見かけの色合いは深いので煮干のニボニボとした苦味を想像させますが、実はとても円やか。しっかりとニボっとした苦味を感じさせますが、その軽やかな風合いでございます。色合いだけなら極ニボ系と感じましょうが、とても馴染みやすくハードルが低いどころか上品煮干しとすら言えます。
そして動物感は鶏豚ニュアンス?鶏の方が勝ってると感じますが、例えば白湯系に似た微かなとろみで、微かに口の周りに貼り付きがあるようです。その割には重くなく、濃厚なのにグビグビと楽に飲み干してしまいそう(実際そうしたー)。
更に「ピリリとからい」自家製辣油が絡みます。濃厚だけど上品な煮干感は、辣油辛味でややエスニック方向に味軸足を移します。そこに岩海苔の磯なる香りが混じってカオスな展開。色々と辛煮干系もあるけれど実にユニークです。
<麺> 丸みあるストレートでグラマスな細麺!スパスパ歯切れよくつるつる地肌が出汁を貼り付かせる!
素直な乳白色のストレート麺。加水は中程度で密度感はやや低めで、全体的にしなやかです。また膨れっつらを感じる丸みを帯びる断面。細麺だけど少しグラマスに感じるため、美しく映えます。なのでよくあるパツパツ系ではない。その密度や潰し込みに少し余裕を感じる仕上がりで、スパスパと小気味よく千切れ、微かにモチモチ感もある感覚がいいね。
また表面がとてもツルツルしているのも好印象で、出汁によく絡んで貼り付かせるようです。濡れて絡みつかせるように出汁と一体化し、最後までスパスパと麺素地の旨味を楽しめのが実に楽しい感覚でしょうか。そして辣油と絡むとまた格別で、更に具材や薬味がこれに貼り付き絡まります。特にパクチーと玉葱と絡むと、フレッシュな歯応えがの後に刺激が広がるので旨しかと!。
<チャーシュー> トロトロ大判なる豚バラ肉!香ばしさが煮干と馴染む豚肩ロース!
2種肉のようです。豚肩ロース肉。下味のタレ浸透に、軽くグリルされた感覚が香ばしい!。下味に赤身本来の肉旨味が実に芳醇で、脂身はやや多めに差すか?。出汁の熱を受けて柔らかくなり、噛み締めると脂の甘味とオーブンされた香ばしさが広がりましょう。
次に豚バラ肉。周囲はローストの香ばしさとタレの味わいで、仄かに甘辛さに肉味が混じって実に旨いです。口の中へ運ぶと脂身が潰れて溶けて、旨さの余り、あっという間に飲みこんでしまいます。そこに辣油の辛旨さが混じる展開で、これは酒が進む趣向です。
<薬味具材>エスニックなパクチー! フレッシュな玉葱微塵!煮干抜群相性の岩海苔!
辣油と煮干のカオスな展開にパクチーが合う!。こいつが辣油の辛さと絶品過ぎるほどに合うのだった!。スープを漂う赤い辣油が、パクチーのクセと妙に相性がよくエスニック感を演出するようです。
煮干しに岩海苔は定番!動物系のエキスもゆったりと溶けており、そこに岩海苔が合うのです。そして、麺や玉葱に絡みついてもろとも食らうと、磯の風味が口の中に広がる。また玉葱は、シャキシャキとした歯応えと、野菜特有のフレッシュな甘みを弾けさせます。これも濃厚煮干系には合うね!。
<味玉> 卵本来の旨味がナチュラル!辛煮干と調和する優しい甘さ!
やや濃ゆい褐色の玉ですが、濃ゆいのは周囲だけで、白身はカフェオレカラー。白身だけでも仄かに出汁を感じる旨さでございます。全体的にはジュレっぽさを全体に残す仕上がりで柔らかめ。卵黄は出汁が差してマチュアな色合い。
そこに辣油とパクチー風合いが煮干し出汁に絡むと、重厚な旨さとなります。また濃密感ありありで、飴色に蕩ける卵黄を染めるようす。熟した甘味だけじゃなく、玉子本来の味わいも残す仕上がりをキープで旨し!。
<〆飯> 白飯に肉を乗せて辛ニボ出汁を垂らすだけで気分は幸せ!
今回は麺大盛にせずライスを追加。秋になると食欲が増すというか、サイドメニューを追加したくなります。でもシンプルに肉を乗せて出汁を垂らすだけでも立派な一品に変貌。特に肉が香ばしく脂身もあって白飯に合うに決まってる!。そして出汁茶漬け的に垂らすと、味わいが濃厚なため食を更に進ませます。このパターン最近気に入ってるので、今後も続くかもー。
総じまして「超滑らかな極細濃密煮干!円やか味わいに溶けるシャープな辣油!創作的辛煮干そば!」
・・・と言う感動の嵐!。いつもニコニコと明るく微笑む店主の対応も居心地の良さを感じさせるお店です。そして定番メニューにこだわりを見せ、限定&準レギュラーもしっかりしてる!。最近この界隈でも認知度アップしてるようで人気の高まりを感じます。更に着実に成長して欲しいかと!激しくオススメ!旨し!なので・・・とっとと最後に詠って、いつものように締めたいと思います!。
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!