塩系名店出身！と思いきや・・・醤油もなかなか！
もう夏真っ盛りって感覚で、例年なら冷やし系に真っしぐらなのですが、どういう訳か「いい汁そば」食いたいと思うこの頃。実は、この前日・前々日と冷やし系でガッツリと食い過ぎたのもあって、今回はじっくりと淡麗な汁そばを求めてみました。時間がないのでいつもの中央線界隈。武蔵小金井の新店舗に早速２回目の訪問！。町田の塩名店で修行され独立された「中華そば 一清」さんへと２回目の訪問をさせてもらいました。
どうもラーメンヲタクを長年やっていると、「初レビュー」とか「制覇」ってのが気になってくるもんなんですが、オッサンになってそんなのも疲れてくるとシンプルに「気に入ったのを色々食いたい」という衝動にかられるか？。ま、制覇欲と少し似たような感じもしますが、もっとこだわりなく他のも食いたいというイメージです。そんな流れで、今回は「特製醤油」をチョイス。塩人気な店で醤油を食らうという天邪鬼っぽさも自分らしい？？。
＜全体＞ 肉豪勢で今風な麺顔！芳醇なる鶏と乾物の溶け込み！醤油ブラウンが妙に穏やか質実素朴！
訪問時、行列なしですんなり入店。開店フィーバーの後が重要なので少し寂しい気がしたんですが・・・いえいえ、そのあとはパタパラと後客が入ってすぐ満席。やっぱり案の定、塩ばかり注文です。さて醤油はどんなフィーリングか・・・そんな麺顔はこんな感じ！
おおお！特製にしては妙にシンプルに映りますな。しかし肉は鶏豚で計５枚もあり、味玉もしっかりあってメンマもそれなり。すっきり見えて実は肉豪勢であります。そしてスープ感は、塩でも感じたことだが、煌びやかさや派手さは少ないんだが、作り込みはしっかり伝わるって感覚。鶏エキスの漂いもしっかりしているし、霞むような出汁の風合いには乾物系の溶け込みって感じるかと。一般的なパターンだと薬味と葱が入るがそれがここにはない。それだけで随分とシンプルに感じるんですな・・・。やっぱりここは、余計な脚色をしないっていう姿勢なんだろうなと感じる次第です。実力勝負感ありあり！。
＜スープ＞ 実にゆったりした芳醇鶏エキス！醤油は上品！軽やかな風味で余韻は仄かな酸味？乾物の深みと甘味！
さて今回は醤油スープ！。まず醤油の風合いに集中して味わうと・・・なかなか芳醇さ高まる風合いでナイス！。実に軽やかでスッキリしつつ香りは円やか。「なま醤油」「生揚げ醤油」ってな感覚が十分に伝わるイメージ。これは蘊蓄にもあるように、「小豆島産生搾醤油」ってなことがよく分かります。とにかく塩気に角がないから試して欲しい。また香り高い中には、後に残る余韻としてはほんのりと円やかな酸味が残るようです。醤油の醸造感をイメージさせる味わいで、これが実に生き生きと感じられて旨い！。ここに鶏や乾物類の旨味が一体化して、全体を高めるようです。
そしてその乾物感。これも分かりやすく、メインとしては節系。醤油と鶏の旨味には絶対に相性よしです。出汁に甘味すら感じるような風合い。鰹節以外にもブレンドされた感覚で、節も深みを感じます。個人的には昆布や椎茸も若干溶けていると踏んでいるんだが・・・・それは妄想の範疇です。塩系はお出汁の感覚の上品さがありましたが、醤油系は、乾物が醤油味に溶け合って明るく分かりやすい旨さと感じたかもです。
更にベースの鶏出汁。また蘊蓄から引っ張り出すと「大山どり」なのだとか。同じベースストックのはずが、塩の時よりは気分的に芳醇に感じますね。丸鶏を濃ゆめな煮出しや、鶏油のような濃厚感はなく、それでいて旨味は深いので「芳醇」と表現しましたが、乾物の旨味をマスキングしない優しい展開なのが魅力的。たっぷり動物系のコクを感じさせそうで、実はあっさりとしております。
＜麺＞ 醤油出汁を持ち上げ絡みまくる多加水系ストレート細麺！腰つき品やか！クチリと潰すと出汁との一体感この上なし！
腰つきが優しい多加水ストレート細麺。柔らかめ？と感じるほど、とにかく品やかなので、箸に引っ掛かり難く持ち上げるとスルスルとすり抜けて落ちそう。少し透明感すら覚える乳白色ですが、醤油出汁の色合いにも少し染まって薄らと褐色めいて煌めきます。相変わらず出汁を絡めて持ち上げ良し！出汁と絡んで噛み締めると旨さが一体化！。
プツプツと前歯で小気味よく千切れるし、滑りもかなり滑らか。喉越しだけで言うと「飲んでいるのか？」と感じるほど滑る麺です。噛み締めてもっと味わいたいと感じつつ、気がつけば飲み込んでいる。なのであっと言う間に完食してしまうので、大盛を検討していただきたいと感じるのは私だけでしょうか？。食ってるとお腹も元気さ取り戻したので、小ライスでも追加しとけばよかったと少しだけ後悔・・・。
＜チャーシュー＞ 鶏豚２種！ふんわり香る豚肩ロース！肉厚で弾む歯応えの鶏胸肉と鶏モモ肉！醤油出汁の風合いと激しくマッチ！
スープが変わると肉の受け止め方も少し違ってくるのか？？。相変わらずナチュラルな肉味なのだが、少し風合いというか、香り高さも感じたかも。ピンク色の赤身に醤油出汁が染み入ると、肉旨味に風合いが混じる感覚。スモーキーと言うのとも少し違うような？？。特製だと豚肩ロースは３枚も入るので肉感はいい感じ。酒は飲めないので、麺を巻き付けたりして堪能し尽くします。
そして鶏肉が２枚入るが、鶏胸肉と鶏モモ肉の２種です。鶏胸肉はもう今風な一杯ではよくご存知のコンフィタイプのもの。これがかなり肉厚で、ふかふかと言うより噛み締め千切る感覚あり。食べ応え感じる中に、鶏胸肉の淡白な滋味に混じる醤油出汁の旨味が響きます。また一方の鶏モモ肉は、ローストじゃなくこれも低温調理っぽい仕上がりなのか？。鶏胸肉と同じような感覚だが、モモ肉ならではの肉旨味と脂の甘味がしっとりとした印象。これも胸肉と同じくらい柔らかい仕上がりで、思わず酒を欲してしまいます。おつまみにかなりイケそうな肉！
＜味玉にハズレなし！＞ スープとの一体感素晴らし！塩で食らうより味わい濃ゆし！玉子本来の味わい実に濃密！
塩味玉と前回伝えたが、白出汁味玉なのか！？。醤油出汁に濡れるだけで印象が変わるのか？？。卵味にはやはり塩気もあって、まるで茹で卵を塩で食らうような旨さもありなむ。しかし出汁の浸透する旨味も確かにあって、前回よりも印象アップ。やはりここにも乾物の複雑な浸透があるようです。
相変わらず白身もいい。トロッとした柔らかさに滲む出汁感。そして卵黄の旨さもナイス！。ナチュラルなコクをキープしつつも、淡い塩気を含んだ出汁感がしっかりと浸透！。熟成したような甘味を抑えた感じがまたいいね。トロトロなジュレ状態の仕上がりも舌に絡み付いて楽しい展開。嗚呼、やっぱり味玉にハズレなし！
総じまして「新店にしてハイスペック！名店系譜の塩に劣らず芳醇なる醤油の感覚！上品かつ穏やかさ染みる上質醤油そば！」
・・・と言う感動の嵐！。いやぁ〜塩の名店出身と知って塩ばかり注目しておりましたが、醤油も上質でちょっと驚き。甲乙付け難しとはこのことでです。まだ新店舗ですがかなり上質と思われ、今後軌道に乗って更にレベルアップするかと思えばワクワクが止まらない。今後も定点観測は続けてゆこうと考えております。引き続き激しく応援！激しくオススメ！旨し！なので・・・とっとと最後に詠って、いつものように締めたいと思います！。
お粗末！と言うことで家族にも感謝しながら合掌！！今日も本当にごちそうさまでした！！！
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