すっかり地元に根付いたいい店だぁ〜、家族の笑顔が溢れる〜
- 塩らーめんと言うより「芳醇鶏出汁らーめん」!塩気が鶏旨味と完全同化!
- 風味と出汁浸透の良さを両方楽しませてくれるストレート細麺
- 二種チャーシューのしっとり旨味に周囲の香ばしさがはえる!
- 味玉にハズレなし!全体的ふわふわ感とナチュラル旨みキープ
- 総じまして「芳醇鶏旨味と肉香ばしさの絶妙なるハイバランス」
最近、塩ラーメンにどハマりしてしまって、あちこちと都内でその系統の一杯を検索しては、食うものを物色しております。そんな中、醤油と鶏白湯専門と思い込んでいた「MAIKAGURA」さんが、塩らーめんを限定として提供していたことが判明。期間終わったか・・・・と落胆していたところ、どうもまだ延長提供中との情報もあったりで、これは見逃せないと突撃してみました。それも台風の迫る日にでして・・・妻には呆れられております(誘ったが当然行かないーだって・・・)。
嵐の前の静けさのように、環八が異様に空いており、あっと言う間に、中央線沿線から千歳船橋まで到着してしまいました。道路も空いてたから、店も今日だけは空いているかと思いきや・・・満席状態。外待ちが発生するかしないかの盛況ぶり。しかも、私のようなラヲタ臭ある方が全く感じられることもなく、ほぼ地元の住民ばかり。ご老人の集まりとか、熟年カップル、それに子供連れがメインで、ピン客の方がパラパラ状態。ご店主との会話などを聞いていると、もうすっかりと地元に溶け込んで根ざしている感じを受けます。こう言うのを相乗効果と言うんでしょうか、誠に良い店の雰囲気ありあり。軌道に乗った感がありますねー。
「塩らーめん」がレギュラー昇格したのかと思いきや、券売機の扱いは「限定A」。季節限定らしく、どうせなら特製にしたかったんですが、クルマで酒も飲めないので、味玉プラス程度で辛抱しておきました。こちらは、鴨肉が評判いいので、本来ならビールと合わせたかった・・・。周りの客の会話を聞いていると、相当メニュー制覇寸前の常連が多く、あれはあっさりして旨い、これがこってりしてるようでさっぱり食えるなど談義がいい感じです。まさしく、地元常連に認められた「どれ食っても旨い店」って感じですよ。
塩らーめんと言うより「芳醇鶏出汁らーめん」!塩気が鶏旨味と完全同化!
この時節、秋祭りでしょうか、はっぴ姿の大人たちも見受けます。「MAIKAGURA」とは「舞」と「神楽」で「舞神楽」と言う意味?。神楽は、確か神に奉納する楽曲だと理解しているから、「舞神楽」とは奉納するための「楽曲と舞踏」と言うこと?。お客様は神様です・・・だとしたら、店主が具材を駆使してラーメンなる舞踊舞を、我々食べてに献上してくれるわけだね(きっと)。いい名前だねーーーー・・・などと自分勝手に妄想してたところで、期待の一杯が配膳されました。それはこんな麺顔。
おおお!確かに味の舞と思しき豊かな表情。透明度には油分のきらめきがうごめき、底にはパラレル美しく麺線が広がる。二種チャーシューが着物の小袖にも見受けられるし、メンマや青ネギのトッピングは、笙を始めとする鳴り物のような妄想感広がる。とにかく美しい。ティピカルに現代日本のラーメンですね。
スープがやや黄色い透明感。そこが最近とても気になるポイントで、普通の魚介系塩だれの淡麗さとは違う、濃密な動物感覚が美味そうでなりません。堪らずスープをレンゲで味わい出すと、明らかなる鶏の芳醇さにたちまち魅了されてしまう。ご店主が、神奈川淡麗系の雄「中村屋」出身らしいんですが、淡麗系な味わいとは思えず、むしろ芳醇な感覚。また鶏油っぽい色合いですが、色気あるバターのような風味はとても抑えめです。鶏本来の旨味が凝縮されてるようで、何かで濾過したような雑味がありません。清湯のサラサラ感あるのに、どこかしらしっとりとした感覚があるのが不思議。この時点で「塩らーめん」と言うことを忘れ、「鶏らーめん」じゃないかとすら覚えてしまいます。
そう!鶏がいきいき!。清湯なのに、「白湯にも近いしっとり感」を併せ持つようなエキス感がナイスなのです。そこには「塩気」がいい役割を果たしておるような味風景。塩気が利いてこそ、動物系の旨味を引き出してくれると妄想が止まりません。だから「塩らーめん」とう命名で良いのでしょうが、ブレンドされた塩のミネラル感を楽しむタイプではないよな。鶏塩ラーメンのように動物感と塩分の結合なる旨味を楽しむタイプなのだと、確信してしまいます。更に付け加えたいのが、魚介感の低さ。落ち着いた味わいから非魚介とは思えません。しかし、煮干し系の塩気は私には感じることができず、それよりも「節系の味わい」が塩気にも近いことから、溶け込んでいるのでは?。ここに酒が入ったら、もっともっと妄想広がるに違いないのに・・・。
もっと食い進めると、麺が吐き出す炭水化物の風合いとか甘みを感じ始めるのが常ですが、今回もそれにもれず。ふわっと柔らかい後半戦が期待できます。しかし今回はそれだけではなかったのだった。チャーシュー類のトッピングエキスが時間経過でプラスされることも多いけど、今回はその中でも周囲の焦げ目の香りが、微妙に塩気とも結びついて、メチャメチャ美味さを高めている気がする!。酒飲んでたら妄想広がる反面、見逃していたかも!。
風味と出汁浸透の良さを両方楽しませてくれるストレート細麺
こちらはスープの華麗さがひときわ目を惹きますが、実は麺にはコストかけてるような気もしますね。麺の大盛りは+130円と少しお高め。原価率は無視できませんからね。また平打ち麺変更も+50円で対応可能です。材料の質感が高いか、はたまた少ロット生産ゆえの加工品か関節費用の割かけが高いのかもしれませんが、妥協なきと言ったところか・・・。
麺がまた旨い・・・。クツクツとした歯ごたえはとても低めですが、しなやかな割には麺自身の風合いがしっかりと感じられる前半の食べ心地です。細麺で隙間が埋まりやすいために、スープの持ち上げがよろしく、麺の風合いなど消し飛びそうですが、それでも淡く感じる味わいが素晴らしい。咀嚼でその風合いとスープエキスと、唾液とともに潰して旨味へと高める反応が素晴らしいの一言。
ただそれだけに収まらず、後半はしっかりと汁を吸い込む習性なのだが、この状態の味わいがまた甲乙つけ難し。やはり脂成分ゆえに安易には浸透しないようで、ゆっくりと進むみたい。もともと風合いは確かな麺に、鶏のしっとりエキスが浸透するから旨いに決まっている。このお店の常連には、高齢の方もおられるようですが、きっとこの風合いがフィットするのじゃないかなと・・・麺食ってても妄想が止まりません。
二種チャーシューのしっとり旨味に周囲の香ばしさがはえる!
こちらは肉のバリエーションも素晴らしい。通常で「ロースト肩ロースの切り落とし肉」がレアさをキープしつつ旨いのが付きます。さらに、通常の焼豚が旨い上に、看板トッピングとしては「鴨ロース」まである。このうち、今回はデフォルトで「ロースト肉と焼豚」が付きます。
ロースト肉は、そぎ切りにされたもので、大きく3枚投入されてます。これが実に崇高な美味さで、脂身の甘みと赤肉身の旨味を塩気で持ってグイグイと引き出し、楽しませてくれる。口に入れてから噛むのがもったいなく思えるほどの絶品。もったいないので、すぐにスープ熱から退避させて、後半にもゆっくりと味わうことにします。また「焼豚」はとてもスタンダードのように見えて、実はふわふわの肉質。繊維質も極めて細かいために、焼豚らしからぬフカフカな食感で楽しませてくれます。これも塩気が旨味を引き出してくれている。
素晴らしい!と思ったのはここから!。ロースト肉も焼豚も両方、周囲の焦げ目の処理が絶品なのです!。味付けエキスと脂が融合しつつも炙りで焦げているのがしっかりと残っている。この部分を見逃せません。食うと香ばしさがふわっと溢れて、燻製のように別の旨味が広がるんだから・・・・。いやーまいった。もしここに、もう一品追加で鴨ローストがあったならば、美味さでオレは泣いていたかもしれない。
味玉にハズレなし!全体的ふわふわ感とナチュラル旨みキープ
天井を見上げて感動の涙を堪えて・・・次は味玉をゆっくりと味わいましょう。これは、肉が複雑崇高コンプレックスな旨味としたら、すごくシンプルな旨味。タレの味は浅めで、それが深く浸透している味玉は数多い。その中でも卵本来の味わいを残すタイプに分類され、熟成で甘く感じさせるものとは一線を画します。白身はややフルフルと柔らかめで、卵黄は中心部がトロトロなタイプ。そして卵黄外側は、緩い芋羊羹のような状態で、塩気によく似合う味わいです。スープにドボンとそのまま沈めると濁るので、私はいつもそれを避けてます。レンゲでスープを少しだけすくい、卵黄に溶かすようにして後半は味わう・・・・。ゆで卵に塩をかける理屈に似てるかもだが、これがこういうタイプの味玉だとうまく感じます。嗚呼、今回も味玉にハズレなし!。
総じまして「芳醇鶏旨味と肉香ばしさの絶妙なるハイバランス」
・・・と言う感覚でしょうか。これは季節限定にとどめておくのは実にもったいないと思います。レギュラー昇格も是非お考えに入れていただきたく、この場で直訴しちゃいます。普段定期券が使える中央線沿線だったら、間違いなくローテーション入りの店とその一杯なんだが・・・。ともあれ、台風来る前にゆったりといいもの食えただけでも感謝ですね。そんな気持ちを忘れないうちに、とっとと最後に詠って、いつものように締めたいと思います!。
ほのぼのと
家族らーめん
にこやかに
塩の旨味も
心をほぐし
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!
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