<昭和の匂いプンプンな和みスペース>
どうせ私はさそり座の男、・・・・一度狙ったら諦めず。実はまた連食してしまった。一度、「西台の大勝軒で食う!」と決めて向かったのに、途中の「富士見台」で空腹に辛抱しきれず食ってしまった。一時の空腹が満たされて消失したら、今度はやり遂げられなかった悔恨だけが残ってしまうばかりではないか。どこか悶々としていた・・・・。
ところで「ラーメン好き」と「ラヲタ」の違いは、生活習慣にラーメンが組み込まれているかどうかの違いでしょう。そして「ラヲタ」でも行き着くと「連食」が当たり前になる。もう私は過去の経緯からそういうことも、幾度かやってきてるわけでして、今更ながらです。本質的には、「まだ食えそう」という余裕があったため、悶々としてるなら、いっとけーってな感じで、西台へと向かいましたわ・・・本当にさそり座のようにしつこいのは自覚。
悶々としてたけど着きました。そして「元祖つけそば 大勝軒」という暖簾。大勝軒系では珍しい黄色主体の店先外観。ちょっと入るの怖い気がするのはなぜだろう。でも入ってみると、友達の家の台所的な雑然としつつも、きっとこの家の法則に従っているのだろうと思える落ち着きを覚えました。先客ゼロ状態で、店主が横顔でオーダーを待ってるのが伝わる。選ぶの邪魔臭いよりも、汁系が基本だろうと思い「らあめん」を注文しました。「つけそば」旨くて「ラーメン旨くない店」はある。だけど、「ラーメン旨くて」「つけそば旨くない」というのはあまりない。だったら汁系から入っとけってな感じです。
汁:「個人的には濃ゆい中野系というニュアンス!あっさり豚骨にバランス良い魚介出汁!醤油感がのびのび!」
なかなか、手早っく卒なく仕上がった麺顔。午後4時から午前10時方向へなんとなく流れている麺顔がいいじゃないですか。これまで食ってきた大勝軒の中で、動的な麺顔は初めてかもです(笑)。しかもスープカラーもまた独特。いやそれでいてどこかで見たような記憶もあり。それがひと啜りすれば、ヒントがつかめました。
個人的には、「あ!中野大勝軒!?」「ちょっとそれが濃ゆいか!!」と最初に思いました。豚骨魚介とは系譜ま別にして、なだらかな醤油味を醸し出すのは中野系。この上に中華屋っぽいニュアンスが加わると代々木大原がイメージされる。ちょうどその中間的位置な味わい。それが印象的でありいいっすよねー。
とにかく豚骨・豚肉の煮出しがパワフルなところは一切なくて、ストレスない仕上げが伝わります。そこに魚介の風合いも加わりますが、旨味抽出に特化した感じで、それが大衆系に振れて「甘み」へと感じる仕立て。それらが混じり合う坩堝に、醤油感覚が幕を引きます。申し訳ないが・・・・店内の雰囲気とは別格に繊細な醤油の風味かもしれません、ケミカル感が一切無くして、豚骨と魚介と醤油系の味をうまくつなぎ合わせています。そしてトータルには「さっぱり」感覚。なんだかどこかで騙されたような気がしてならない(笑)。
麺:「上質な讃岐饂飩のような風合い!ハードなモチモチ感覚と、汁に濡れた地肌が高速にスベる」
スープも悪くないが、この店は俄然「麺の店」です。この麺は独特。ここでこんな麺に出会うとは思わなんだ。何に驚いたかと言うと、「うどんライク」なハードさと反発力です。この麺をもし、目をつぶって前情報なしに味わうと、うどんと答えるひと絶対にいると思う。ラーメンなのだけど、どこかしらラーメンらしくないのですわ。グルテンの風合いにうどんを感じる。
つまり「カンスイ」の有る無し?????
そう思いついたら、秋葉原のカンスイなしの名店、そして神戸三ノ宮のそんな感じの名店のことに思いを馳せた。あの記憶の味にぴったりだ。見栄えは全然違うし、大勝軒な見栄えで風合いなのだけど、それほどまでにカンスイの影響力は深いのか?。 まだまだ面白い発見があるものです。
具:「しっかり歯応えのロース肉チャーシュー! メンマもふんだん!」
私が中野系と思いついたのは、玉子がなかったこと。しかしその代わりに青菜が乗せられているのは、想像外で言い切れません。しかしこの青菜は、この中では茹玉子よりもナイスな箸休めとしての仕事をこなしています。メンマはかなりボリューミィーであり、改めてメンマに対する関東の方たちの愛情を感じ取りました。
チャーシューはロースです。微妙に小さく見えますが、標準サイズの割りに、「歯ごたえがしっかり」「スカスカで二日酔いの親父が朝に水を大量に飲みだす」ようなジューシーな雰囲気があります。しかも薄味だし。
総じまして、「ノスタルジー感覚深くて、うどんライクな中華そば」と言う感じでいつもまとまりがない感想でごめんちゃい。それにしても、西台・・・集合住宅と二郎(笑)のイメージしかないエリアだったのですが、等身大でこんなにほっこりできる大勝軒があったとは知りませんでした。大勝軒自体がほっこりできる上に、さらにその上ーーーーってね。
それにしても、メニューにある「ドレッシングつけそば」ってのが気になるーーーー。地雷覚悟で食ってみたい。ドレッシングのスープ割っての想像すると、夜も寝られないかも。そんな懐疑心を抱きつつ、詠ってしまってさっさと寝ます。
トボトボと
背中丸めて
路地裏で
和み包まれ
レトロな拉麺
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!

- 作者: マーク・矢崎
- 出版社/メーカー: Milkyway
- 発売日: 2015/10/09
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る