<不動の名店!不動前の中華こばやし!レトロなカレーを求めて>
比較的時間に余裕があったとある小春日和。目黒からお散歩ついでに不動前まで歩いてみました。ほぼ下り坂なので、少々距離があっても苦になりません。コートが暑くて途中から脱いでとことこと歩くと15分もかからずに到着してしまいました。さて、不動前で町中華と言えば、知る人ぞしる「中華 こばやし」ですよ。各種グルメ本や街紹介本に、ちょくちょくと紹介されている名店でして、昼飯時にもなると混雑と相席は必須なお店。今回は、開店二番目の客?みたいな感じで余裕をもってテーブルに座ることができました。
愛しの街場中華 『東京B級グルメ放浪記』2 (光文社知恵の森文庫)
- 作者: 鈴木隆祐
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2015/10/08
- メディア: 文庫
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それにしても、外観も内観もとても昭和な感覚があってとても良いですなー。レトロ感の中にも埃っぽさを感じさせずに清潔そのもの。使い流布された頑丈そうな木製テーブルセットが、磨かれて光っております。そこに小さいガラスコップに注がれたお冷を、奥さまがいそいそと持って注文を伺って来られます。もう迷うことなく速攻で「カレーラーメン!」と告げました。どうも「町中華のカレー」にハマってしまったのだわ。何でもハマりやすいのはオレの悪いクセなんだけど、最近では一歩間違えばラーメンストーカーじゃなと不安になってくるんです。しかし、これは「研究活動なんだ」「サファリに似た感覚なのだ」なんて自分に言い訳してる。
今更遅い、クヨクヨせず、どこで食ってもそう大差ないカレーラーメン・カレーソバに、今回もダイブするのだ!
<見事に「和みのレトロカレー」!町中華のハートフルさがいっぱいの優しいスパイス感覚>
待つ間、店内の調度品に見渡すと水屋があるのに気が付く。これがいかにも昭和っぽい感じもいたします。昔はどこの家庭でも、当然実家にもあったそれですが、今ではすっかり見かけなくなった。時々民芸品なんかも飾りでおかれたりしてたっけ。またその前になる簡易テーブルは、懐かしすぎるほどの昭和感覚。渋いなーっと憧憬にかえってたところで、奥さんからは配膳を受けて、現実に引き戻されてしまいました。それがこの麺顔。
分かってたけど、またお目にかかりましたね!的な「あるある感」。そんな大衆レトロカレーソバです。色合い的にも食堂のカレーってな感じがしまして、若い時を思い出してしまう。とても柔らかい色合いの黄土色でして、見ているだけで和む色合いです。
具材はエンドウマメのヴィヴィットな黄緑色がカレーの添え物として主張する一方、メンマも大き目でラーメンたるアイデンティティをアピールします。中身はと箸を入れつつあらためると、嬉しいことにジャガイモがゴツゴツと入っております。ホクホクの柔らかさを通り越して角が溶けて丸まっている。ニンジンの甘さも全体からしっかりと感じますが、こちらは細かくカットされたのか、ほぼカルーに溶けている。玉ねぎもしっかりと多めに投入されており、煮込まれて飴色に輝きつつ独特の甘みを放出します。肉はそこそこの一口サイズ。よく煮出されたために肉エキスより、カレールーのスパイス感を良く吸収していると思えます。
無理にトロミを強くしていないところも良いですね。さらっとベーススープに溶けてゆきますが、蕩けすぎないために、カレーの具材は食い進めるほどに丼の底に沈んでいくようです。
<少しボコっと感覚ある多加水ストレート細麺もなかなかレトロ!>
こちらも非常になじみ深く、レトロを深く感じさせるような中華麺。みるからに加水は多めでモチモチとして楽しませてくれそうです。多少の捩れでボコボコとしてますがストレート麺の部類でしょうか。色合いは淡い乳白色で落ち着いた色合いです。
前歯を当てるとプツプツと安易に千切れるのが、馴染んだ感じがしていいねー。いわゆる柔らか目な麺ですが、柔らか目が時代としてもウケていたという場面はあったのだろうか。しなやかなコシがスープに溶けかかったカレールーを上手くキャッチして、カレー味と混じってご飯的に食えるきがします。また奥歯でプレスする際はこれもクチっと短いタップであっけにとられるほどに潰れる。この感覚も何回食っても飽きないポイントですね。
今回は、妙に滑りが滑らかでちゅるちゅるーーーっと啜り食えました。なのでワイシャツへの汁のハネ飛びにあまり悩まされることなく、気楽にくえたのは有難かったりします。
<見た目きっぱりめな醤油感覚なれど穏やか!甘口系カレールーとの相性バッチリ!>
カレーラーメンって、スープとトッピングを分けてレビューする意味があるのか?と正直感じ始めてます・・・。しかし少しこだわって溶ける前の味を確かめてみますが、想像してた鶏ガラのサッパリ感に、丁度よい醤油の塩気が相まって、しっかり王道の味わいを醸し出しています。ただ一点だけ風味がちょっと面白かったのは、ラード系か何かのコクがプラスされてるような味わい。ちょっと風邪が治りきれてなくて鼻が効かないのだけど・・・。
またカレーの味わいとしては甘口系ですね。スパイスのピリピリ感よりも、素材の甘みで全体を食わせていくタイプ。個人的には辛口志向なので、コショウ類を追加投入しても良かったのですが、甘みからくる「優しさ」が阻害されるのを嫌ってそのままデフォルトで頂き切りました。とても旨いカレースープとして完飲!。
総じまして、「これぞ昭和が生み出した名作!レトロカレー中華」と言うそのまま何の捻りない素直な感想でごめんちゃい。特別変わったところはないけれど王道の味わい。後客がどかどかと入ってきて、半チャンラーメンが人気のようだけど、隠れ名品カレーラーメンもお勧めする次第です。忙しい師走でちょっとエアポケットに入ったかのような安らぎ町中華に感謝極まる。それを忘れないうちに最後に詠って締めたいと思います。
ゆっくりと
時が流れる
師走の疲労
ちょっぴり癒され
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!
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