<大崎再開発エリアの足元に、粘り強く町中華ありなむ>
JR大崎駅で乗り換えついでにコーヒーショップで一息。慌ててメールを一発打ちたかったのでしたが、こうやってコーヒーを飲むことが多いから、結構出費としては手痛いですな・・・。腹いせに何か爪痕残したいと、付近のラーメン屋をついでに物色いたしました。東側はちょくちょくと食ってたりして、タイカレー系も既に実食しておりましたので、ならば西側と物色しますが・・・この辺りは高層ビルが立ち並んでありそうもない。諦めかけたところで、ホント偶然にも渋そうな町中華を発見いたしました。再開発エリアと住宅地の境目に建つという感じでして、まるで高層ビルの足元で踏ん張っているような感じ。時代や風景が変わろうともどっこい生きてるという感じの、粘り強さ、力強さを感じます。
食べログには少しレビュー紹介されてましたが、Ramen Databaseには未登録。店前で躊躇していたら、ガテン系のオジサンたち2名が入ってゆくので、ちょっと勇気を出してそれに続いて入店。確かにちょっと勇気がいるディープな町中華屋さんですー。埃っぽくないですが、小綺麗というほどでもなく、微妙な狭さが哀愁を奏でます。オジサンたちはセット系を注文されてました。こういう展開は安い・旨い・ボリューム多いという展開かもなと感じ入ります。随分年季の入った木製テーブルが存在感を出しており、いかにも混んで来たら相席必須の作りです。老齢に近いご店主夫婦のオペレーションか・・・と思いきや、息子さんが厨房を一人で仕切っているご様子で、店主は調理担当を引退してホールを任されてされている感じ。とてもニコやかな方でした。
- 作者: 町中華探検隊,北尾トロ,下関マグロ,竜?超,清野とおる
- 出版社/メーカー: リットーミュージック
- 発売日: 2016/08/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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さてメニューですが、激安とまでは行きませんが、ラーメンがワンコインからスタートしているラインナップです。「月見ラーメン」「玉子ラーメン」など気を引く品もありますが・・・・、あったあった!ここにもあった!という感じで今回もカレーラーメンを頂きました。「まつざわ屋特製」という別枠扱いで750円也。注文した時点では、あのいつもの町中華にみられる、カレールーを垂らしただけのあれだろうー・・・なんて思って待ちました。
<結構ハードなスパイシーカレー餡掛け!しかもボリューミー>
注文が厨房に通った次から、中華鍋に火が入り具材がジャージャーと音を立てます。カチカチと鍋を振るうおとがしたりなんかして、他客の炒めもの調理が始まったのだろうと、しばらく間延びしながら待とうと決意。すると数分経ってから湯切りの音がしたりして、あれよあれよと中華鍋の音が落ち着き出し、ジャッと丼に投入され完成にいたったのは、なんとカレーラーメンの方でした。そして配膳されたのがこの麺顔。
うおー!これはメチャメチャ「カレー感覚」が濃ゆい!。餡かけタイプのカレーですよ!。醤油スープにカレーが浮んでいるような穏やかさではなく、しっかりと具材とカレーが炒め絡み合っているような感覚がいい。しかも丼がお椀のように底が膨らんでいるタイプなので、ボリュームとしても結構多い。受け取ったときにズシリと重みも感じます。まずは一口レンゲですすり食ってみます。
すると「カレー味も濃ゆい!」のが痛快です。カレー粉の分量自体が高いと感じられ、塩気で辛いというよりしっかりとカレー味で辛いというタイプ。見た目穏やかなれどかなりスパイシーで、微妙に唐辛子パウダーの溶け込みも確認できました。餡かけのトロミも結構粘るタイプで、そのまま白飯を投入しても十分にカレーライスとして通用します。食いだしてまだ三分の一も食ってないのに、額から汗が滲むし、また体全体がホットになり、鼻水がだらだらと垂れてくる・・・まさに冬場にはもってこいの感覚です。
<さすがは特製!肉ソバ級に肉多し!具材たっぷり!>
シャープな辛さ、スパイシーさ勝負のカレーにはジャガイモは入れないみたいね。こちらもジャガイモないタイプです。しかしニンジンの量は多く、煮込み蕩ける感じはないけれど十分に炒めて、野菜特有の甘みもしっかり出そうとしています。適度な歯ごたえの後に甘みが広がり、何だか箸休めにも感じます。また長葱もしっかりと入っており、これがカレーに絡んでスパイシーながらもネギ甘みを醸し出す感じが「カレー中華」というニュアンスをだしてます。この冬葱は高いと聞いてますので、これは嬉しくなります。そのほか、キクラゲも投入しており歯応え的にもアクセントを利かせている。またカマボコが入ってて・・・和風中華の余韻も感じさせます。
注目したいのは豚肉。これが結構大きな欠片が3つほどありまして、普段の肉ソバ級に食べ応えを感じさせます。これは思わず白飯が欲しくなる・・・。
<クツクツと引き締まりある角細ストレート中華麺!絡みまくる!>
最初から最後まで、ハードなカレー餡で統一されるのかと思いきや、後半になってややトロミが緩やかになります。ベーススープがやはり少しあったようですが、そのオリジナル・デフォルトの味わいはカレーまみれで不明です。そんなスープを猛烈に絡め取ろうとするのが、この麺です。
多加水で角細ストレート麺で、普段でも素直に麺同志が揃う上に、毛細管現象を最大限に発揮したように、カレー餡を猛烈に絡め取ります。ねり水の個性の為か、蓄熱と耐熱には優れているような引き締まりを感じます。つまり熱ダレを全く感じさせないところがいい。前歯を当てると、餡緩みを突き抜けてクツクツとした歯応えが伝わりとても印象的です。勢いよくすすり上げるとハネを飛ばすので、ここは慎重に・・・・。奥歯でプレスすると、ニンジンなどとは絡みますが、クシクシと低反発をして潰れこむ感じ。カレー味にはすごくマッチする歯ごたえ感覚です。
総じまして、「ハードさ感じる粘りのカレーうま煮ソバ!」と言う感覚でして、想像してしていた以上に満足度が深いです。いやー思わず完飲しましたよ!カレー餡のすべてを。食い終わったら冬なのに汗がタラタラでして、清算したあと店を出て、ビル風強く感じましたが、かえって涼ませてくれて気持ち良いほどでした。JR大崎駅近くで、「つけ麺大王」以外で、こんなディープな店があるとは知らなんだ・・・。ここは、また来ると思います。次回は「玉子らーめん」なんてのを食いたいし。今回は良い拾い物をしたような気分でした。そんな幸運気分を忘れないうちに、とっとと最後に詠って締めたいと思いますー。
重い雲
師走の寒さに
カレーソバ
パワー授かり
汗かき食らう
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!
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