【東京都内で格安「もやしそば」ならここ! その2】
<偲びついでに小金井公園散策>
週末に悲しい出来事というか、妻の実家の愛犬が急に亡くなった。その葬いとか簡単だけどしんみりと過ごしました。その犬は、むかし・・・妻と婚姻届を出しに行った際、浦和市の某区役所で、婚姻届記念にもらったゴールドフォレストの苗木を、こともあろうに一晩で食いちぎったワルなやつ。また時々、妻の実家に挨拶に訪れて、ついでに庭で遊んでやろうとしても一向に馴染む気配もないやつ(もともと犬に嫌われる体質なオレ)。そう言えば、短い恋愛期間の際に、当時妻を送り迎えしたりしては、いつもワンワンと吠えられてたっけ・・。思えばオレ以外には家族思いなワンちゃんだったわけなのであります。 いつかは打ち解けられると思っていたのに・・・残念なのです。実は、吠えられつつも一緒に遊んでくれてた可愛い友でした。ご冥福をお祈りいたします。
そのペットの火葬を終えて、すごく空虚な気分になりました。なんだか走りたい気分になりまして・・柄にもなくサイクリングロードを辿ってみました。行き着いたのは小金井公園。何となく少しベンチに座って気分を落ち着けようかなどと考えていたわけです。しかし、間延びする・・・。そしてタバコが吸える訳でもなく、まったりと過ごすにも限界がきて、30分もしたら飽きてきて、公園内の売店でビールなんぞを購入し、ちびちびやりながら、まあ30分程考えながら過ごす。そんな感じで缶ビールを空け、腹が減った。なんだか・・・だんだん現実的な気分になり出しまして・・・人間ってのはどこまでも業が深いのだわ。すみません・・・予定調和と言われようが、そこでラーメンを食いにいくことにしました。どんな時でも、人間腹が減るのだね・・・・無情。
深く考えもせず近くの「らーめん櫻華」。心情と裏腹に、公園でピクニック気分の家族づれが、ガッツリとテーブル席を埋めていました。今回は、豪勢なのも憚れる気分だったので「もやしらーめん(塩)」とさせていただきました。もやしらーめんはあちこちに数多くあれど、なんとここでは「塩」が選べる。そんなのあまり記憶がなく、珍しさ・興味本位だけのチョイスだったかもです。ま、ここから気持ちを切り替えました。
<タンメンとはまた違ったもやしのさっぱり感覚!そして塩胡椒の定番さがウケる!>
選べると言うだけで「塩」を選んでしまったけど、だったら「タンメン」でもいいわけだ。どうせならタンメンを注文すれば良かったかなーと思いましたが、すぐ調理がスタートしたためそのまま受け入れる事としましょう。そんな後悔気分がややありましたが、その配膳の瞬間にはそんなの完全に打ち消されました。それがこの麺顔。
「すごく色白美人なもやしらーめん」と言う感覚で見つめてしまいました。野菜の色合いが鮮度ある感じだったし、もやしの乳白色がとても綺麗。また部分的にキクラゲも見た目にアクセントを演出し、ヴィヴィッドな印象を受けてしまいました。
トッピングのもやし炒めを味わう前に、まずはスープを一口。うう・・・実にあっさりした、鶏ガラ豚肉スープのベースが非常にナイス!。引っかかりが一切なくスルスルと胃袋の壁に染み込むようです。そして炒め油の香ばしさもじんわりと香り、食欲をそそるエッセンスがスープにしっかりと溶けている。塩胡椒の風味がアクセルを効かせてくれます。
その一方で野菜の汁が実に芳醇に溶けているのがわかります。まずもやしですが、淡い味わいがスープの熱気で昇華され、ほのかに甘みすら発生させています。ピーマンからは程よい青み・苦味をを微妙ににじませて、味の輪郭をはっきりさせているような感覚です。また微妙に入っている玉ねぎの櫛切りが解けた奴が、あちこちで甘みを発生させて、スープに厚みを持たせるよう・・・これは、500円らーめんの質感としては実にありがたいレベルですよ!。
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<やっぱり「いつもの普通」が一番!団欒を感じる中華麺の歯ごたえがナイス!>
麺もあいかわえらずいい感じ。ほのかに感じる芯のような歯ごたえは、後半には消えてしまう。だけど、どこかくつくつとした密度感がいい感じで、麺自体の風味も、あっさり塩スープを通して感じられるほどです。ややボコボコと弱いよじれがあって、啜り具合がとても楽しいタイプの麺。前歯で千切り、クシっとした低反発を感じたあとは、奥歯へと運び込みプレスしすり潰す。その際にまだスープと完全に交わってないグルテン風味を確かめるように食うのです。
口当たりはライト。口の内頬やのど奥へと流れ込む抵抗感は、想像以上にしっかりと感じ取れる。特に喉奥へと落ち込む際のシルエット感がナイスです。ただし、もやしと一緒に啜る事もあり、途中つっかえてしまう際は、ワシワシと炒め物をすり潰すように食うわけだが・・・。それもご飯的でうまい。
<さっぱり塩気のサラサラスープ感覚!キノコと野菜の炒めエキスがスパッと染み込む!>
具材も割と種類が多めでナイスでした。もやし以外には、ニンジン、玉ねぎ、キクラゲ、マッシュルーム、しいたけ、ピーマン。もやし・ピーマン・ニンジンだけでも立派なものですが、玉ねぎからは甘さを十分に感じ取れるし、またマッシュルーム&しいたけからは、出汁の深さを感じ取ります。それぞれの香りと歯ごたえの違いを一度に楽しむのも、野菜炒めの醍醐味ですね。
特にピックアップしたいのは、豚コマ肉の多さ。サービスなのかと思えるほど、ゴロゴロゴロゴロっと豚肉が投入されております。これだけあれば、普通に白飯二杯くらいゆうに食えそう!。この点でも500円にしては安すぎるぜと感心してしまう次第です。
総じまして、「気取らない高品質!さっぱり塩気の透明感すら覚える塩もやし!」と言う、見たまま、感じたままの捻りないまとめですまんです。食い終えた後、荼毘に付された犬を偲び、詠います。
秋晴れも
風が駆け抜け
冷たさや
煙る魂
天まで届け
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!