<お寺の応接間兼待合室のようなカフェ〜で、本格中華そば!>
まつぶしで、ひまつぶし。と言う気分でもないですが、家族が友人達と朝から出かけますので、半日フリーな時間をゲットいたしました。ちょっと遠出でもしようと訪問店を検討していると、「寺カフェ」でラーメンありという先人のレポートを偶然見つけ出しまして、いそいそとクルマを駆って出かけてみました。朝10時から営業開始というのもポイントでして、その1日の計画が立てやすいのも理由の一つです。そんなこんなで、毎週末の埼玉ラーメン攻略ですが、わざわざ千葉県との境に近い「松伏町」まできてしまいました。「宝蔵院」という真言宗豊山派のお寺の境内にある休憩所に、その店「水加美」さんはあります。
ここはカーナビが無かったら絶対に来れないな・・・。目印がお寺しかありません。とても地図ではわからないような細い坂道をうねうねとクルマで登る。対向車とすれ違いは厳しい箇所が続いた後・・・・カクカクっと曲がり曲がり、お寺が現れます。休憩所「憩」さんの前を掃除しておられる横でクルマを停めて、いざ入店。「中華そば」旗がなければちょっと心配で入りにくいかもです。お寺らしく、靴を脱いで扉を開けて入店です。
それにしても・・・・ここは完全にお寺の集会所か応接間を休憩所にしたような雰囲気です。空気感にお寺の重厚感を感じつつ、受け入れられたような安堵感も感じる。食堂ちっくなテーブルとカウターがあるので、ラーメン提供がわかります。座って注文取るのを待つ間、ファンキーなミュージックが静かに流れる。このミスマッチ感がたまんないなーっと思っていたら、後客がちょろちょろっと訪れたりして、実にまったりとした居心地の良さです。
【昔ながらの鶏ガラ醤油系!今風の「キレイさ」で磨きかかりつつも、レトロで和むー!】
ベースは、醤油系の昔ながらのスープと、魚介系の二種。そこに特別メニューの煮干し系が加わるというメニュー構成。基本メニューを選んだら、スープと麺を選ぶというシステム。私の選んだメニュー構成で、750円というのは結構安い設定で、とても好感が持てます。実はこの日一番のお客でありましたので、待つことも少なく、早々に配膳が完了いたします。
麺顔全体の写真は、ピンボケになって仕舞ったけど・・・実にオーディナリィーな醤油系ワンタンメンの面持ち。まさに奇をてらうことなく、正直さが溢れる雰囲気で大好きな系統です。まずはスープを眺めますが、清湯系の透明感の中に、穏やかさがにじむような軽い霞が印象的。表面は鶏のエキスでしょうか・・・ゆったりとした油がペイズリーのような形で大小に分かれて静かに漂います。味わいは、見た目を裏切らず実に穏やか。優しく染み入る鶏ガラの出汁に、明るい目の醤油ダレのカエシの結合で、味の輪郭が決まってます。濃すぎることもなく塩気も尖らず、動物系の味わいが穏やかに迫るか・・・。魚介皆無ということもなく、旨味の落ち着き感の中にそのエキスを感じます。軽い煮干しと節の甘み。
メニュー名称の「昔ながら」というフレーズに引きづられがちですが、確かにそのようなんだけど、昔にはない「キレイさ」もどことなく感じるのですがね・・・。そこの部分にやはり少しだけ今風のラーメンたる進化も感じ入る次第。これはうまいし、子供でも安心して食べさせられる味です。ここは家族で食べに来たい店。キャパは結構柔軟に対応できるみたいで、お彼岸シーズンには賑わうのでしょう。基本的には喫茶メインなので、サイホンや上等そうなコーヒーカップが備え置いてある。コーヒーも美味そうです。
【昔ながらのストレート細麺!大衆さありつつ、風味もキープな卵麺!】
麺も昔ながらのイメージですね。基本的にストレート細麺ですが、全体的に淡くボコボコっとしたフォルム。関西オリジンの私が語って説得力ないのですが、いかにも関東の昭和ラーメンに出てきそうなイメージです。それだけ馴染みを覚える麺なので、斬新さはありませんが、それがコンセプト。加水はやや多いタイプで、前歯でプツプツプツプツとリズミカルに、とても歯切れよいタイプです。前半は汁をまとうといった感じですが、後半はやや汁を吸いがちでしなやかに変化する。スパスパとこれまた容易に切れるところも、グルテンの仄かな風味を感じて、普通にうまいとつぶやいてしまいます。
当然、表面の表情からもスベリがよい。香味油を貼り付かせた前半のスベリの軽さ。汁を吸い込んでより口当たりのよくなった後半のスベリの軽さ。薬味白ネギが絡まって軽く抵抗感を与えるなど、よくよくスベリを観察するのも楽しくなってきます。ここは大盛りの設定がないんですねー。「替玉」という表示がありましたが、それは煮干しそばだけなのか?。平打ち麺も選べるし、煮干しなら当別の専用麺になるようだし、結構「麺」にこだわりを持っておられるようです。
【スカっとしつつも汁吸い込んで唸る美味さのチャーシュー!】
わかりにくいけど、二枚入っています。多少スカッとしたロース肉で、スープ生成への貢献度が伺えます。しかし意外にスープを吸い込んでからの旨味を蓄積しているので、ジュワッとした感じで旨く食わせてくれます。周囲のタレの浸透部分が意外に香ばしくて、全体の薄味を上手に調整してくれているみたい。これならチャーシュー麺も楽しみな選択です。
【小粒でもしっかりと生姜風味を効かせ、旨味溢れるワンタン!五個入りで満足!】
いかにも手作りというワンタンが5つ投入されております。餡が小粒で皮のチュルリンとしたスベリを重視している感じ。しかし、この小粒な餡が実にうまいしアピール力あり!。生姜の風合いがとっても華やかで、食欲をそそるばかりではなく、スープにも若干
、生姜風味が溶け出してくるので、よりスープの旨さを高める感じ。多少粗めのひき肉感もあるけど、ワイルドな感じはせず、とても上品なワンタンという印象。ワンタンメンで750円というのもまた良心的です。これはチョイスして正解でした。
総じまして、「何時もと違う心穏やかに食える、レトロとハイセンスが交錯するナイスな一杯!」と言う感じでしょうか。嗚呼、私はやっぱり仏教徒なのだなーと、意味もなく感じたりしました。今回は、自然と丁寧に手を合わせ、「いただきます」「ごちそうさまでした」という言葉が出ました。今回は、本当に興味本位で訪問してみたのだけど・・・・来てよかった食ってよかったと心から思います。場所はちょっと遠いけど、ロングドライブの機会があればいかがでしょう。また来ますよ。今度は平打ち麺で頂こうかな。と言うことで・・・・なので詠います!
穏やかに
静かな寺の
門くぐり
雑念だらけで
ラーメンすする
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!
- 作者: 笑い飯哲夫
- 出版社/メーカー: サンマーク出版
- 発売日: 2016/01/07
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログ (3件) を見る
えてこでもわかる 笑い飯哲夫訳 般若心経 (ヨシモトブックス)
- 作者: 笑い飯哲夫
- 出版社/メーカー: ワニブックス
- 発売日: 2009/01/31
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 8人 クリック: 125回
- この商品を含むブログ (51件) を見る
- 作者: 宮崎哲弥,呉智英,蝉丸P,望月海慧,島田裕巳,藤本晃,葛原兄,笑い飯哲夫,片山一良,中川吉晴,ネルケ無方,アルボムッレ・スマナサーラ,名越康文,蛭川立
- 出版社/メーカー: サンガ
- 発売日: 2016/04/26
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (4件) を見る