【今週のラーメン２１１２】福しん新宿小滝橋店（東京・新宿）野菜タンメン　〜たっぷり野菜と穏やかな塩気！ワンコイン以下の心意気チェーン展開！

　昨日、西新宿「そば新」で思いがけない一杯と遭遇して、興奮冷めやらぬまま店外へ出る。すると、真っ青な看板が目につきます。池袋界隈を中心にチェーン展開している「福しん」。なんと、手もみラーメンが、３９０円と言う破格値です。なんだか、そば新とガチで勝負に出ているのか、そこに仁義なき戦いぶりを感じせます。そんな思いを抱いたまま、その日は帰路につくことに・・・。

　そして次の日、ガチで忙しかった。昼飯も食えなかったしね。おまけに外出です。途中でよっぽどホームの立ち食いそばか、小諸そばに飛び込もうと思った。だけど、立ち食いそばにトッピングしたのと変わらない価格設定の「福しん」を知ってしまったから、ラーメン食いたかった気分です。新宿に幸楽苑があったら間違いなく流れていたけど、何とかたどり着いた「小滝橋界隈」。手もみラーメンで落ち着くはずが、腹が減りすぎてカサマシ感覚で、「野菜タンメン」心変わりしてしもうた次第。それでも４９０円というワンコイン以下ですから、恐るべし「福しん」です。

【オヤジに嬉しい！野菜の旨味で包み込む穏やかな塩気！】

　お姉さん店員もなかなかナイスな笑顔。接客も大したもんですし、オーダー確認を客と厨房両方するなど責任感がいい感じです。牛丼屋みたいな作りの店箱。奥から中華鍋にガチャガチャ音が聞こえるのは至福です。ここの看板メニューなのか?妙に「野菜タンメン」ばかりの注文が入る。こういう時、「当たり」な気分。きっと中にはリピーターもいるはずで、旨いラインアップの予感です。

　そんな感じに浸っていると、お盆にのって恭しく配膳されます。むおおおおーーー、丼が大きくて、野菜がどっさり！半濁の汁がまた旨そう！チェーン展開な仕上がり感はあまり無く、随分とご立派な４９０円です。まずは興奮を抑えてひとくちすすると、嗚呼、何とか軽やかな味わいと塩気じゃないですか！人工的な調味料は入っているのでしょうが、それをあまり感じさせない仕上がり感。ひとえに野菜汁の貢献度を感じさせます。豚肉の淡い煮出しも感じますが、野菜の旨味でとても丸い味わいに落ち着くイメージ。葉野菜と根菜のエキス感とまで言うとデフォルメが過ぎるかもですが、本音で言うと素直にそう感じたかも。

　スパイスも少ない！最後まで飲み干すと如実にわかるけど、テーブルコショウのようなサラサラな粒子が、丼の底にたまらない。ナチュラルに感じてしまうのは、すごく腹が減っていたからか？最高のスパイスは空腹というからね……。

【フィーリングがいい量産タイプ、侮れず！】

　いやー、私は好きですよ、この麺。いかにもアルカリ性っていう麺が、チェーン展開では多い中、大変頑張っていると思います。やや固めに仕上がっていたのも好印象。前歯でスパスパと切れ込む中には、小生意気にもグルテンの風合いも感じます。奥歯でプレスする時も、炭水化物由来のでんぷんの旨味も感じます。

　表層はツルツルしているので、口当たりが非常によろしい。喉奥に落とし込む時の淡い抵抗感が、麺類食ってる！という興奮を与えます。また、後半になって汁を吸いだしてからがまた旨い。しなやかさが若干増す程度で、味わいが深まる麺。見栄えはやや黄色っぽいんだけど、練り水の個性を野菜の汁が溶け込んだスープが、とても上手にカバーしておりますよ！

【モヤシより多めの白菜！シャキシャキ感で胃袋が喜ぶ！】

　タンメンでは、野菜をケチると取り返しがつかなくなります。感心するのは、もやしでなくて「白菜をしっかりと投入」している点。そして何とか「クコの実」が投入！薬膳とまでは申しませんが、量産品ぽくないのはこういう細かい心配りの賜物と申せましょう。キクラゲのコリコリ感も楽しい。若干焦げた野菜も嬉しい。人参のサクサクとした甘みもいい感じ。白菜のカットも程よいし、モヤシでは出せない甘みが、１日の疲れを癒してくれるようです。

　総じまして、「たっぷり野菜と穏やかな塩気！ワンコイン以下の心意気チェーン展開！」と言うそのまんまの感想でごめんちゃい！これは、また来たくなる。金がない給料日前には必須ですね。ただビールは、ファミレス価格で普通何ですが、差っ引いてもこのコスパは魅力的。近いうちに、この界隈のまた低価格麺を訪問するつもり。本当に………西新宿は、侮れないと再認識しました。なので詠います！

　　　ふらふらと
　　　財布胃袋
　　　軽くすぎて

　　　思わず飛び込む
　　　ブルーの看板

　お粗末！と言うことで家族にも感謝しながら合掌！！今日も本当にごちそうさまでした！！！