ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン1891】 麺や でこ (川崎・武蔵小杉) 鰹節薫る塩つけそば・大盛り


 早朝から資料やデータ作りに精を出して、昼飯時の半分まで費やして疲労困憊。さて食いに出かけるか・・と思いきや、出る気力もないほど雨風が強い。手持ち在庫のカップヌードル・バーニャカウダを引出して、胃袋に流し込む作業をして、机に前のめりになって昼寝をしてしまいました。始業チャイムが鳴って同僚に起こされて、またその続きをやるのですが、腹が減るやら疲れが取れんやらで、全然集中できないやないの! もうクダクダになりながら終業ベルまで耐えて、早めに退社にいたしました。


 もうこうなったら、今一番気になっている一杯を腹いっぱい食って復活するしかない! 先日、とあるレビュアーの方の情報を拝読し、これは食わんといかんでしょ!と頭から離れません。今回は、夜の帰り道にわざわざ途中下車して、武蔵小杉の「麺や でこ」さんへ。狙うは「鰹節薫る塩つけめん」です。もう精神が昂っておったのか、自分ではめずらしく、つけめんなのに大盛りをチョイスしてしまいました。


  











【店:いつもの通りの穏やかなお出迎えが今夜は特に和むね〜!】


 武蔵小杉ってビル風が強いのか、雨が強くて横殴り・・・。体全体が飛ばされそうになりつつもふらふらと風雨の中を歩くこと5分。ようやくついたころには、パンツが股の辺りまでビチョビチョです。もうどうでもなれという破れかぶれ気分でしたが、やはりこの店は落ち着くわ〜。決して暑苦しくない程度に元気よく、そして丁寧。店も清潔だし、テキパキとした厨房内の動きを見ているだけで、なんだか元気が出てくるみたい。何がいいとかポイントは無いんだけど、雰囲気に自分は合うらしいかな・・・・。特に、こんな嵐の中をくぐってきたんだから、いつもよりホッとした感じ。それが気が緩んだのもあったか、今回は特に心の琴線に触れるほどの旨さと感じましたぞ! つけダレから配膳されて、やがて大き目な丼が配膳。おお!柚子こしょうが備わっている!その色合いのフレッシュさに一時心を奪われそうになりますが、いざ対麺です。












【タレ:塩ダレと言うより鰹の旨ダレ!塩が甘くも芳しく感じる風格がナイス!】


 配膳されたそれは、茶室の主から差し出された一幅の茶のように落ちいた風格が、オーラのように垂れ流しです。塩ダレと知ってて覗くと、それはもはや「琥珀」の色合い。鰹出汁という単純さではなく、濃密で煌びやかに映ります。しかも具は質素。縦に千切りにしたネギが白い部分の爽やかさと、少しばかり青い部分の甘さが滲み出して、シャリシャリとした歯ごたえを醸し出します。炒った白ごまを軽く振り掛けてあるのも、甘さに深みと円やかさを強めます。








   塩がもはや出汁化しとるがな!鰹と風味がハーモナイズされてもはや甘くも香ばしくも感じる崇高感!!


 塩気そのものが旨味と一致したようなピントのピッチリ感ととハイセンスぶりを見事に感じますね〜。確かに鰹の風味が華やかさを増します。昆布もコラボしているようにも感じますが、とにかう軽やかなのに濃厚と感じさせる味わいがいいね!カエシの感覚は少ないようでも、ベースとしてしっかりと下地になっている感じもします。次第に麺を投入して啜り上げていくうちに、麺のエキスが滲んで霞のように軽く濁るのですが、その時点からも粉の甘味がプラスされたような馴染んだ味わいになるよう。食っても食っても下卑たところが見当たらないというナイスな塩たれ。これ・・・本当に、味噌そばのピンチヒッターとして突如出てきたものとは思えない完成度でっせ。












【麺:〆るとまた麺から香り立つ粉の雰囲気!同じ麺なのにシルキーなタッチ感!】



 麺がまた新しい発見でした。新しい・・・というのは少しウソになりますのは、汁そばと同じ麺だったから。平打ちの多加水系でツルツルして滑らかさが最高に嬉しいという記憶ですが、つけめんにして冷水で〆ても高性能を発揮します。







    滑りすぎることなく、張り付くこともなく、するするとリボンがほどけるように滑らかにタッチして抜けていく感じ


 すべりが楽しくてたまりません。タレに浸すとあっという間にスキマに沁みとおって全体に広がるような感覚。歯ごたえはクチクチ・スパスパとわりと軽やかに前歯で千切れますが、淡泊というほどでももなく、グルテンの風味と旨味を醸し出す感じ。思わず多めに手繰って束にして奥歯でプレスすると、シルキーと思えるほどに、プチプチプチと綺麗に整列しなが横連れして潰れていきます。しかも、大盛りにして良かったには、おそらく2玉と思えるほどのボリューム感。これが全然重くない。少し底上げしてあるのかと思うほどに山盛り。そして、水切りが流石に見事!しっかりとした仕事ぶりっとこういう細かいところに感じ入ります。













【具:脂身部分は溶ろけるように甘く、肉には鰹風合いが滲み入り崇高感高める!】


 具はいつもの通りの、二種チャーシューで新しい発見はあまりないように思えても、やはり塩ダレと合わせるだけで少しばかりの変化が楽しいです。私は、肉が別で盛り付けられているときは、決まって食べる前からすぐに、つけダレの方に放り込んでしまう食べ方をしてしまいます(レアタイプ以外は)。ロース肉には赤身の繊維のスキマに染み入る塩ダレが、ナチュラルな肉味にも感じられて、いつもの香ばしさとは違った旨さと思えてしまう。また脂身の端っこ部分は、旨い具合にとろけてトゥルンとした滑らかさに変わり、その分肉の甘さが目立つ。ニボ系より鰹系の味わいの方が、若干ナチュラルな一体感という味わいか・・・・。












【他:スープ割がまたスーッと染み込むようで、まろやかさがステップアップ】


 最後にスープ割。ストレス解消とメガトン級の空腹だったため、2玉大盛りほど食らえば腹パンパン状態ですが、妙に気持ちよく食えたため、スープ割もいつも以上に楽しみです。こちらは御椀を高台に返して注いでもらうブーメラン形式。大量の麺が潜り抜けていったそのタレは、終わったころにはやや霞のように濁り、ネギや白ごまの薬味もすでに姿を消しています。帰ってきたその御椀には、ネギのトッピング追加が施され、やや穏やかな面持ちのスープに仕上がっております。


 これがまた、沁みるね〜。より一層あっさりした風合いを保つのですが、なんだろ・・・気のせいかコクが明るくなっているような感覚。香味油が投入されたようでもなく。単に鰹節のお出汁を注ぐだけでこうも落ち着き、明るく味わえるのだろうか・・・。もしも、芳ばしい塩つくねなど浮かべるとするなら、すでに汁物としての立派な一品ですよ、この安定覚える味わいときたら。













 総じまして、「醤油の名店とばかり思っていたら気持ち良すぎるほど嬉しく裏切られた!」というまさに痛快な一杯。いや〜、塩そばも中々と思っていたのですが、ちょっと突き抜け感覚を感じてしまったかも。これは何度でも食いたいかもしれません。しかし、醤油つけめんもまだ食ってないことに気付いたりして、また私を嬉しく悩ませるではないか!ホント・・・・ここは、何を食っても旨い店。つくづくそう感じて、また猛烈に強い風雨の中を駅まで歩いて帰りました。行きとは比べものにならないほど、足元軽かったけどね〜。少しばかり濡れても気にしない・・・。なので詠います!




   春嵐
   凄まじ過ぎて
   飛び込んだ



   麺やの香りの
   穏やかたる哉




 お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にご馳走様でした!!!





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