荻窪、教会通り。やはり何だか初心に戻るような感覚になります。こちらの近くにある病院で子供が産まれまして、直後に気胸となり、新宿にある国立病院に運ばれたりして・・・。1ヶ月弱、祈るような気持ちで、妻が入院するこの荻窪の教会通りと、子供が入院する大久保からの大久保通りを通い続けたものです。その時はさすがにあまり食欲がわかず、私自身はやつれていたっけ。やがて子供も妻も元気良く退院できたのですが、そのころは、まだ「ねいろ屋」さんは、「二葉天沼店」という名称で営業をしていたはず。二葉天沼店では、一度も食うことはなかったけれど、「ねいろ屋」さんでは、開店直後に一度食ったという記憶です。旨かった印象あり、もう少し目立ってもよさそうなと、感じていた次第ですが・・・。
・・・・などと考えながら、教会通りの曲がりくねった狭い道は、なんだかアットホーム感がありまして、甘味処やクリーニング店もいい味わいを醸し出しています。ちょっとした古さがちょうど良いという感覚でして、そんな通りの奥まったところに、ぽつねんと・・・ここ「ねいろ屋」さんがある。秋の枯葉が舞い散る季節に「氷」の文字がミスマッチ。なにやらラーメンに加えて氷も人気メニューらしい。最近、こういうラーメン+かき氷という組み合わせが少し流行っているのか・・・・、ときどき見る光景ですな。
【スープ:醤油ダレのカエシもピッチシ!煮干の甘さと苦さも程よいバックアップ!!】
<醤油ダレのスッキリさに煮干の甘さと苦さがしっかり表現>
どちらかというと塩味メインなこのお店。いつの間にか醤油のラインナップがあったとは随分と不勉強でありした。今では味噌とか濃厚鶏などバリエーションも豊かで、かき氷も人気とのこと。随分と変わったものですね・・・。などと回想しながら配膳されたその麺顔は、まさしく「奇麗系」のコンテンポラリーなお醤油らーめんといった風情です。定番ながらもイキイキとした若さと明るさが伝わるようです、
お味のほうはというと、これまた醤油のピントがぴったりと合っているという感覚。明るい風味が後味に残るにしても、かなりスッキリとした食後感覚を与えます。しかも醤油由来の風味が鼻孔を駆け抜けてとても清々しくも思える。その醤油風味に甘みを添えるのが、煮干し。魚粉というより、出汁化してエキスが効いているといった感覚ですが、それほど濃厚でもなし。醤油をバックアップする煮干しという立ち位置です。
しかし、ただ甘い煮干しでもなく、苦みも風味に移っているのがすばらしですね・・・・。味わいというより、苦みの風味といった感覚で、最初の食べ始めでは明確に感じながらも、後半以降はすっかりスープに馴染んで、苦みが旨味に取り込まれている構図です。銀鱗がうろつくことないスッキリ煮干し。甘みの苦みもスッキリといったところかと。
<塩気をややアクセル!はっきりとした味の輪郭>
こちらの特徴としては、個人的にはやや塩気をきかせるところかと・・・・。決して塩っぱいと言っているのではないのであしからず。醤油ダレにしても非常にピントがあっていながらも、少しカエシのエッジを強調することで、味全体が分かりやすくなるような感覚。醤油の風味が塩気で引き立てば、煮干しの苦さと甘さもより輪郭を感じるというもんです。このちょっぴりアクセルを効かせたような塩使いが、とてもいい感じです。表層にある香味油も塩気でイキイキしているようにも感じる・・・。
【麺:極細ストレート!スベリがとても気持ちい・・・ちょいとアルデンテな麺!】
<極細ストレートがクリアーなスープにマッチ!ややアルデンテ越えの感覚>
麺の茹で上げ調整は、お好みで可能とのこと。細麺とは知りませんでしたので、デフォルトの加減で頂くことにしました。こちらの店ではまだ細麺は頂いていなかったのでとても新鮮でした。極細ストレート麺がキレイに整えられていて麺顔としてもすばらしい。そして茹で上げ方がアルデンテを少しだけ感じさせて、とても良いコントロール性を認めます。前歯で噛みちぎった断面に、やや中心の部分を認められる程度です。前歯のタッチとしても、少し柔らかいめのクツクツとした感覚。そして奥歯では軽いクシクシっとした感覚で一気にすり潰れます。
<表層がスープの持ち上げとすべりに貢献>
表層に極薄い層がありそこがとてもスベリの良さそうな地肌を表します。そしてそれが全体的にまとまりよくなるのであり、スープの持ち上げの良さにも貢献しているようにも思える。さらに、麺同士のまとまりの良さにもいい影響をあたえ、見栄えのまとまり・美しさにも貢献しているかのようにも思えます。特に葱の小口切りを貼り付かせたりして、葱と麺との歯応えを一度にザク!クチ!っと感じたりするのがとてもリズミカルでいい感じ。
【具:定番なる隙のない作り込みの中に、素朴さを感じる・・・・】
<美しく、かつ手切りの素朴さあるチャーシュー>
とても作り込み的にも上品にも感じるやや薄味の漬け込み方がいいです。これはしおらーめんに確実に最高にフィットすると思われますし、タレの薄味ながら、むしろ肉と脂の甘さがとても印象的です。赤身の肉質もとても柔らかいほか、特に皮に近い部分の脂身が、舌の熱で溶けてしまうのでは?と思えるおどにじんわりと柔らかく感じます。断面の美しさもさることながら、表面全体に見受けられる波・・・包丁手切りであとが伺えるところが、ハンドメイド感を与えてとても旨そうにも感じさせます。
<穂先メンマのクニュクニュ感で箸休め>
ま・・・・本当は味玉!と行きたかったところだが、ちょっとデフォルトがお高めであったので、ここは辛抱したのですが、メンマが穂先系でありまして、これまた好きな具材!追加トッピングで味玉100円にたいしてメンマが150円でしたので、気にはなっていたのですが、穂先メンマでしたか! 穂先メンマの中でも特に食べやすい部類でして、酸味も弱く、より柔らかでして、醤油系の清湯にはよく合うかと思いました。
総じまして、「荻窪界隈では確実に訪問ローテーション入り!」という感想でして、できれば営業時間をどないかしてほしい。
閉店時間が早すぎて・・・・そこだけがネックかなと。なのでどうしても週末しか狙えないお店なのですよ。でも、今度・・・・かき氷を餌に子供と訪問してみようかなとも画策したいです。産まれた病院の近くで、今は元気にかき氷!なんて、あのとき見守ってくれた神様に元気な姿を見せてみようかと。なので詠います!
教会へ
続く細道
くねくねと
通う思いに
感謝を込める
お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!今日も本当にごちそうさまでした!!
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