ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン1118】 やまやん家 (東京・三鷹) らーめん二代目

 定年退職の方の送別会に参加しての帰り道。日頃、何気なく付き合ってきた方が居なくなるというのは本当にさびしい限りです。特にお二方一度にさられる。そして、どちらも専門分野のエキスパートでしたので、本当にその職人芸に感服すら覚えておりました。いつまでも、ライン業務にいられるのはごく一部の人間。残りは何か自分のスペシャリティを持っていないと、生き残るのもままならないこのご時世。そんな中、勇気と知識で立派に定年まで勤め上げた大先輩に心の中で敬礼!


 しかし、その送別会で・・・・少々飲みすぎた。というか飲まされた(笑)。遅れて参加したため立食パーティーの食事が既になく、空腹状態に酒で腹を満たした状態だったからな・・・・。夜遅くの最寄駅の三鷹で、無性に〆ラーメンを食いたくなった・・・。このパターンならいつもなら「日高屋」。でも今回は、チェーン展開も昼飯で少し飽きてきたので、深夜というのに少し遠回りしてこちらに訪問。それが「やまやん家」さんの「らーめん二代目」だった次第。

  








【スープ:豚魚と言うより・・・ポーク&ボニート


<ボニート風な豚魚が優しくざらつく>


 深夜の三鷹駅をわざわざ暗がり方向へと進み、本当にこんな時間にこんな地味な場所で営業しとるのかと不安を覚えます。しばらく進み交差点の暗がりに「らーめん
B1」という小さい立て看板。この時点でアットホームな雰囲気を感じます。そして地味なテナントビルの地下へと吸い込まれるように入店。店主一人がゆったりと切り盛りしていて、いかにも穴ぐら的な空気感に包まれる。そかし、その割には、切り盛りが大変なのか少しばかりの注意書きが目をひきます。



 配膳の瞬間は、いかにも・・・な豚魚ブラウンな装いで少しばかりのオイリーさを感じる。魚介の中に少し厚めの甘みを感じたりもします。この時点で魚粉の荒削り
なニュアンスも感じつつもレンゲでスープをすすると、そこには魚介!一辺倒な余韻を感じる!しかし、二口目には、いつもと違う魚介感。煮干しとはまた一風変わったところがあり、ボニートのような分厚さを感じます。



 魚介のエキスをたっぷり含む香味油は、魚介のかけらの荒削りな部分を強調する。されどワイルドな感じは少なく、むしろまったり?じっとり?と感じる魚介の濃
厚さを感じまして、それがまた懐かしいような懐かしい魚の甘みを表現します。



<しっかりとした豚コクが醤油だれと混じって甘し>


東日本の煮干しとはまた別ベクトルな魚介感を感じつつも、食べ進める。すると次には、個性的な魚介を受け止めていたベースの動物系が主張してくるかのようです。魚介にばかり目を奪われていましたが、豚エキスのしっかりした煮出しを感じます。やはり動物系のエキスは、ズドン!と腑に落ちるところがありまして、舌に纏わり付いたあとの感覚は、独特の甘さと満足感を感じますな。


スープの半濁りな部分に魚介のかけらを感じながらも、明かりで反射しギラつく油加減が、私を完飲へと誘い込みます。丼に口を直ずけし、黒田節のごとく液体を飲
み干し、決めのポーズでもとりたい衝動!






【麺:やさしい多加水系・・・香味油でぬめるところがナイスなすべり!】


<程よいモチモチぶりが深夜に和む・・・優しい表情>


 標準よりやや太めのストレート麺で、ややナチュラルなヨジレが印象的なスタイル。代表的とも感じる多加水系の柔らかい表情をたたえたところがあり、お疲れモー
ドのオヤジには癒しと感じ取れます。張りや弾力一辺倒というアピール感より、そこそこなモチモチ感が和む。前歯の当たりは、割と抵抗なくスパスパと切れ込み、奥歯のすりつぶし感もクニクニと柔らかくも、そこには頼りないという不安な感覚もなし。これは、腹持ちも良さそう。そんな食べ応え感もありますな。




<香味油をじっとりまとい・・・ぬめる>


 私は、反発よりもむしろ滑りを称えたいきもち。微妙に荒削りな魚介感は、その欠片が、いかにも麺地肌に張り付きそうで、それが喉の引っ掛かりになりそう。され
ど、それは全くの気宇でして、香味油の層を潜ることでゆるいコーティングを施したよう。これに張り付いたボニートな欠片は、湿気を含んでいるため、引っかかりというよりは、むしろアクセント。


 じっとりとした油の纏いが、ぬめりと感じられる微妙さがこの滑りの特徴。というか、疲れたオヤジには程よい安らぎにも思えるか?







【具:何気に二種類の部位じゃな!深くタレも染みこむ】


 細かいようですが、2種類のチャーシューが施されて気配りも感じられますな。ロース部分とバラ部分と一枚づつ。肩の部分じゃないけどロースなお肉。そしてバラ
部分という具合に二種のお楽しみ系になっております。味付けとしては、スープと共用の醤油ダレかは不明だけど、割としっかりとした漬け込みと炙り調理時間を鑑みられる仕組み。どちらかと言うと、チャーシュー丼にしてみるとパフォーマンスが飛躍的に伸びるって系統です。


 それに、何気に水菜が良い仕事をしておりまして、赤出しの中にある三つ葉のような程よい苦味ばしった清涼感を漂わせます。肉の醤油味系コクと、ボニート魚介の合間を引き締めるかのごとき存在感でして、薬味で全体が引き締まるという感覚を久しぶりに覚えます。









 総じまして、深夜の近郊都市、駅近にあって和むディープ系な一杯。今更ながら思うと、非常にありそうでない雰囲気な一杯。それが、終電帰宅モードでやりきれない気分を受け止めるような穴蔵な店の雰囲気がまた和む。突き抜けない感覚が、非常に心地よいというのが本音。試行錯誤の跡が伺える、ちょいと難しい題材を上手くまとめあげたと思いますよ。一日いろいろあったけど、こういう一杯に巡り会えて一日が漸くおわったという感覚を覚えます。なので詠います!





  終電で
  深夜の空腹
  虚しすぎ


  くつろぐ一杯
  これで腑に落つ





 お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!今日も本当にごちそうさまでした!





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